金プラチナ短期相場観
4週続伸となった金とプラチナの高値警戒感
更新日:2014年1月18日(土)
先週の雇用統計下振れを否定するように、FOMCメンバーによるタカ派発言がやや優勢となり、投票権は持たないものの、最もハト派と見られたシカゴ連銀のエバンズ総裁も今月のFOMCでのテーパリング継続を主張し、タカ派陣営への移行を表明しているようです。
しかし、一方ではミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁のように、インフレが一向に改善しないことを批判し、資産購入策の拡大も辞さず、とのコメントも聞かれます。こういったハト派コメントが堅調推移する金相場のサポート材料の一つとなっています。
1月後半へと差し掛かり、月末のFOMCが近づくにつれて、堅調推移が続く金相場とプラチナ相場の高値警戒感も高まることになりそうです。
NY市場、金相場は0.94%の続伸。ドル高優勢の地合いのなかでも上値トライ継続、年明け以降の抵抗線となっていた1,250ドルラインを突破しようかという勢いで終値ベースでは年初来高値更新。しかし高値では週初につけた1,255.3ドルにはわずかに及ばず、この近辺の抵抗線の厚さも感じさせる状況。このラインのすぐ上、12月高値の1,260ドル台も意識されやすい水準となり、この水準を超えることが出来れば1,290ドル近辺が上値目標として浮上。1,230ドル台が軽めのサポートラインに。
週間ベースでは+5.0ドル(+0.4%)となり、4週続伸。なお、4週続伸となるのは昨年8月以来のことで、この時は5日の週から月末まで86ドル、6.56%上昇し、翌週から年末にかけて下落トレンドが続くことに。今回は4週間で48.2ドル、4%上昇とやや控えめ。
プラチナ相場は1.58%の大幅上昇で2日続伸。1,420-40ドル台の揉み合い水準を完全に上抜け、11月7日以来2ヶ月ぶりとなる1,450ドル台へ。前日までの2日連続での下ヒゲの長い足型が示したとおりの流れで今年年初2日に次ぐ上昇幅。これで、可能性低めとしていた1,480ドルの上値目標への到達確率は高まったものの、相場上昇に対してRSIが下降するダイバージェンスを形成していることによる上昇余力の枯渇が懸念材料。1,420ドル台のサポートライン維持が重要。
週間では+17.2ドル(+1.2%)で4週続伸。プラチナの4週続伸も昨年7月末から8月以来。7月29日の週からの4週間で118.8ドル、7.7%上昇し、翌週から7週続落へ。今回の4週間では121.9ドル、9.15%上昇。既に前回を上回る上昇率に・・・。
ドル円は前日比ほぼ変わらずの横ばい。米12月の住宅着工件数や許可件数の減少、ミシガン大学消費者信頼感指数の低下などを受けてドル売りの場面もあったもののNY市場の3連休を控えてドル円相場も104円台前半での小幅推移に終始。9日移動平均線と21日移動平均線と重なり合うような推移が続き、上下どちらにも振れやすい状態に。上下の節目は105円と102円90銭。
週間ベースでは+0.22円(+0.22%)となり3週間ぶりの小幅反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/17終値とチャート
- 2014年1月18日(土)時点の相場
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国内金 : 4,335 円 1/17(金) ▼11(0.25%) 国内プラチナ : 4,960 円 1/17(金) ▼8(0.16%) NY金 : 1,251.9 ドル 1/17(金) ▲11.7(0.94%) NYプラチナ : 1,454.1 ドル 1/17(金) ▲22.6(1.58%) ドル円 : 104.35 円 1/17(金) ▲0.01(0.01%)
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