金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

27年ぶり、12年ぶりの今、金は5年ぶり、プラチナは6年ぶりへ警戒

更新日:2015年5月29日(金)

日経平均は1988年2月以来、27年3カ月ぶりの10連騰を達成し、2000年4月以来の15年ぶり高値圏での推移が継続中。ドル円相場は2002年12月以来、12年5カ月ぶりのドル高円安水準となる124円46銭まで上昇。円安・株高の流れが続き、ドル買い傾向も強まるなか、NY金相場は今年の最安値1141.6ドルにもまだ少し距離を残し、1180ドル台で下げ止まりの兆しも見え隠れする状況に。プラチナ相場は今年最安値1086.7ドルがややチラつく水準となってきたものの、なんとか1110ドル付近で耐え忍ぶ状態。

採算性や需給バランスの状況からは、金もプラチナも現状水準ではかなり底堅く推移する可能性も考えられますが、株高円安の状況がまだまだ続き、米国の利上げ開始が現実味を帯びてくると、ドル買いの勢いも一時的にはもう一段強まることも想定されます。
そうなると、今のところは今年安値さえ更新していない金もプラチナも、さすがに一時的には安値更新トライへと向かう可能性も高まることになりそうです。

それぞれの過去の節目水準、サポート水準となりそうなところをチェックすると、
金相場は3月に付けた今年安値1141.6ドルを下回ると、まずは昨年安値1130.4ドルが意識されることに。なお、2010年7月と5月の安値も1150ドル台、歴史的に見ても1100ドル台半ばは重要なサポート水準となりそうです。
この重要水準を下抜けると、2009年末から2010年前半にかけて揉み合いとなった1100ドルの大台ライン。その次は2010年の安値、2月安値の1044.6ドル。2009年11月安値も1039ドルと1000ドル台前半も重要水準となりそうです。

プラチナの場合、今年安値の1086.7ドルは、2009年4月、5月、7月にも同水準を記録している重要水準。これを抜けると、1000ドルの大台ラインと2009年の安値900ドル付近が意識されることになります。

金は2010年以来5年ぶり安値水準、プラチナは2009年以来6年ぶり安値水準を警戒することになります。

NY金・日足チャート 2015/4/28 - 5/2828日のNY金相場は5日ぶりの反発で0.21%の小幅高。前日までの反動による買い戻しの流れで夕刻には一時1192ドルまで上昇、米4月の住宅販売保留指数が予想を上回った場面では瞬間的に1180ドル割れ、5月12日以来、半月ぶりの安値水準をつけた後はドル売り優勢の流れで1180ドル台後半へと戻して揉み合い状態に。1180ドルから1230ドルまでのレンジ下限付近で底堅さを見せて耐える展開が継続。

NYプラチナ・日足チャート 2015/4/28 - 5/28プラチナ相場は0.24%の小幅安で5日続落となり、下げ止まらず。金に連れての小幅急落局面では一時3月18日以来2カ月と10日ぶり安値水準となる1108ドルまで下落。その後の戻りも1110ドル台半ばにとどまる状況。一方的に下値トライへと向かうような状態ではないものの、まだまだ上値の重い状態が継続。一時的に売りが再加速した場合、今年最安値1086.7ドルが意識され、この水準まで下げて2番底を形成、というシナリオも想定可能。

ドル円・日足チャート 2015/4/29 - 5/28ドル円相場は0.23%のドル高円安で5日続伸。次の長期高値目安水準とみられた2007年6月22日の124円10銭台を正午前には上抜け、2002年12月以来、12年5カ月ぶりの高値水準となる124円20銭台へ。午後には123円50銭台まで反落後、夕刻・欧州時間からは再び買いが強まると、住宅販売保留指数上振れをきっかけに124円40銭台まで上昇。その後は麻生副総理の円安けん制発言などもあり、123円台後半へと高値圏での乱高下状態。ようやく過熱感も要注意水準へと高まり、落ち着きを取り戻し切れずに月初の重要指標ウィークを迎えた場合、予想外の急騰・急落リスクが高まることに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/28終値とチャート

29日の国内金価格は0.14%の小幅続伸となり、2月10日以来、3カ月半ぶりの高値水準。ゆるやかな上昇基調が続き、21日移動平均線の90日移動平均線ゴールデンクロスも迫る状況。目標水準5100円超えに向けてのサポート材料に。円安急進とNY金急落のなかでもやや円安度合いが強めのバランスのとれた逆相関関係にもサポートされての安定推移。しかし、中国株の急落やギリシャ情勢懸念なども継続し、突然の乱高下への警戒感も高まりつつある状況。
週間ベースでは+41円(+0.82%)で4週続伸、月間では+128円(+2.6%)の続伸。

プラチナもわずかに2円上昇しての小反発。金とは対照的に、円安度合いよりもNYプラチナの弱気のほうがわずかに上回り、ゆるやかな下押し圧力に押される状態。4710円台付近まで調整フェーズが続く可能性を維持。
週間では-37円(-0.77%)となり、3週間ぶりの反落。月間では+56円(+1.19%)の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格5/29とチャート

2015年5月29日(金)時点の相場
国内金5,060 円 5/29(金) ▲7(0.14%)
国内プラチナ4,778 円 5/29(金) ▲2(0.04%)
NY金1,188.1 ドル 5/28(木) ▲2.5(0.21%)
NYプラチナ1,116.3 ドル 5/28(木) ▼2.7(0.24%)
ドル円123.94 円 5/28(木) ▲0.29(0.23%)

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