政府機関再開に向けて交錯する期待と警戒感
更新日:2025年11月10日(月)
2ヵ月めに突入し、過去最長を更新し続ける米政府機関閉鎖にもようやく変化の兆し?
この週末には事態打開に向けた合意がまとまりつつある、との報道も。
雇用統計の発表が2回もすっ飛ばされ、3ヵ月連続の見送りか、3カ月ぶりの発表か。いずれにしてもその直後の12月FOMCでは厳しい判断を迫られることに。
前者であれば、判断材料不足は免れず「難しいかじ取り」は必至に、後者であれば想定以上に酷い数値が飛び出した場合の対処も困難に。
期待と警戒感が交錯する年末にかけての1ヵ月、期待はドル高材料に、警戒感は金価格のサポート材料にも。期待と警戒のバランス状態が続けば値動きも膠着へ?
そしてバランスが崩れた方向へと大きく動きだす可能性も。
ここから年末に向けては為替市場でも金市場でも、ボラティリティ急拡大への警戒感も急拡大。
週明け時間外のNY金は買い先行、4010ドル前後から4060ドル台トライ。NYプラチナも追随、1550ドル近辺から一時1580ドル台へと急騰。為替はドル高円安基調でスタート、週末の153円40銭台から週明けは153円80銭台へ。

10日の国内金価格は週末から+233円、1.08%の反発で10月31日(21860)以来、10日ぶりの高値。レジスタンスとなっていた9日移動平均線(21499)をようやく上抜けて地合い改善に向けた反発トライへ。下値切り上げの構図を維持して21520円の節目を上抜け、これに伴う短期上値目標21700円近辺にも到達。短期的には一服感も、21480円の下限を維持できれば地合い回復に向けての一段高トライへのチャンスをうかがう展開にも。21480円の節目割れの場合には巻き戻しの流れへ、短期下値目安は21270円程度まで。
一目均衡表では位置関係が逆転した転換線(21535)と基準線(21591)との揉み合いを経て今朝時点では上抜け。一役逆転から三役好転復活へ。チャート形状も三角保ち合い気味の展開から上抜けの兆しとなり、調整一服後の反発トライがもう一段進行する可能性も示唆。最高値(23179)から10月末安値(21210)の23.6%戻し(21675)を達成し、38.2%戻し(21962)が意識される展開にも。

プラチナ価格は+154円、1.86%の反発で11月4日(8551)以来、1週間ぶりの高値。8310円の節目割れに伴う短期下値目安8200円の大台付近トライは失敗、8260円までにとどまって折り返し。軟調局面継続の流れも巻き戻し、今度は8410円超へと節目を上抜けて反発トライ、短期上値目標は8530円程度まで。ただし上下動を繰り返す揉み合い状態が続いて8260円割れへと反落の場合には下値トライ再開へ、短期下値目安は8100円程度まで。
一目均衡表では基準線(8563)を下抜けた転換線(8486)も下回る水準での推移が続き、一役逆転。遅行線も26日前の価格ラインとの攻防状態に入りつつあり、現状水準維持なら今週末には急騰する価格ラインを下抜ける形に。チャート形状的には三角保ち合い下抜けをいったん回避した格好も、目先は下抜け再トライか上抜けて反発トライか、選択を迫られるられる形。
※参考:
金プラチナ国内価格11/10とチャート
2025年11月10日(月)時点の相場
国内金:21,721 円 11/10(月)
▲233(
1.08%)
国内プラチナ:8,414 円 11/10(月)
▲154(
1.86%)
NY金:4,009.8 ドル 11/7(金)
▲18.8(
0.47%)
NYプラチナ:1,549.1 ドル 11/7(金)
▲11.5(
0.75%)
ドル円:153.43 円 11/7(金)
▲0.36(
0.24%)
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