金プラチナ短期相場観
イタリア発ネガティブサプライズで為替は絶好の押し目か調整相場入りか
更新日:2013年2月26日(火)
本命と見られたベルサニ氏の中道左派連合が勝利すればモンティ首相の中道連合との連立政権樹立、安定政権による緊縮策継続となり周囲の欧州首脳もひと安心、投資家サイドもひと安心。と予想されたイタリア総選挙では対抗のベルルスコーニ前首相の中道右派連合、さらには人気芸人グリッロ氏の五つ星運動の健闘で予想以上の大混戦に。
初回の出口調査で中道左派連合が大きくリード、と伝えられてユーロが上昇、買いが積み上がったことが、その後の急落に拍車をかけたようです。
下院では中道左派連合による過半数確保となったものの、上院でのベルルスコーニ陣営リードの報道で相場も反転、不透明感の増大につれてリスク回避の流れが加速、円買いドル買いユーロ売りの流れが加速しました。
結局、上院ではベルサニ氏の中道左派連合は議席数でも過半数を大きく下回り、これをわずかに上回ったベルルスコーニ氏の中道右派が第1党に。
安定政権樹立が困難な状況となり、不安定政権によるイタリア不安で欧州不安再燃が懸念されます。
ここまで財政再建を進めてきたモンティ政権は完全に否定され、政治不信が投票率を大幅に低下させ、既存政党を批判した五つ星運動の躍進にもつながったようです。
これから大連立に向けての協議が始まることになりますが、折り合いがつかないようなら再選挙の可能性も。
いつか、どこかで見たような光景が・・・。
NY市場、金は下落トレンド中の戻りで0.87%の反発。一時1,590ドル台後半まで上昇する場面もあったものの今の流れでは1,600ドルの節目は大きなレジスタンスラインに。売られ過ぎ状態をわずかに解消したことであらためて下値を模索する展開か。下値ターゲットは最大で1,500ドル割れ。
プラチナは4日ぶりに、ちょうど90日移動平均線近辺での反発。短期的な下落トレンドはいったん終了しており、ここからは90日移動平均線近辺での推移か、上下どちらかに乖離していく流れか、新たな展開へ。
急落のドル円は92円台半ばのサポートラインをブレイク。既に安値で一時90円台後半まで下落して反発の状況。再度90円台前半辺りまで下落する可能性は高そうな状況。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場2/25終値とチャート
国内、金価格はドル円の急落に足を引っ張られて反落。しかし、もともと下落の流れで4,820円近辺の下落ターゲーットを試す展開は変わらず。
より影響を受けたプラチナは4営業日続落で5,000円の大台節目に。NYプラチナの下げ止まり感もあるものの、今度はドル円の下落リスクの高まりで下値警戒感は逆に増大か。
※参考:金プラチナ国内価格2/26とチャート
- 2013年2月26日(火)時点の相場
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国内金 : 4,939 円 2/26(火) ▼17(0.34%) 国内プラチナ : 5,001 円 2/26(火) ▼55(1.09%) NY金 : 1,586.6 ドル 2/25(月) ▲13.8(0.88%) NYプラチナ : 1,620.7 ドル 2/25(月) ▲13.3(0.83%) ドル円 : 91.81 円 2/25(月) ▼1.61(1.72%)
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