金プラチナ短期相場観
クリスマスウィークから年末にかけて迎える攻防の分岐点
更新日:2014年12月22日(月)
東京市場は天皇誕生日の祝日をはさんで年末へ、欧米市場はクリスマス休暇入りとなる今週。原油相場もロシア・ルーブルも今のところは小康状態。しかしこの後の火種相場の動向とクリスマス明けから実質新年相場入りとなる欧米市場の動向次第では、年末年始にかけて大きな動きが見られる可能性も。
ドル円相場は10月15日安値1ドル=105円19銭から12月8日には121円84銭まで急騰、大幅にドル高円安が進行。その後16日には115円56銭まで急落。10月以降の上昇値幅に対する38.2%戻しライン115円48銭付近でちょうど下げ止まりました。その後は19日終値119円50銭近辺まで反発し、今朝もこの水準を維持。8日から16日までの下落幅に対する61.8%戻しライン119円45銭付近に位置します。この水準を明確に突破できたなら、100%戻しライン、121円84銭の高値に向けた再トライへの可能性が高まります。
逆にここを超えられない場合、反落して下落基調再開か、もしくは揉み合い状態へ。攻防の分岐点は119円50銭。
最近のNY金相場は、一時的には1,200ドルの大台を超えながらもNY終値ベースでは1,190ドル台半ばへと押し戻される状態が続いています。昨年末終値1,202.3ドルとの攻防が続く状態にあり、2014年の年間騰落率をプラス圏で終えるか、2年連続でのマイナス圏となるか。それだけでなく、この水準を超えることができれば11月から続く上昇トレンドを維持、超えられずに軟調推移、なら上昇トレンドは腰折れ、再び下値を模索する流れとなる可能性も浮上し得る、重要な局面を迎えています。攻防の分岐点は1,202.3ドル。
軟調推移の勢いが強まりつつあるプラチナ相場は、1,200ドル台前半の揉み合いを12月15日に下抜けたことで1,160ドル近辺までの下落も想定される状況。11月6日終値1,197.1ドルをわずかに下回り、終値ベースでの今年安値を更新。しかし1,190ドル台では底堅さも見られ、最近はこの水準での横ばい推移が続く状況。少し長めのスパンで見れば10月以降の鍋底状態継続中と見ることも可能。供給不足傾向が続くプラチナ相場はいずれ反発へと向かう可能性は高いと思われるものの足元ではまだ、やや厳しい状況。攻防の分岐点は1,190ドル。
22日の国内金価格は0.18%の小幅高で3営業日続伸。今年高値となった12月10日の5,039円から17日の4,826円までの下落幅に対する38.2%戻しライン4,907円をわずかに突破。トレンドの調整局面の目安となりやすい38.2%を超えたことで、次の50%ライン4,933円も超えるたことができれば、上昇トレンド回帰への可能性も高まる状況。もし、38.2%ラインが抵抗線となって反落するようなら、調整局面、下落トレンド継続へ。攻防の分岐点は4,907円から4,933円。
プラチナ価格も0.06%とわずかながらも3日続伸。反発力を値幅で見ると、12月8日の5,094円から17日の4,840円までの下落幅に対して23.6%ラインの4,900円にようやく到達。38.2%ライン4,937円にもまだまだ及ばず、下落トレンド中の戻り局面の域を出ず。攻防の分岐点は、大幅下落のリスクが高まる重要水準4,840円維持と4,937円超え。
※参考:金プラチナ国内価格12/22とチャート
- 2014年12月22日(月)時点の相場
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国内金 : 4,913 円 12/22(月) ▲9(0.18%) 国内プラチナ : 4,900 円 12/22(月) ▲3(0.06%) NY金 : 1,196.0 ドル 12/19(金) ▲1.2(0.10%) NYプラチナ : 1,197.0 ドル 12/19(金) ▼0.1(0.01%) ドル円 : 119.47 円 12/19(金) ▲0.65(0.54%)
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