金プラチナ短期相場観
年末商戦にも非伝統的手法
更新日:2013年11月26日(火)
今週の木曜日、28日は第4木曜日。米国では感謝祭(サンクス・ギビングデー)の祝日で、この翌日の金曜日がブラックフライデーとして、クリスマス・イブまで続く年末商戦のスタート日。しかし、今年は暦のせいで感謝祭の日が例年より遅く、年末商戦の期間が短くなってしまったこともあり、最近フライング営業が目立つ小売業に加えて、大手百貨店のメーシーズなども感謝祭当日に営業するのだそうです。
感謝祭には家族や親族との食事会などで過ごし、翌日のブラックフライデーの日に買い物へ、という伝統が、セールの前倒しなどの影響で崩れ始めているようです。
そしてこの週末の翌週月曜日は、サイバーマンデーとしてネットでのセールのスタート日。こちらのほうも、スマホやタブレット利用者の拡大に伴い、サイバーマンデーよりもかなり前から、セールが行われ始めているようです。
ゼロ金利となり、伝統的な金融緩和政策が使えなくなった中央銀行が非伝統的な緩和政策を採用し始めたのと同様に、米国の伝統的な年末商戦も、非伝統的な手法へと変わりつつあるようです。今後いつか年末商戦も、伝統的な手法へ戻そうとすると、やはり大変な困難を極めることになるのでしょう。
週明けのNY市場、金相場は0.23%の小反落。イランの核開発に関する6ヶ国協議の合意などを背景に売りが進むと、7月8日以来、4ヶ月半ぶりの安値水準となる1,220ドル台まで下落。その後は買い戻しが進み、今朝時点では1,250ドル台へ。先週末のコンバージェンスが示唆したとおりの展開に。1,200ドル近辺の下値目標値やや手前、1,220ドル台で反発の兆しを見せ始めた形も、まだもう一段の下落余地が残る可能性は否定できず。レジスタンスラインは1,290ドル。
プラチナ相場も0.35%の下落で4日続落。安値では、10月の底値圏1,375ドル付近がサポートラインとなり1,390ドル付近まで反発。この1,370-1,400ドルの価格帯は、10月前半の半月間、揉み合い相場を形成した水準。
ドル円は0.4%上昇の3日続伸。ダイバージェンスの兆候に反して101円台後半まで上昇するも102円手前で反落、結局101円台半ばの壁が働らいたような形に。今朝も、5月22日の103円70銭台から6月13日の93円70銭台までの下落幅の76.4%戻しラインとなる101円30銭台まで下落。それでも上昇トレンド継続中で当面の目標水準は102円90銭付近。99円90銭台がサポートライン。
※参考:金プラチナ相場とドル円11/25 NY市場終値とチャート
国内、金価格は1.04%の大幅反発。10月以降の安値水準4,200円付近で反発した流れが継続し、下方バイアスもやや縮小傾向。4,320円のレジスタンスラインを超えると流れも好転。4,130円近辺までの下落リスクも残るところ。
プラチナも0.62%の反発。4,670円から4,720円までの狭いレンジで揉み合いを形成し、レンジ上限突破で大きく反発へと向かう可能性も浮上。しかし、現状ではまだ下落圧力のほうが強め、4,620円近辺までの下落リスク。
※参考:金プラチナ国内価格11/26とチャート
- 2013年11月26日(火)時点の相場
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国内金 : 4,255 円 11/26(火) ▲44(1.04%) 国内プラチナ : 4,704 円 11/26(火) ▲29(0.62%) NY金 : 1,241.2 ドル 11/25(月) ▼2.9(0.23%) NYプラチナ : 1,377.8 ドル 11/25(月) ▼4.9(0.35%) ドル円 : 101.67 円 11/25(月) ▲0.41(0.40%)
年末商戦にも非伝統的手法 11/26(火)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン