金プラチナ短期相場観
感謝祭を前に消費者信頼感指数は悪化
更新日:2013年11月27日(水)
明日の米国・感謝祭の祝日と週末を控えて小動きの金融市場では、ケースシラー住宅価格指数などの住宅関連指標が好調を示すのに対して、FRBも注目する消費者信頼感指数は悪化。民間の経済研究所、コンファレンス・ボードが発表するこの消費者信頼感指数は、消費者に対するアンケートをもとに指数化された指標で、経済と雇用に関する現況と今後の見通しなど、消費者の実体とセンチメントが反映された重要な指標。その11月の数値は70.4と市場予想を大きく下回り、前月からも低下し、4月以来の低水準。
現況、期待に関する指数も低下しており、感謝祭から始まる米国の年末商戦を前に暗雲が垂れ込めるような結果となっています。
住宅市場の好調さや、雇用統計などが示す雇用市場の緩やかな改善に対して、低インフレ率とともに消費者のセンチメントの低下が米国の景気改善への大きな足かせとなっている様子です。
たとえ、来週の雇用統計で改善傾向の継続が示されたとしても、今年の年末商戦が低調な結果となるようなことがあれば、消費者信頼感指数が改善傾向を示すまでには時間を要することになりそうです。
もちろん、テーパリング開始への見通しも先送り、ということになりそうです。
NY市場、金相場は0.02%上昇とほぼ横ばい推移。高値でも1,250ドル台まで、終値1,240ドル台が4日連続。感謝祭を含む週末を控えての閑散取引となり、週明けまでほとんど変わらずか、もしくは仕掛けによる相場急変リスクも。1,200ドル近辺までの下落リスクは継続。上方向への節目は1,290ドル。
プラチナ相場は0.43%の下落。今年最長タイとなる5日続落。安値では10月15日以来となる1,370ドル割れ。10月の底値圏1,375ドル近辺のサポートラインにギリギリ引っ掛かった状態。売られ過ぎの過熱感もかなり高まってきており、いったん反発の可能性は大か。
ドル円は4日ぶり反落となる0.37%下落。5月22日の103円70銭台から6月13日の93円70銭台までの下落幅の76.4%戻しラインとなる101円30銭台付近に収束してきた形。101円台半ばの壁付近での揉み合いを形成しつつあることで、感謝祭の週末明け、月初の重要指標ウィークをきっかけにドル高円安の流れ再開というシナリオどおりの展開への可能性が高まります。目標水準は102円90銭付近。
※参考:金プラチナ相場とドル円11/26 NY市場終値とチャート
国内、金価格は0.8%の反落。9日移動平均線が抵抗線となった形でまだ上値も重い状態。レジスタンスラインを4,260円に切り下げ、サポートラインとなりつつある4,200円付近までの狭いレンジで揉み合いの様相も、4,130円近辺までの下落リスクも継続。
プラチナも1.08%の反落。4,720円の上限を超えられず、10月17日以来の安値水準へ。4,620円近辺まで、もう一押しの可能性が高まり、NY市場が下げ止まらないようなら4,600円台割れのリスクも。その場合の警戒水準は4,550円前後。
※参考:金プラチナ国内価格11/27とチャート
- 2013年11月27日(水)時点の相場
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国内金 : 4,221 円 11/27(水) ▼34(0.80%) 国内プラチナ : 4,653 円 11/27(水) ▼51(1.08%) NY金 : 1,241.4 ドル 11/26(火) ▲0.2(0.02%) NYプラチナ : 1,371.9 ドル 11/26(火) ▼5.9(0.43%) ドル円 : 101.29 円 11/26(火) ▼0.38(0.37%)
感謝祭を前に消費者信頼感指数は悪化 11/27(水)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン