金プラチナ短期相場観

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NY連銀消費者調査では1月にインフレ期待失速

更新日:2018年2月13日(火)

NY連銀消費者調査・インフレ期待 2018年1月1月のNY連銀消費者調査では、1年期待インフレ中央値は2.71%。10カ月ぶり高水準となった12月の2.82%からは低下。3年期待インフレ中央値も8カ月ぶり高水準となった12月の2.89%から1月は2.79%へと低下。
2017年半ばから加速基調となっていたインフレ期待は、2017年初旬のピーク3.0%近辺に届かずに失速。

1月には原油価格が3年2カ月ぶり高値水準となる63.66ドル(月間平均)まで上昇したにもかかわらず、また1月の雇用統計では賃金上昇率が8年8カ月ぶり高水準となる前年比+2.9%へと加速の兆しを示したにもかかわらず、消費者感覚でのインフレ期待は高まらなかったようです。
ミシガン大の1年期待インフレも足下2カ月は2.7%で足踏み状態となり、同様に加速基調一服を示す結果となっていました。
14日発表予定の1月消費者物価指数(CPI)も12月からは若干低下予想が大勢のようで、インフレ加速に向けてもまだしばらく時間を要する状況のようです。

賃金上昇率加速でインフレ加速、利上げペースも加速へとの思惑もあり、大荒れとなった株式市場の波乱終息に向けては安心材料の一つとなる可能性もありそうです。
市場が落ち着きを取り戻せば、FRBにとっては3月利上げに向けての安心材料となるものの、低インフレ継続のジレンマは続くことになります。

NY金・日足チャート 2018/1/8 - 2/1212日のNY金相場は0.81%の反発。米10年債利回りは2.85%台での高止まりも、さらなる上昇のそぶりはなく米株の大幅続伸で世界同時株安への警戒感も縮小。休場となった週明け東京市場朝の時間帯にややドル安傾向となったこともあり、時間外のNY金は1330ドルまで急騰。NY朝にかけて一時前週末水準1310ドル台後半まで下げて再び1320ドル台半ばへと反発。1300ドル前後を目指した短期下落トレンドはいったん底打ちして流れが変わり始めた可能性もあり、1310ドルを下限に1350ドルまでのレンジで次のフェーズへの方向性と水準を模索する展開に。水曜日の米CPIが低調な結果となれば、利上げペース加速観測後退で株価の反発基調加速とともに金も反発方向へ。1336ドルの20日移動平均線を超えられるかどうかが目先のポイントにも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/1/8 - 2/12NYプラチナ相場は1.18%の大幅高となって7日ぶりの反発。短期下値目安960ドル台到達後の反発基調は週明け時間外も続き、970ドル台後半まで上昇。NY朝の下押し局面も960ドル台半ばでは反発し、970ドル台半ばでの推移に。短期下落トレンド終息の兆しとなり、960ドルの下限ラインを維持できれば横ばい推移か反発基調の展開へ。1000ドルの大台ライン付近で推移する20日移動平均線から990ドル台までが当面の抵抗水準にも。

ドル円・日足チャート 2018/1/9 - 2/12ドル円は0.1%のドル安円高で小反落。3連休の週明け東京時間朝に108円90銭近辺から108円半ばへと水準を切り下げた後は108円半ばで揉み合いの展開へ。米株の堅調推移が続き、先週の米株大波乱が終息方向へと向うなか、為替は蚊帳の外。リスク回避が強まればドル高円高、和らげばドル安円安とドルと円との方向感が一致しやすい状態にあり、ドル円の値動きは縮小し、方向感も見出し難い状況に。流れとしては先週末安値108円00銭台で底打ちし、反発方向へと傾斜しつつあるようにも見えるものの、上値も極めて限定的。107円台半ばまでの下押しリスクをわずかに残しながらも、109円半ばの上限トライへ向うことができるかどうかが目先のポイントに。109円半ばを突破できれば反発基調加速の展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/12終値とチャート

13日の国内金価格は0.04%の小幅安となり6日続落。12月22日(4940)以来1カ月半ぶりの安値水準となり、3月以来11カ月ぶりの6日続落。リスク回避ムード後退に伴い、大幅下振れリスクも回避。下値目安4960円近辺をわずかに行き過ぎる程度で下げ止まりの兆しも。当面の短中期サポート候補としては、緩やかな上昇基調が続く200日移動平均線の4920円近辺、抵抗水準候補としてほぼ水平状態の90日移動平均線(4994)辺りまで。

プラチナ価格は0.47%安となって6日続落。1カ月半ぶり安値圏で短期下値目安3640円前後にもしっかり到達し、90日移動平均線(3640)と200日移動平均線(3636)にもサポートされる形で下げ止まりやすいところ。昨年11月の保ち合い水準半ばに位置し、その上下限、3670円から3620円程度までが目先の上下限の目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格2/13とチャート

2018年2月13日(火)時点の相場
国内金4,954 円 2/13(火) ▼2(0.04%)
国内プラチナ3,637 円 2/13(火) ▼17(0.47%)
NY金1,326.4 ドル 2/12(月) ▲10.7(0.81%)
NYプラチナ972.8 ドル 2/12(月) ▲11.3(1.18%)
ドル円108.66 円 2/12(月) ▼0.11(0.10%)

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