金プラチナ短期相場観
円安株高進めどデフレも継続
更新日:2013年4月26日(金)
総務省から発表された3月の全国消費者物価指数(コアCPI)は前年同月比で-0.5%。市場予想の-0.4%を下回り前月の-0.3%よりも低下。円安株高が進むなか、デフレはまだまだ底打ちすらできない状況。この状況で、2年で2%という目標が達成できるのかどうか、不可能と見る向きが多いのもうなずけます。
そんな状況のなか、半期に一度の展望リポートが本日、日銀より発表されます。
展望リポートでは、つじつま合わせで急上昇、という見通しも予想されますが、半年後の10月には厳しい状況が鮮明となり、追加緩和への圧力も高まるのでは、という見方もあるようです。
このコアCPI、日本ではエネルギー価格も含まれる数字となっていますが、世界的にはエネルギー価格を除く数字をコアCPIとするのが主流。
世界的なコアCPIは、日本ではコアコアCPIとして別扱いですが、こちらを物価目標とすべき、という議論がたびたび行われています。
エネルギー価格の変動がコアCPIに大きく影響する可能性があるためです。
最近では原油価格も比較的落ち着いていいるようにも見えますが、足元では、金の暴落時に原油価格も下落、金価格の急反発に連れて原油も上昇しています。
エネルギー価格上昇という隠し球をもつコアCPI、物価目標達成に向けての数字のマジックにもなりかねません。
NY市場、金は2.69%の大幅続伸。暴落時の1,361.1ドルからここまで100.9ドルの上昇。上昇率は7.4%。暴落した2日間の値幅の半分を戻したことに。1,420ドルの上値抵抗ラインを突破したことで急上昇。極端な売られ過ぎからの反発局面はそろそろ失速の懸念も。目先の上昇余地は1,480ドル台辺りまで。
プラチナも2.32%の大幅連れ高。1,440ドルのレジスタンスを超えたことで1,350ドルへの下落リスクはいったん解消。逆に上昇目標1,520ドル台辺りが浮上。サポートラインは1,410ドル台。
ドル円は99円20銭台から50銭台を中心とした狭いレンジでの小動きが続き、再び大きく動き出す前兆とも。通常なら上昇圧力の縮小が続き、下方ブレイク(円高方向)の可能性が高まる流れのようにも見えますが、中期的な流れや背景を考慮すると、100円突破という市場の期待を一身に背負い、上昇ブレイクと考えるほうが無難か。そうなれば100円はもはや通過点、短期的には101円台半ば辺りまでの上昇は見込めそうです。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場4/25終値とチャート
国内、金は先週の急落翌日から8日続伸でなお2.5%の大幅上昇。急落幅の半値戻しとなる4,790円をクリアし、61.8%戻しラインの4,900円も視野に。
週間ベースでは277円、6.03%の大幅反発。
プラチナも2.4%の大幅続伸で今週月曜日22日に設定した上値目標値4,860円をクリアし、急落分の61.8%戻しラインに到達。短期的な流れは上方向に転換し、サポートラインは4,750円に切り上げ。
週間では178円、3.78%の反発。
※参考:金プラチナ国内価格4/26とチャート
- 2013年4月26日(金)時点の相場
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国内金 : 4,870 円 4/26(金) ▲121(2.55%) 国内プラチナ : 4,890 円 4/26(金) ▲113(2.37%) NY金 : 1,462.0 ドル 4/25(木) ▲38.3(2.69%) NYプラチナ : 1,464.1 ドル 4/25(木) ▲33.3(2.33%) ドル円 : 99.25 円 4/25(木) ▼0.26(0.26%)
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