金プラチナ短期相場観

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2月NY連銀消費者調査ではインフレ期待加速の兆し

更新日:2018年3月13日(火)

NY連銀消費者調査・インフレ期待 2018年2月米2月のNY連銀消費者調査では、1年期待インフレ中央値は2.83%。1月の2.71%から上昇し、昨年2月(2.96%)以来1年ぶりの高水準。3年期待インフレ中央値も1月の2.79%から2.88%へと上昇。8カ月ぶり高水準となった12月の2.89%に次ぐ高水準。
2017年半ばから加速基調となっていたインフレ期待は、1月の失速をはさんで再び加速の兆しとなっています。

同じような軌道を描くミシガン大の1年期待インフレは12月から2月まで2.7%の横ばい推移となっています。同様にNY原油価格(月間平均)は1月の63.66ドルから2月には62.18ドルへと小幅に低下しましたが、2017年6月の45.2ドルから12月の27.95ドルへと急騰してきた流れと、3年ぶりの60ドル台の高値圏を維持する形となっています。

1年期待インフレを地域別に見ると、西部は3%の高値圏での横ばい推移が続き、2月には2.99%へとわずかに鈍化。中西部は2.5%近辺、南部は2.7%台でそれぞれ横ばい傾向。北東部は2.52%から2.92%へと上昇し、1年1カ月ぶり高水準。地域別には、高水準を維持する西部と加速基調を強める北東部が牽引し、中西部と南部が若干出遅れる構図となっています。
東海岸と西海岸の都市部を中心に、インフレ期待が高まりつつある状況と推測されます。

次週のFOMCでは利上げが決定し、年内見通しも多少タカ派寄りへと傾斜する可能性もあり、そうなれば3月のインフレ期待もさらに加速することにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2018/2/5 - 3/1212日のNY金相場は0.24%の反落で1週間ぶりの安値水準。週明け東京市場では森友問題による円高主導のドル安で1320ドル台半ばでの推移、欧州時間にかけては対ユーロでドル高推移となり、NY朝には1310ドル台半ばまでの軟調推移。米株市場はナスダックが7日続伸で2日連続の最高値更新で牽引、ダウも2日続伸ながら軟調な推移となるチグハグさ。米長期金利も2.9%付近でやや軟調な推移となり、1320ドル台を回復。しかし上下の変動値幅は9.7ドルと小動き、2桁未満にとどまるのは8日ぶり。1300ドルから1340ドルまでのレンジ半ばでの小康状態となり、本日の米2月CPIなどをきっかけに上下どちらかへのトライも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/2/5 - 3/12NYプラチナ相場は0.13%の小反落。時間外には970ドルのレンジ上限に上値を押さえられ、NY市場にかけては960ドル割れへと軟調推移も下値も限定的、この日の変動値幅は10.6ドルにとどまり、6日ぶりの小動き。90日移動平均線(957.6)にも支えられ、NY引け後には960ドル半ばへと反発。やや強めの抵抗水準となりつつある970ドルラインをしっかり上抜けることができればボラティリティも拡大し、1000ドルの大台再トライへと向う展開にも。逆に950ドルを割れると下方向への勢いが加速、910ドル近辺が下値目安となる可能性も。

ドル円・日足チャート 2018/2/6 - 3/12ドル円は0.37%のドル安円高で3日ぶりの反落。東京市場朝に107円手前まで買われたのがピークとなって軟調推移。森友問題への警戒感が高まり、昼過ぎの麻生財務相会見までに106円30銭台まで下落。自身の進退問題を否定したことで会見後には一時106円70銭台まで反発も上値の重さは変わらず。世界的には安定政権と見られていたはずの安倍政権への信頼が揺らぎ始めた感もあり、大臣クラスの進退問題に発展するようなら円高圧力はさらに強まることにも。目先は107円が抵抗水準となり、米インフレ加速などがあれば上抜けの可能性もあり108円台が次の上値目安に。米インフレ減速や森友問題、米輸入制限関連などでネガティブな材料があれば105円半ばまでは下げやすく、ここを下回るようだと104円台半ばまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/12終値とチャート

13日の国内金価格は0.37%の反落。流れとしては底打ち反発方向へと傾斜し始めた状態ながら上値も重く、安値圏での小幅三角保ち合い継続を余儀なくされる状況に。目先4870円と4840円が上下の節目となり、上限ブレイクなら反発基調加速で目標水準は4960円前後まで。下限ブレイクの場合には安値更新の流れ再開で下値目安は4770円前後まで。

プラチナ価格は0.51%安で3日ぶりの反落。急落局面形成後には急反発局面を形成しやすいプラチナ、しかし今回の反発局面ではその勢いに翳りも。目先、3560円が抵抗水準となる前に上抜けできれば流れももう一段の好転方向へ、上値目安は2月安値圏3620円近辺まで。安値更新の場合の下値目安は3440円程度まで。
※参考:金プラチナ国内価格3/13とチャート

2018年3月13日(火)時点の相場
国内金4,851 円 3/13(火) ▼18(0.37%)
国内プラチナ3,539 円 3/13(火) ▼18(0.51%)
NY金1,320.8 ドル 3/12(月) ▼3.2(0.24%)
NYプラチナ962.9 ドル 3/12(月) ▼1.3(0.13%)
ドル円106.41 円 3/12(月) ▼0.40(0.37%)

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