金プラチナ短期相場観
FRBのQE解除懸念でBRICSは協調行動へ?
更新日:2013年6月25日(火)
チャイナリスクにブラジルのデモ、インドルピー安、南アフリカランド安などに代表される新興国の問題は、いずれも、もともと低調だった景気状態がFRBのQE縮小、いずれ解除、という見通しを受けて過剰反応を示し出した市場の煽りを受けているようです。
かつてBRICSと言われて伸びゆく新興国の代表ともてはやされたブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカはいずれも景気減速や後退、自国通貨安に株安などが加速し、厳しい状況に陥っています。
インドでは既に単独でのドル売り介入も行われたようです。
ブラジルのルセフ大統領は、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席との相次ぐ電話会談で、ドル高の影響緩和に向けた新興国中銀の政策協調を強化する方向で協議したとも伝えられます。
BRICS諸国によるドル売り自国通貨買いの協調介入が行われるか、G20での共同声明発表か、何らかの協調行動に出る可能性も噂され始めているようです。
週明けのNY市場、金相場は1.15%の反落。一週間前までは1,400ドルに位置していた壁が100ドル程切り下がり、引き下げられたばかりのゴールドマン・サックスの2013年末金価格見通し:1,300ドルが上値を抑える形に。その上の抵抗線は1,390ドル台。
プラチナは2.94%の大幅反落。改めて下方向へと動き出し、1,330ドル割れは2009年11月初旬以来の水準。採算ラインでもあり、長期的なサポートラインとなっていた1,400ドル近辺を下抜けた状態がいつまで続くか。
ドル円は上昇一服で6日ぶりの小反落。NYダウが2ヶ月ぶり安値となるなど、リスク回避的な流れに足を引っ張られる面も。短期トレンドは上向きに好転しており、近いうちに上方向の節目98円80銭を超えることができるかどうか。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場6/24終値とチャート
国内、金価格は1.8%の大幅反落で再び4,200円割れ。このまま先週末の4,160円を下抜けるようなら4,100円台割れも時間の問題に。ドル円の小動きによりNY市場のボラティリティがそのまま国内価格に反映。レジスタンスラインも4,280円に切り下げ。
プラチナは大荒れ、連日3.5%以上の上下動で年初来安値を更新。最大4,170円台までの下値リスクへの懸念も徐々に拡大か。上値抵抗は4,540円に切り下げ。
※参考:金プラチナ国内価格6/25とチャート
- 2013年6月25日(火)時点の相場
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国内金 : 4,199 円 6/25(火) ▼78(1.82%) 国内プラチナ : 4,370 円 6/25(火) ▼162(3.57%) NY金 : 1,277.1 ドル 6/24(月) ▼14.9(1.15%) NYプラチナ : 1,329.1 ドル 6/24(月) ▼40.4(2.95%) ドル円 : 97.72 円 6/24(月) ▼0.10(0.10%)
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