金プラチナ短期相場観
3カ月続伸で2018年を終えたNY金、2019年は逆三尊の攻防へ
更新日:2019年1月1日(火)
NY金は年初の水準を下回ったまま2018年を終えることになりましたが、8月に底打ちしてからは上昇基調を維持したまま2019年を迎える形となっています。
長期的には、2015年安値1045.4ドルを頂点とし、2013年安値1179.4ドル、2018年安値1167.1ドルとで逆三尊を形成しつつあるようにも見えます。
2019年、そのネックラインは1350ドル付近。
この水準を完全に上回ることになれば、逆三尊完成で一段高の展開も予想されることになりそうです。
逆三尊の値幅は300ドル程度。この値幅分、さらに上昇することになれば、数年後には1650ドル。
株式市場の混乱状態が2019年も続くようなら、その可能性への期待感も徐々に高まることにもなりそうです。
31日のNY金相場は-1.7ドル、0.13%の小幅安となり5日ぶりの反落。日本、中国、ドイツなどが休場となり、米英も1日の休場を控えて取引は限定的にとどまり、この日の値幅は6.8ドル、年間平均12.9ドルの半分程度の小動きに。中国の12月製造業PMIが49.4と下振れ、2年5カ月ぶりに節目の50を割り込み、2年10カ月ぶり低水準となったこともあり、ロンドン時間からドル安の流れが強まって堅調推移となった金はNY朝にかけて半年ぶり高値を更新し、1286ドル台まで上昇。NY市場では1280ドル台前半での揉み合い、米10年債利回りが11カ月ぶりに2.7%割れへと低下し、金は1280ドル台半ばへと値を戻して2018年を終了。短期的には上昇一服状態となり、年初の米指標動向次第という状況に。200日移動平均線(1256.2)から1260台までが目先のサポートとなり、上振れの目安としては2018年高値から安値の61.8%戻し(1292.1)から1300ドルの大台も視野に。
月間では+61.1ドル(5.01%)で3カ月続伸。2016年6月(+103.1ドル、8.47%)以来、2年半ぶりの大幅上昇となり、半年ぶりに20カ月移動平均線(1273.5)も上抜け。12月としては2年連続上昇、10年間では4勝6敗。
年間では-28.0ドル(2.1%)となり、3年ぶりの反落。年間変動値幅202.3ドルは2017年の215.9ドルを下回り、2005年以来13年ぶりの小動き。
NYプラチナ相場は3日ぶりの反発で+11.0ドル、1.39%高。800ドルの大台を回復し、高値では803ドル付近まで上昇も、26日高値804.3ドルを超えられず。780ドル半ばから800ドル台半ばまでのレンジでの保ち合いを維持したまま2018年を終了。年明けには上抜け再々トライの可能性もあり、成功なら鍋底からの反発局面形成となり、850ドル付近が上値目標に。
月間では+0.8ドル(0.1%)となり、わずかにプラス圏回復で反発。12月としては3年ぶりの小反発。10年間では5勝5敗。
年間では-133.6ドル(14.3%)で3年ぶりの反落。
ドル円は60銭ほどのドル安円高となって3日続落。6月8日(109.55)以来、半年ぶりの安値水準に。閑散状態の東京時間には110円40銭台まで上昇も、中国製造業PMIの下振れもあり頭打ち。欧州時間からはドル安円高の流れが強まり、NY時間には米10年債利回りの低下にも連れ、110円の攻防から下抜けると109円50銭台まで一段安。下方向への節目となっていた110円20銭を割り込んだことで売り圧力が強まり、109円台前半へともう一段の下げ余地も。月初にネガティブな指標結果などがあればさらに売り圧力が強まる可能性もあり、2018年安値から高値までの61.8%戻し(108.43)付近までが意識される展開にも。
月間では-3.92円(3.45%)で反落。2017年1月(-4.18円、3.57%)以来、1年11カ月ぶりの大幅下落。
年間では-3.06円(2.7%)となり、3年続落。年間変動値幅は9.88円となり、過去最小。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/31終値とチャート
- 2019年1月1日(火)時点の相場
-
国内金 : 4,848 円 12/27(木) ▲35(0.73%) 国内プラチナ : 3,056 円 12/27(木) ▲56(1.87%) NY金 : 1,281.3 ドル 12/31(月) ▼1.7(0.13%) NYプラチナ : 800.6 ドル 12/31(月) ▲11.0(1.39%) ドル円 : 109.65 円 12/31(月) ▼0.62(0.56%)
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