金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

シカゴ連銀全米活動指数も低調、ドル安金高基調は反転せず?

更新日:2017年8月22日(火)

シカゴ連銀全米活動指数 2017年7月7月のシカゴ連銀全米活動指数は-0.01となり、米国の経済成長が過去の平均をわずかに下回る水準にとどまったことを示しています。
4つの構成指数のなかでは雇用関連が+0.09と唯一プラス圏となるも6月の0.13からはやや鈍化。生産・所得関連が6月の+0.03から-0.02へ、売上・受注・在庫関連は6月の+0.16から-0.01へとマイナス転換。個人消費・住宅関連は6月の-0.07から-0.06へとわずかに上昇も2007年6月以降10年間連続のマイナス圏。なお、個人消費は好調が続いており、住宅関連では着工件数や販売件数などは好調ではあるものの金融危機前の水準を大きく下回る水準での推移が続いていることが影響しているものと推測されます。

総合指数としては2年ぶり高水準となった昨年12月の+0.46と今年4月の+0.41とが最近のピークとなり、その後はやや低調な状態が続きます。3カ月平均では-0.05となり、4カ月ぶりのマイナス圏。2015年2月から2016年11月までマイナス圏が1年10カ月続いた低迷期を抜け出した今年、2度めのマイナス圏です。

7月のシカゴ連銀全米活動指数はやや低調な結果とはなりましたが、この指標は毎月上下動を繰り返しながらも好・不調のサイクルを形成し、今年は好調期を形成しつつある状況でもあり、そのなかでの反落、調整月という見方もできそうです。
パターン的には次月プラス圏への反発も予想されるところですが、トランプ政権の迷走と混乱による悪影響もやや気になる状況です。

NY金・日足チャート 2017/7/18 - 8/2121日のNY金相場は0.39%の小幅反発。米韓軍事演習に伴う地政学リスクへの警戒感、トランプ政権迷走による政局リスクへの警戒感、ジャクソンホールでの金融政策動向示唆への警戒感などから下げ渋り。逆に、時間外の1280ドル後半からNY朝の1300ドル手前まで堅調推移となった後は高止まり。1300ドルの大台超えこそなかったものの、終値ベースでは11日の1294ドルを超え、今年高値となった6月6日(1297.5)以来2カ月半ぶりの高値水準。高値保ち合い上抜けの兆しとなり、昨年11月高値圏となる1310ドル台辺りまでが目先の上値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/7/18 - 8/21NYプラチナ相場は0.32%高で4日続伸。反落警戒感が高まるなかでも金に追随しての堅調推移となり、NY市場では990ドル付近まで上昇。しかし、高値保ち合い上限節目の990ドルを何度も試して小反落した形にもなっており、引き続き反落警戒感も高止まり。ただし金が1300ドル超へと上値を伸ばすようならプラチナも990ドル超へと水準を切り上げる可能性もあり、そうなると1000ドルの大台を回復し、1010ドル近辺までが目先の上値目安にも。

ドル円・日足チャート 2017/7/18 - 8/21ドル円は0.22%のドル安円高で4日続落、4月19日(108.86)以来4カ月ぶりの円高水準に。リスク回避の流れがコンスタントに続く展開となり、欧州時間には109円割れ、NY市場では108円60銭台の安値を何度か試して反発。結果的には前日安値水準で反発し、今朝の東京市場では109円台を回復していることによる反発への可能性と、終値では保ち合い下限となる109円を割り込んだことによる下値トライへの可能性が交錯。再び戻り売り圧力が強まれば108円60銭台でサポートし切れない可能性も高まり、当面の下値目安は今年安値を更新し、107円近辺まで。反発方向には当面110円台後半が強めの抵抗水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/21終値とチャート

22日の国内金価格は3日ぶりの反発で0.29%高。下げ渋り状態が続き、8月初旬までの抵抗水準4830円がサポート水準へと切り替わりつつある様子も。しかし上値も重く4850円台が抵抗水準に。その勢いを弱めながらもゆるやかな上昇傾向を維持し、先週高値4854円をしっかり超えることができれば一段高への流れで今年高値4886円上抜けトライへと向う可能性も高まり、当面の上値目標は4900円前後まで。反落となって4830円でサポートされなければ4790円までが次のサポート水準に。

プラチナ価格は0.35%の続伸。やはり下げ渋りからの小反発といった状況となり、短期上昇トレンド一服からの反落基調への転換を回避。小幅保ち合いを形成し、3700円ラインを超えると上昇トレンド再開となり、当面の上値目標は3月後半高値圏3770円近辺まで。3660円台を割り込んだ場合には短期下落トレンド形成へ、下値目安は以前の保ち合い水準3570円台辺りまで。
※参考:金プラチナ国内価格8/22とチャート

2017年8月22日(火)時点の相場
国内金4,849 円 8/22(火) ▲14(0.29%)
国内プラチナ3,690 円 8/22(火) ▲13(0.35%)
NY金1,296.7 ドル 8/21(月) ▲5.1(0.39%)
NYプラチナ985.5 ドル 8/21(月) ▲3.1(0.32%)
ドル円108.97 円 8/21(月) ▼0.24(0.22%)

8/21(月)のその他主要マーケット指標

リッチモンド連銀製造業指数は3年サイクルのピーク末期へ 8/23(水)

シカゴ連銀全米活動指数も低調、ドル安金高基調は反転せず? 8/22(火)

SKEW指数急落で金価格も調整局面入りか 8/21(月)

バノン首席戦略官解任で節目到達のドル売り金買い反転なるか 8/19(土)

ECBのユーロ高牽制にも米鉱工業生産は伸び悩み、金は1290ドル 8/18(金)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ