金プラチナ短期相場観
地中海の小国キプロス発の波紋、今度は金売却で
更新日:2013年4月15日(月)
キプロスでは中央銀行が保有する金を売却する、しないで揉めているようです。キプロス救済支援の条件として課せられた自国での資金調達130億ユーロの一部として4億ユーロ分を金売却で捻出しようというものですが、売却する、とする政府と、しない、とする中央銀行で食い違いが生じています。
もし、売却することになれば、4億ユーロ相当の金の重量は、今のレートで10.8トンほど。キプロスの金保有高が13.9トンとも言われることから、その大部分を売却してしまうことになります。
各国中央銀行による金の購入量が増えつつある近年では、異例の売却量ということになります。
しかし、主要国の金保有高と比較すれば微々たる量。たとえキプロスの全ての金が売却されようとも、影響は限定的です。
ですが、資金調達の一環として金を売却するという事例を作ってしまうことが、ユーロ圏、その他重債務国が追随するのでは、という懸念に繋がり、マイナス材料となってしまいます。
キプロスでは、既にベイルインという事例を作ってしまった前科があります。
週明けの国内、金は先週末のNY金暴落とドル円の大幅調整というダブルショックで4.9%の暴落。今朝にはドル円がやや持ち直しの動きとなっていることで5%未満の下落幅にとどまった形。4月に入って2週間、大荒れ状態の金は安値4,825円から高値5,255円まで430円の値幅で乱高下。この値幅が今のレンジ。
プラチナも金に追随するように3.7%の大幅反落。5,100円台が上値抵抗としての存在感を増してしまった形で、当面の上値節目は5,140円、サポートラインは4,740円。
※参考:金プラチナ国内価格4/15とチャート
- 2013年4月15日(月)時点の相場
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国内金 : 4,943 円 4/15(月) ▼254(4.89%) 国内プラチナ : 4,920 円 4/15(月) ▼187(3.66%) NY金 : 1,501.4 ドル 4/12(金) ▼63.5(4.06%) NYプラチナ : 1,495.9 ドル 4/12(金) ▼39.9(2.60%) ドル円 : 98.39 円 4/12(金) ▼1.29(1.29%)
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