金プラチナ相場情報
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★金プラチナ短期相場観★

プラチナ価格高騰をサポートする自動車触媒需要は近年最大水準
更新日:2024年05月21日(火)
地域別・プラチナの自動車排ガス触媒需要 2024年ジョンソン・マッセイ社のプラチナ需給見通しによれば、自動車触媒需要は2023年に103.9トンとなり、2016年と並んで過去最大。コロナ禍で近年最少となった2020年の63.0トンから急回復し、2024年見通しでも102.6トンで過去最大レベルを維持する見込み。年間100トン超となるのも2015年(101.8)を含めて2011年以降では4回のみ。
世界のプラチナ需要全体に占める自動車触媒需要の割合は、2023年に43.9%となり、2016年の40.4%、2022年の42.7%を上回って近年最大シェア。2024年見通しでも43.3%と近年最大レベルを維持する見込み。シェア40%超となるのも2011年以降の14年間では4回のみ。
地域別では、世界最大の自動車触媒需要エリア、欧州では2023年に31.3トンまで回復し、4年ぶりの高水準。2024年見通しでは28.3トンと若干の減少見込み。10年前には世界2位の自動車触媒需要エリアだった日本では2023年に7.6トンとなり、4年ぶりの高水準。2024年には7.5トンへと小幅減少見込み。
北米では2020年の6.7トンから4年連続増で2024年見通しでは16.7トン、3年連続で近年最大、少なくとも2013年以降では最大を更新。
中国でも2019年の4.9トンから増加傾向、2024年見通しでは18.4トン、2年連続で近年最大レベルでの推移。
それ以外の地域の合計でも、2020年の16.6トンが近年最低となり、4年連続増で2024年には31.8トン、近年最大となる見込み。
なお、自動車触媒需要の地域別シェア1位は2024年見通しでは欧州が27.6%、2015-17年の50%台からは大幅に低下。2位は中国で17.9%。2013-15年の4.2%から年々拡大。3番めが北米で16.3%。2017年の8.2%から拡大。日本は7.3%で2013年の17.9%からは大幅縮小。

走行距離不足や充電時間、充電設備不足などの問題からBEV拡大に鈍化の兆しが見られ、長距離走行により優位となるガソリンエンジンを含むプラグイン・ハイブリッド車などのニーズが高まったことも大きく影響。
中国では、PHEV生産台数が2021年から2023年にかけて4倍以上に増加して2023年は220万台、長距離走行車両の販売台数は同期間で7倍の70万台近くに増加。2024年のPHEVとEREVの合計生産台数は40%増の400万台を超えるとの予測も。
中国と北米を中心に、自動車排ガス触媒向けのプラチナ需要は拡大基調が続いています。


20日のNY金は週末から+21.1ドル、0.87%の続伸。終値ベースでの過去最高値更新は2日連続、今年22回め。週明け時間外は2420ドル付近から堅調スタート、2440ドル台へと水準を切り上げると高値では一時2450ドル台半ばまで上昇。4月12日につけた2448.8ドルも上回って過去最高値を更新。ヘリ墜落によるイラン大統領事故死に至る一連の報道で中東情勢不安への警戒感が高まったことも材料視された様子も。しかし事実確認と高値トライ一服後には巻き戻しの流れとなり、ロンドン・NY朝にかけて2410ドル付近まで急反落。ただ下値も堅く、押し目買いの様相となってNY午後には2430ドル台を回復。2400ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2420ドル近辺到達後の一段高で最高値も更新し、ダブルトップの形状を残して一服状態にも。当面の下値サポートは2380ドル。

NYプラチナは-26.3ドル、2.41%安となって8日ぶりの反落。アジア時間序盤には1090ドル台から1100ドル台半ばへ、今年最高値を更新し、昨年5月12日高値(1111.7)以来1年ぶりの水準まで上昇して失速。ロンドン市場では1080ドル台でいったん下げ渋るもNY朝にかけては1070ドル割れへと急低下。NY午後にも徐々に水準を切り下げてNY引け後には1060ドル割れ。やや一方的な急騰局面一服となり、抱き線に近い足型を形成していったんピークアウトの可能性も示唆。昨年11月安値(843.1)から今年高値(1105.0)の23.6%戻し(1043.2)辺りまでがもう一段の調整目安にも。1090ドル超へと切り返すようなら1110ドル近辺までの上値切り上げも。

ドル円は+56銭、0.36%高で3日続伸。5月14日(156.44)以来の高値。東京朝とロンドン序盤に155円50銭近辺の安値をつけ、東京時間には155円90銭台まで、欧州時間には70銭台までのレンジで保ち合い推移。NY朝には米10年債利回りが4.41%台から4.45%へと水準を切り上げた流れに追随、155円70銭台から156円20銭台へと急騰。その後も156円台をほぼ維持する展開となり、NY終盤には156円30銭台まで上昇。今朝の東京市場でも156円40銭台へとジリ高推移。このまま156円50銭の節目を上抜けるようなら、もう一段の上値トライへの流れが進行する可能性も、短期上値目標は158円近辺まで。節目水準で跳ね返されると154円80銭の下限までのレンジで保ち合い継続へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/20終値とチャート

21日の国内金価格は+87円、0.66%高で5日続伸。5日連続で今年28回めの最高値更新。5日続伸は4月上旬以来1ヵ月半ぶりで今年4度め。高値保ち合い上抜け後の堅調局面継続となり、保ち合い値幅の倍返し、4月高値(12996)から5月安値(12630)の200%戻し(13362)を達成。地合い好転で一段高トライとなれば261.8%戻し(13588)も意識される可能性も、オシレータ系指標が直近ピーク水準を大きく下回って失速警戒感を示唆する状態も変わらず、5月安値(12630)から最高値(13368)の23.6%戻し(13194)近辺が調整目安にも。

国内プラチナ価格は-157円、2.67%の大幅反落。今年の絶対値平均騰落率1.12%の2.4倍、今年最大で昨年10月3日(-148円、3.12%)以来、7ヵ月半ぶりの急落。一方的な急騰局面形成からの巻き戻しの流れが急速に進行、5740円の節目を割り込んだことから、5680円程度までを下値目安にもう一段の下落余地も。値幅的には4月末安値(4905)から5月高値(5877)の23.6%戻し(5648)近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格5/21とチャート

2024年05月21日(火)時点の相場
国内金:13,368 円 5/21(火) ▲87(0.66%)
国内プラチナ:5,720 円 5/21(火) ▼157(2.67%)
NY金:2,438.5 ドル 5/20(月) ▲21.1(0.87%)
NYプラチナ:1,063.7 ドル 5/20(月) ▼26.3(2.41%)
ドル円:156.27 円 5/20(月) ▲0.56(0.36%)
→5/20(月)のその他主要マーケット指標

←慎重姿勢のFRB、年内2回の利下げ織り込む市場予想 05/22(水)
→円高とNY金の調整を終え、国内金・プラチナとも高値再トライ 05/20(月)
→1年ぶり高値圏、NYプラチナは中期三角保合い上抜けへ 05/18(土)
→輸入物価指数は4ヵ月続伸、16ヵ月ぶり高水準でインフレ下支え 05/17(金)

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