金プラチナ短期相場観
2015年本格始動の日、ユーロ急落から始まる波乱の幕開けへ
更新日:2015年1月5日(月)
NY市場や為替市場は2日に新年を迎えたものの、休日の谷間となったためか比較的静かなスタートに。東京市場を含めて2015年本格始動となるのが本日5日。その月曜朝から早くも動き始めた様子も。最初に大きく動いたのはユーロ。早朝時間帯に対ドルで急落すると2010年6月以来となる1ユーロ=1.19ドル割れ。2日に1.20ドルの大台ちょうど近辺まで下げていたところからの節目割れでストップハンティング状態の急落となったもよう。ECBによる量的緩和観測の高まりとギリシャの総選挙への警戒感などから、ユーロの売り圧力が高まる状況が続き、ユーロ動向が1月のマーケットを左右する主役候補の一つに。
ユーロドルの急落からの自律反発に伴うドル売りに押され、今朝のドル円は一時120円割れを試し、その後は120円台半ばへと反発するなどやや荒っぽい値動きも。大発会の日経平均は一時200円超の下落で年末29日から3営業日続落の可能性も高まる状況に。時間外の米株も水準を切り下げてスタートし、NYダウは2014年高値となった12月26日の18,103ドルからの下落基調が継続しそうな様子。
2014年後半の主役、原油相場は12月31日に年間最安値を更新し、1月2日にはさらに更新する52ドル台へ、そして今朝にはその52ドル台割れを試すような流れに。
2014年は脇役に終始した感もある金相場は、安値圏での揉み合い継続のなかでも若干の反発傾向で1,190ドル台へ。
2015年の大きな流れとしては、株高ドル高、円安ユーロ安傾向はゆっくりと継続し、金は低迷継続の横ばい傾向から若干の反発、プラチナは低迷から底値反発へと向かう可能性を予想しますが、突発的なリスクや、時折発生するリスク回避的な流れ、行き過ぎからの自律反発や反落の流れ、相関関係なども複雑に絡み合い、一方的な流れが発生することも多々あります。
2015年本格始動となる今週は月初の重要イベントウィーク。動意づいた流れでスタートしたことで、やや大きめの流れが、早くもどこかで発生するかもしれません。
2015年初日、5日の国内金価格は12月30日の4,908円からはわずかに1円安。2014年高値となった12月10日の5,039円から上値を切り下げる流れと12月1日の4,706円、17日の4,826円、25日の4,869円へと下値を切り上げる流れとで三角保ち合いを形成中。目先のサポートラインは4,860円台、上方向には4,970円台辺りまでの反発の可能性を維持。4,950円が徐々にレジスタンス化の可能性も。
プラチナ価格は0.16%の小幅続落。金と同様に三角保ち合い継続中。5,010円の抵抗線を超えると保ち合い上方ブレイクとなり、5,100円近辺を目指す流れとなる可能性。下方向には4,840円が強め、かつ重要なサポートライン。4,940-50円もサポートされやすい水準。
※参考:金プラチナ国内価格1/5とチャート
- 2015年1月5日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,907 円 1/5(月) ▼1(0.02%) 国内プラチナ : 4,970 円 1/5(月) ▼8(0.16%) NY金 : 1,186.2 ドル 1/2(金) ▲2.1(0.18%) NYプラチナ : 1,203.0 ドル 1/2(金) ▼5.9(0.49%) ドル円 : 120.49 円 1/2(金) ▲0.76(0.64%)
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