金プラチナ短期相場観
2013年平均変動率と雇用統計日の変動率
更新日:2013年12月4日(水)
今年11月末までの1日あたりの平均値幅と平均変動率と、雇用統計発表日のそれを比較してみます。
ドル円の年間平均値幅は1.10円、平均変動率1.13%。NY金相場の平均値幅は26.4ドル、変動率は1.88%。プラチナの平均値幅は28.7ドル、変動率1.92%。
(※値幅=高値-安値、変動率=値幅/前日終値)
雇用統計発表日の平均を算出すると、
ドル円は1.51円、1.56%。NY金は32.7ドル、2.32%。プラチナは30.85ドル、2.08%。
当然ながら、いずれも雇用統計日の変動率は拡大しますが、年間平均では金よりもプラチナのほうが変動率が高いのに対し、雇用統計日には、金の変動率がプラチナを上回ります。金のほうが、より雇用統計の影響を受けることを示しています。
なお、最も値動きが荒かったのはドル円は6月7日で2.78円、2.87%の変動率。金は7月5日の50.2ドル、4.01%、プラチナも同じ日で52ドル、3.86%。
6月も7月も前月分の内容が予想を上回る好結果となったことでドル円は上昇、金とプラチナは大きく値を下げる展開となっています。
9月テーパリング開始の思惑が強かった時期だったことも値幅を拡大させた要因と思われます。
そして今回、年内か年明けか、と再びテーパリング開始への思惑も高まるなかでの雇用統計。雇用者数の市場予想も+18万人台とハードルは上がってはいますが、平均的は値幅となった場合でも、ドル円上方向には最大で103円80銭辺り、下は101円割れ辺りまでの可能性。
金は、上方向には1,250ドル、下方向には1,200ドル割れの可能性もありそうです。
プラチナは、上方向なら1,380ドル、下方向には1,320ドル程度までの可能性。
計算上も、実際にも、あり得そうな価格水準となりました。
NY市場、金相場は-0.09%とわずかに続落。前日からの軟調地合いが続き、安値では1,214ドル台まで下げて少し反発したところ。調整によるドル売りにはそれほど反応せず、上値の重い状況はもう少し継続か。上方向の節目は1,250ドル台、1,200ドル前後までの下落リスクが継続。
プラチナ相場は9ドル、0.67%の小反発。11月の米自動車販売が6年半ぶりの高水準となったことなども支援材料に、金の戻りに合わせて1,340ドル台から10ドルほど戻した形。週末の雇用統計に向けて米経済指標での好結果が続くようなら金の売り材料となり、連動性が高まっているプラチナへの下落圧力にも。下値目安は1,300ドル近辺。上方向へのレジスタンスは1,370ドル。
ドル円は5日ぶりの反落となる0.42%下落。102円90銭台の目標水準に到達したことによる一服感もあり、年初来高値103円70銭台の手前、103円台半ばの防戦売りに敗けて大きく調整、一時102円割れまで下落。週末までの経済指標などをきっかけにさらなる円安進行への準備には必要な調整。しかし、今週の経済指標好結果への期待をここまでかなり先行して織り込んできた可能性もあり、少々の好結果にはそれほど反応しない可能性も。事実で売る、流れによってもう一段の調整も。サポートは101円20銭、103円ちょうどがレジスタンスに。
※参考:金プラチナ相場とドル円12/3 NY市場終値とチャート
国内、金価格は0.21%の小幅続落。一度は上方向に傾きかけた流れが再び下方向へ、方向感は安定しない状況。4,290円と4,190円の上下の節目を抜けた方向への動き出しが予想されるところ。週末、週明けにかけての乱高下にも要注意。
プラチナは0.13%とわずかに反発。9日移動平均線をレジスタンスラインとした下落トレンドが継続中。当面の下値メドは4,550円付近。上方向への節目は9日移動平均線のやや上、4,680円。
※参考:金プラチナ国内価格12/4とチャート
- 2013年12月4日(水)時点の相場
-
国内金 : 4,204 円 12/4(水) ▼9(0.21%) 国内プラチナ : 4,633 円 12/4(水) ▲6(0.13%) NY金 : 1,220.8 ドル 12/3(火) ▼1.1(0.09%) NYプラチナ : 1,355.8 ドル 12/3(火) ▲9.0(0.67%) ドル円 : 102.50 円 12/3(火) ▼0.43(0.42%)
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