金プラチナ短期相場観
GDP大幅上方修正でV字回復、株高ドル高を牽引するNYダウ
更新日:2014年12月24日(水)
米第3四半期GDP確報値は前期比年率で改定値の+3.9%から+5.0%へと大幅上方修正。11年ぶりの伸び率となったことを受けてNYダウは18,000ドルの大台到達で連日の最高値更新。
また、12月5日高値17,991.19ドルから、原油急落に伴うリスク回避の流れで16日安値17,067.59ドルまで1,000ドル弱もの急落となった局面からのV字回復で、12月5日高値水準を超えています。
NYダウに連動する日経平均も12月8日高値18,030.83円から17日安値16,672.94円まで1,000円超もの急落局面からのV字回復で、今朝時点では17,800円台まで反発。
同様にドル円相場も12月8日高値121円85銭から16日安値115円56銭まで急落後、V字回復で120円台後半まで反発。
23日終値時点までの年初来騰落率を比較すると、NYダウ+8.73%、日経平均+8.25%、ドル円+14.63%。
1日あたりの騰落率の平均では、NYダウ+0.51%、日経平均+0.89%、ドル円+0.34%。
前日比上下1%以上の騰落率となった今年の日数では、NYダウ36日、日経平均79日、ドル円15日。
年初来騰落率ではNYダウも日経平均もほとんど変わりませんが、日々の騰落率では日経平均が大きく上回り、上下にブレやすいことを示しています。また、株価に比べてドル円の日々の変動は小幅ながら、今年特に後半、コンスタントにドル高円安が進行したことで年間トータルの上昇率では株価を大きく上回ります。
しかし、日々の変動率が大きくても、年間トータルの上昇率が高くても、重要な節目を突破するような場面では、株高ドル高の流れを牽引するのはNYダウ。
米国経済の好調を背景とした株高の流れでは、NYダウとの連動性を高める日経平均とドル円。近いうちに12月8日高値水準へと到達し、V字回復完全達成への期待も高まりますが、微妙な値動きの違い、米国要因以外の要因などの影響で、NYダウに追随し切れないケースも想定しておかなければなりません。
23日のNY金相場は0.15%の小幅続落。米7-9月期GDP確定値上方修正による株高ドル高進行の割には、金の下落は限定的。11月28日の1,175.2ドル以来3週間ぶりの1,170ドル台がサポート水準になった様子。しかし短期トレンドは下向き、1,150ドル台辺りまでの下落が見込まれる状況は継続中。
プラチナ相場は4日ぶりの反発で0.81%高。今年最安値更新となった前日の1,175.6ドルからはいったん買い戻し。しかし一度下抜けたサポートライン1,190ドルが目先のレジスタンスとして上値を抑える状態。1,160ドル近辺の下値ターゲットに向けてもう一段の下落が見込まれる状況には変わりなし。
ドル円は0.53%のドル高円安で5日続伸。2週間ぶりの高値水準を回復し、上値目標121円台半ばまであと一息。目標水準へのトライはクリスマス休暇明けに持ち越しか。その前にいったん調整の余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/23終値とチャート
24日の国内金価格は0.47%安で4営業日ぶりの反落。12月10日の今年高値5,039円から17日の4,826円までの下落幅に対する38.2%戻しライン4,907円近辺が抵抗水準になった形。9-21日移動平均線にも上値を抑えられ、短期下落トレンドからの脱出は難しい状況に。4,910円台のレジスタンスを超えることができれば4,900円台後半へと上値トライへの可能性も。サポートラインは4,820円台。
プラチナ価格は0.45%高で4日続伸。12月8日の5,094円から17日4,840円までの下落幅に対する38.2%ライン4,937円から50%ライン4,967円までがやや厚めの抵抗水準。この近辺に90日までの移動平均線が全て集中、レンジ色が強まる状態。下方向は4,840円が重要なサポートライン。
※参考:金プラチナ国内価格12/24とチャート
- 2014年12月24日(水)時点の相場
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国内金 : 4,890 円 12/24(水) ▼23(0.47%) 国内プラチナ : 4,922 円 12/24(水) ▲22(0.45%) NY金 : 1,178.0 ドル 12/23(火) ▼1.8(0.15%) NYプラチナ : 1,191.7 ドル 12/23(火) ▲9.6(0.81%) ドル円 : 120.68 円 12/23(火) ▲0.63(0.53%)
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