金プラチナ短期相場観
非農業部門雇用者数の年間増減数推移
更新日:2014年1月15日(水)
2014年のFOMCメンバーであるフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁やダラス連銀のフィッシャー総裁などのタカ派発言が続きます。12月の雇用統計に対する悲観的な見方を否定するように、テーパリング継続を支持し、むしろ早めの終了が望ましいと。また、減額幅を100億ドルから200億ドルへと倍にすべきとの声も。
ここで、昨年までの雇用統計での非農業部門雇用者数(NFP)の年間トータルでの増減数の推移を確認すると、
2013年は特別に増加した訳ではないものの、年間218.6万人と足元3年間での高水準を維持しています。金融危機前の2006年までの水準に戻っていることも分かります。そして2008年と2009年の減少分合計866.9万人に対して、2010年以降の増加分合計は750.4万人。その差100万人強。
2013年の月間平均は18.2万人増。この1月分の雇用統計以降、平均18万人ペースでNFPが増加するなら、半年間で金融危機の減少分を完全に取り戻すことになります。
NFP増加ペースは完全に平常時に戻っている状態であり、GDPの伸び率、インフレ状況などの動向次第では、タカ派メンバーの発言内容も現実味を増すことになりそうです。
NY市場、金相場は4日ぶりに0.46%の反落。米12月小売売上高の好結果やFRB関係者のタカ派発言は直接きっかけとなった訳ではないものの、1,254.9ドルの高値から10ドル程急落。ダブルボトムからの上値目標水準到達による一服感と3日続伸の反動で株高ドル高に逆行の展開。1,250ドル台後半から1,260ドル台にかけてのレジスタンスはやや堅そうな様子も。
プラチナ相場も0.7%下落で4日ぶりの反落となったものの高値では1,447.5ドルの年初来高値更新。地合いの強さとともに1,450ドルの節目から上の水準への抵抗感も確認。ここを超えると弱めの目標水準1,480ドル近辺へのトライの可能性も。
ドル円は前日下落分を帳消しとする1.18%の大幅反発。下値目標水準103円ちょうどを達成したことで、押し目買いも殺到。ただし、反発水準がダブルトップからの下落目標102円38銭や、中期的な目安38.2%ラインの102円付近には少し遠かったことで、調整終了かどうかの判断はまだ。上方向には105円が厚めの抵抗線。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/14終値とチャート
国内金価格は0.09%の3日続伸。ほとんど横ばい推移で4,170-4,340円のレンジ上限での足踏み状態。10月末以来2ヶ月半ぶりに90日移動平均線付近に到達しており、完全に上抜けできれば上昇余地も拡大し易く、抵抗線となって反落の可能性との分岐点。上抜けなら目先4,390円近辺まで上昇の可能性も。
プラチナは12日ぶりの反落。しかし下げ幅も0.24%と限定的。さらに上値を伸ばす為にはもう少ししっかりとした調整も必要。ただ、弱めの上昇目標4,980円は射程圏内。
※参考:金プラチナ国内価格1/15とチャート
- 2014年1月15日(水)時点の相場
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国内金 : 4,334 円 1/15(水) ▲4(0.09%) 国内プラチナ : 4,944 円 1/15(水) ▼12(0.24%) NY金 : 1,245.4 ドル 1/14(火) ▼5.7(0.46%) NYプラチナ : 1,433.8 ドル 1/14(火) ▼10.1(0.70%) ドル円 : 104.21 円 1/14(火) ▲1.22(1.18%)
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