金プラチナ短期相場観

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リッチモンド連銀製造業指数は3年サイクルのピーク末期へ

更新日:2017年8月23日(水)

リッチモンド連銀製造業指数 2017年8月8月のリッチモンド連銀製造業指数は14.0となり、市場予想の10.0を大幅に上回り、7月からは横ばい推移。2年4カ月ぶり高水準となった今年2月の19.0には及ばないものの、比較的高水準での推移が続き、好調を示す状況です。
内訳では、雇用者数が6年3カ月ぶり高水準となった3月の18.0に次ぐ17.0へと上昇し、賃金も3カ月ぶり高水準となる18.0と好調。出荷は8.0と低調、新規受注は17.0で2-4月の20台からは失速傾向。半年先の見通しは45となり、15年ぶり高水準となった2月の53、7月の50からは若干低下。
雇用関連は良好も、業績に直結する出荷や受注はやや減速、今後の見通しも良好ながらピークは過ぎた感も、という状況です。

なお、リッチモンド連銀製造業指数を6カ月移動平均で見ると、7月の13.5から8月は12.7へと小幅に低下。ただし10ポイント以上の高水準を維持する好調期と言えます。

過去、金融危機以降で6カ月平均が10ポイント以上となったのは、リセッションからの急回復期となった2010年4月から9月までの6カ月間、その後2カ月おいて2010年12月から2011年5月までの6カ月間も10ポイント超を維持するピーク期を形成しました。
その次は約3年後、2014年10月から2015年1月までの4カ月間。
そして、さらに約3年後、2017年3月からこの8月までの6カ月間も10ポイント超を維持しています。

6カ月移動平均の推移で見るリッチモンド連銀製造業指数は、3年サイクルで好調期のピークを迎え、半年程度はその期間が続いています。
次月、0ポイント以下へと急低下しない限り、10ポイント超のピーク状態は7カ月連続となり、近年最長となります。

そろそろピーク末期となり、低迷期を迎える時期に差し掛かっている可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2017/7/19 - 8/2222日、地政学リスクや米政局不安などへの警戒感はくすぶり続けるなかでもいったん消化、NYダウが200ドル弱の大幅上昇となるなど欧米株は全面高、米10年債利回りも2.2%台を回復するリスク・オン地合いに。ドイツ8月ZEW景況感指数下振れに対して米8月リッチモンド連銀製造業指数上振れなども材料にユーロ安ドル高も進行。この流れを受けてNY金相場は0.44%の反落。1290ドル後半から前半へと軟調に推移すると、NY引け後には1290ドル割れへ。高値保ち合い上抜けの兆しは巻き戻され、あらためて1270ドル台から1300ドルまでの高値保ち合い状態でジャクソンホール待ちへ。1300ドル台へと水準を切り上げることができれば昨年11月高値1330ドル近辺を目指す展開も。20日移動平均線(1278)を完全に割り込むようだと調整局面入りとなって1250ドル台までが下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/7/19 - 8/22NYプラチナ相場も0.43%安となり、5日ぶりの反落。反落警戒感が高まり続ける状態での続伸もようやく息切れ、990ドルラインがやや強めの抵抗線となった可能性も残して20日移動平均線(965.4)辺りまでを下限に高値保ち合い状態へ。ここを割り込んだ場合には7月末までの保ち合い上限付近940ドル台までが下値目安に。再度上値トライで990ドル突破なら1010ドル近辺までが次の上値目安にも。

ドル円・日足チャート 2017/7/19 - 8/22ドル円は0.54%のドル高円安となって5日ぶりの反発。リスク回避の巻き戻しの流れとともに、ドルインデックスも長期サポート水準93ポイント近辺で下げ渋っての小反発。ドル円も戻り売り圧力に屈せず、下値トライへの可能性を打ち消すように先週末と週明けにつけた安値108円60銭台が当面の底値となる可能性も示唆する反発基調へ。ただし週末にかけてはジャクソンホールでのイエレン議長講演への期待と警戒感が交錯する状況に。目先108円後半から110円後半までの保ち合いとなり、上方向には20日移動平均線(110.12)も抵抗水準。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/22終値とチャート

23日の国内金価格は0.04%の小幅続伸。ゆるやかな上昇トレンドを維持するなかで、8月初旬までの抵抗水準4830円がサポート水準へと切り替わり、4850円台までの小幅レンジで高値保ち合いを形成。当面のトレンド形成へのトリガとなりうるのは、日本時間金曜夜間に予定されるイエレン議長講演。それまでは現状レンジを多少はみ出しても一時的となる可能性も。しっかり上抜けると4900円前後、下抜けなら4770円台辺りまでが次のトレンドの目標水準に。

プラチナ価格は前日から変わらず。短期的には反落警戒感も高まる状況も、90日移動平均線が下降から水平、そしてゆるやかに上昇の兆しとなって中期トレンド好転の兆しも。目先、上方向には今年3月後半以降の中期抵抗水準3700円ラインとの攻防、上抜けると3770円台辺りを目指す展開へ。3660円割れへと反落の場合には3570円台を目安に大幅調整局面入りも。
※参考:金プラチナ国内価格8/23とチャート

2017年8月23日(水)時点の相場
国内金4,851 円 8/23(水) ▲2(0.04%)
国内プラチナ3,690 円 8/23(水) +-0(0.00%)
NY金1,291.0 ドル 8/22(火) ▼5.7(0.44%)
NYプラチナ981.3 ドル 8/22(火) ▼4.2(0.43%)
ドル円109.56 円 8/22(火) ▲0.59(0.54%)

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