金プラチナ短期相場観
年明け早々2015年10大リスクに振り回されるマーケット
更新日:2015年1月6日(火)
ユーラシアグループが発表した2015年の世界10大リスクに世界のマーケットは早くも振り回される状態となってきました。
欧州政治リスクのひとつ、ギリシャの政局不安に伴うユーロ安がとまらず1.20ドルの大台割れでの推移が続き、総選挙後の動向への警戒感は高まり続けます。そしてロシア・リスクの背景の一つとなっている原油安も止まらず、NY原油相場は一時5年8カ月ぶりの50ドル割れへ。
前日比5%超の下落は昨年11月28日の10.23%下落に次ぐ下落幅となり、昨年1年間で45.87%の大幅下落となったNY原油相場は年明け以降の2日間で既に6%超もの下落。
年明けから続くリスク回避の流れでNYダウは300ドル超、1.86%の大幅下落。NYダウの騰落率が1.8%を超えることは珍しく、昨年1年間では5回のみ。うち1回が上昇で残りの4回は下落。この流れを受けて今朝の日経平均は400円超の下落で17,000円の大台割れへ。
為替もリスク回避のドル買い円買い傾向が続き、最近比較的独自路線を歩み始めた金相場もさすがに買われる展開へ。
この流れでは、週末の米雇用統計が多少の好結果となった場合でも、それほどリスクオン傾向は進まない、昨年前半のようなパターンも予想されそうです。逆に予想を下回った場合のリスクオフ傾向の流れは加速しやすく、昨年1月の株安ドル安円高の勢いを上回るようなケースも想定されそうです。
10大リスクにもあるように、もし、これに中国の景気減速リスクやイスラム国などの地政学リスクが加わった場合には、リスク回避傾向が一段と加速し、金相場は底値圏からの脱却へと向かうことになりそうです。
5日のNY金相場は1.5%の大幅続伸。原油安が進行し、NY原油相場の51ドル割れとともにNYダウの下げが加速すると、ドル売り傾向も強まり、金は上昇基調へと転換。原油相場が50ドルを割れる頃にはNYダウは17,500ドルの攻防、ドル円は119円50銭の攻防、金は最近のレジスタンスラインとなっていた1,200ドル超えへ。終値では12月15日以来、3週間ぶりの水準となる1,204ドルまで上昇したことで上値余地が拡大。当面の目標水準は1,250ドル付近へ。1,180ドルは重要なサポートライン。
プラチナ相場は0.66%の反発。昨年11月がら続く底値圏での長期揉み合い状態が続き、1,200ドルから1,220ドルの小幅レンジでの短期揉み合い状態からも抜け出せない状況。流れは上方向優勢でレンジ上抜けなら1,250ドル超えの可能性。ただし下方リスクも抱え、レンジ下抜けなら昨年安値更新トライへの向かう可能性も。
ドル円は0.71%の反落。ユーロ安・原油安に伴うリスク回避的な円買いの流れに。119円40銭から120円70銭までのレンジ上限から下限へと推移、下限ではいったんはサポートされた形も今朝時点では下抜けトライの動きも。このままレンジ下抜けなら117円台半ば付近を目指す可能性。レンジ上限超えによる上値トライへの可能性は現時点では大きく後退中。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/5終値とチャート
6日の国内金価格は0.82%の上昇。三角保ち合い継続で、まだ上値のほうがやや重い状況のなかでの反発傾向、12月29日の4,944円をわずかに超えたもののレジスタンスライン候補となる4,950円手前で足踏み。ここを抜けると4,970円近辺まで上値を伸ばす可能性が高まり、短期トレンドに変化も。4,900円がサポートラインに。
プラチナ価格は0.1%の小幅安手3日続落。4,840円から5,010円までの広めのレンジ内での小動き状態が継続。短期的にも少し長めのスパンでも三角保ち合いを形成し、いずれ大きく動き出す可能性も、しばらくは保ち合いレンジを縮小していく動きか。
※参考:金プラチナ国内価格1/6とチャート
- 2015年1月6日(火)時点の相場
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国内金 : 4,947 円 1/6(火) ▲40(0.82%) 国内プラチナ : 4,965 円 1/6(火) ▼5(0.10%) NY金 : 1,204.0 ドル 1/5(月) ▲17.8(1.50%) NYプラチナ : 1,210.9 ドル 1/5(月) ▲7.9(0.66%) ドル円 : 119.63 円 1/5(月) ▼0.86(0.71%)
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