金プラチナ短期相場観
サンタクロース・ラリーで株高ドル高の流れ、金は年末安値へ
更新日:2014年12月23日(火)
クリスマス休暇前の閑散取引のなか、サンタクロース・ラリーの兆しでNYダウは4日続伸、終値ベースでは12月5日以来2週間ぶりに過去最高値更新。S&Pも最高値更新と米株はリスクオン状態。VIX指数指数も1週間前の20超からは急激に下落。為替もドル買いの流れで追随、ドル高円安基調も3日連続。原油相場が55ドル台へと再び今年最安値圏へと下落するなか、ロシア・ルーブルは一時の急落局面から脱し、55ルーブル付近へと戻してきていることも市場の安心材料に。
この流れを受けた22日のNY金相場は1.35%の大幅安で4日ぶりの反落。NY時間にドル円が120円台へと到達する頃には金の下げ足も速まり、1,190ドルの重要なサポートライン割れへと急落。昨年末終値1,202.3ドルを超えられず、逆に下方向への節目を割れたことによってさらに下押し圧力が拡大、11月28日以来3週間ぶりの安値水準となる1,170ドル台へ。流れは下方向へと大きく傾斜、当面の目標水準は1,150ドル台。
サンタクロース・ラリーのアノマリーが続くようなら、金相場も多少の行き過ぎへと向かう可能性も。それでも今年最安値1,130.4ドル近辺までにはとどまり、2番底をつける形でいったん底打ち、年末安値から年初に上昇するアノマリーどおりのシナリオ実現への可能性も。
プラチナ相場も金に追随、1.24%の大幅安で3日続落。サポートラインとなりつつあった1,190ドルラインが決壊、今年安値を更新すると、終値ベースでは2009年7月末以来5年5カ月ぶり安値水準となる1,180ドル台へ。安値ベースでも11月14日につけた1,177.5ドルを更新、1,175.6ドルへ。一服感も漂い始めていた下落トレンド再開で目標水準1,160ドル近辺を目指す流れへ。
ドル円は4日続伸となる0.48%のドル高。何も無ければドル高円安基調が進む状態へとゆっくりと戻りつつある様子も。119円50銭の攻防の分岐点をしっかりと上抜けたことにより、121円台半ばの上値目標水準を目指す流れも確度を高め、ゆっくりと進行。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/22終値とチャート
なお、サンタクロース・ラリー継続でドル円が当面の上値目標水準到達、金相場も下値目標到達の場合、国内金現物価格は4,800円前後まで値を下げる可能性(プラチナ価格も同程度)も。
と同時に、これが年末の安値となり、やはり年初に上昇しやすいアノマリーどおりの流れへと向かう可能性も。
- 2014年12月23日(火)時点の相場
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国内金 : 4,913 円 12/22(月) ▲9(0.18%) 国内プラチナ : 4,900 円 12/22(月) ▲3(0.06%) NY金 : 1,179.8 ドル 12/22(月) ▼16.2(1.35%) NYプラチナ : 1,182.1 ドル 12/22(月) ▼14.9(1.24%) ドル円 : 120.05 円 12/22(月) ▲0.58(0.48%)
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