金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

2014年波乱の可能性を秘めた金融市場年末年始の混沌

更新日:2014年1月9日(木)

ご祝儀相場と言われ、例年上昇スタートとなりやすい東京市場の大発会も大幅下落でスタートし、欧米株も下落スタート、円安が進んだドル円相場も初日こそ一時的に高値を更新したものの終値ベースでは年末高値を更新できない状況が続きます。
なんでも大発会の下落スタートは2008年以来とか。2008年といえばリーマンショックの年で世界的金融危機のスタートとなった年。
それから6年経ち、金融危機を乗り越え、米国経済の復活が世界経済の回復を牽引し、日本経済もデフレ脱却へと本格化の動きとなりそうな年の始めに、浮ついた相場状況を引き締めるような年初の1週間となっています。

昨年11月以降の株価や為替、金プラチナの騰落状況の推移を見ると、その流れは2013年の流れを象徴するような動きとなっています。
日経平均が13.5%上昇し、ドル円が6.2%上昇、NYダウは5.4%上昇。プラチナは2.6%下落、金は6.7%の下落。
これに対し、12月から2014年年明けのここまでに限定した推移を見ると、
騰落率トップはプラチナの5.0%上昇。日経平均が3.0%上昇で続き、NYダウが2.8%、ドル円1.8%、そして金が0.3%上昇。
いずれも上昇ながら、ドル高株高の流れが急減速し、金とプラチナの反発により、混沌とした流れがチャートにも表れます。景気回復がサポート材料にもなり得るプラチナが急上昇し、株価が減速という皮肉な流れに。
2014年も一本調子でのリスクオン相場とはならないことを予感させるような年末年始の流れです。
下落の流れがとまったとはいえ、その反発度合いも限定的な金の弱さは継続中のようですが・・・。

NY金・日足チャート 2013/12/10 - 1/8NY市場、金相場は-0.33%の3日続落で年初の水準へ。米ADP雇用統計やFOMC議事録に反応してやや下落する場面もあったものの下値は1,220ドル近辺がまだサポートラインとして機能。若干上値を切り下げながらも年明け以降のコアレンジ1,220-40ドル台近辺を維持する流れが継続中。金曜の夜までは現状レンジ維持の様相。

プラチナ相場も2日続落ながら下げ幅は0.08%と限定的。90日移動平均線の水準で動きが止まった状態が3日め、そろそろ乖離する動きも予想されるところ。1,400ドルライン付近に底堅さも見え始め、調整らしい調整のないまま再び上方向へ、というシナリオも考えられなくもないのだが。サポートラインは1,360ドル。

ドル円は0.24%続伸。下値を104円台半ばへと切り上げて再び105円台をうかがう流れへ。しかし散発的な105円台トライもことごとく押し戻される形、105円台の上値の重さが増してきた様子。104円20銭から105円30銭のレンジで揉み合い継続、どちらか一方へのブレイク待ち。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/8終値とチャート

国内金価格は0.21%の続落。4,170-4,340円のレンジ上限付近を手前に足踏み状態が継続。緩やかに下げてきた90日移動平均線もレジスタンスラインに。週末にかけてNY金の売り圧力とドル円の底堅さとのバランスの崩れ度合いで方向性が。上方向なら4,400円程度までの可能性も。下方向には4,250-60円近辺がサポートライン候補に。

プラチナはわずかに0.18%上昇し、年をまたいで9日続伸。昨年8月に記録した8日続伸を更新する連騰記録。予想外の続伸継続で可能性低めの上値目標4,980円近辺もまんざらでもなくなってきた様子。決して急騰ではなく、着実に上値を更新する力強さもあるものの、押し目を挟まない不安定さが懸念材料。サポートライン候補としては4,750-800円辺り。
※参考:金プラチナ国内価格1/9とチャート

2014年1月9日(木)時点の相場
国内金4,291 円 1/9(木) ▼9(0.21%)
国内プラチナ4,923 円 1/9(木) ▲9(0.18%)
NY金1,225.5 ドル 1/8(水) ▼4.1(0.33%)
NYプラチナ1,414.2 ドル 1/8(水) ▼1.2(0.08%)
ドル円104.84 円 1/8(水) ▲0.25(0.24%)

1/8(水)のその他主要マーケット指標

雇用統計前に国内プラチナ価格は10連騰 1/10(金)

2014年波乱の可能性を秘めた金融市場年末年始の混沌 1/9(木)

マネタリーベース200兆円で年末目標達成と言うけれど 1/8(水)

2014年のサプライズ10大予想でドル円は120円 1/7(火)

「午尻下がり」スタートの東京市場、2014年は波乱の幕開け 1/6(月)


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