更新日：2019年6月10日(月)
国内金価格は、一目均衡表では月足、週足ともに三役好転の強気相場を維持する状態に対して、先週までは日足だけが三役逆転の弱気相場の状態にありましたが、ダイアゴナル・トライアングルを抜け出した後の急騰局面形成に伴い、二役好転。現在4995円から来週には4970円台へと低下する雲の上限を突破できれば日足でも三役好転へ、という状態になってきました。
しかし、メキシコ関税見送りを受けて週明け時間外のNY金は1340ドルを割れてのスタート、雇用統計下振れと早期利下げ観測を背景に下げ渋る場面もあったものの徐々に軟調推移へ。為替は週末の1ドル=108円20銭近辺から108円40銭台へとジャンプアップスタートで伸び悩み状態から108円50銭台へと堅調推移。
国内金価格も雲の上限と5000円の大台ラインに上値を押さえられ、トランプ米大統領自作自演のリスク局面形成、解消の動きに振り回される形で若干の調整局面入りの様相にもなりそうです。
ただし、4940円台から次週には4910円台へと下降する、日足一目均衡表の雲の下限にサポートされることになれば、次週のFOMCを経て再び短期的にも強気方向への勢いが強まる展開も想定されそうです。
10日の国内金価格は+10円、0.2％高となって8日続伸。8日続伸は2月8日から21日かけて以来、4カ月ぶりで今年2回目。8日間の合計上昇値幅は2月の161円、3.27％に対して今回も164円、3.40％とほぼ同レベル。2月の8日続伸最終日は今年高値5091円に到達した日。4月11日（5005）以来、2カ月ぶり高値水準に到達した現在の水準は、その2月高値から5月安値までの61.8％戻し（4988）にほぼ到達。短期的なピーク水準には程良い水準にも。なお、RSIは2月21日の86.3％に対して今回は75.7％と過熱余地を残す状況。
国内プラチナ価格は月足、週足ともに三役逆転の弱気相場の状態にあり、日足では、価格水準が転換線（3028）をわずかに上回ったことで三役逆転から二役逆転状態に。
水準的にも歴史的安値水準付近に位置し、近年の主要レンジ3000円から3400円の上限から下限へと急落して下げ止まった状態でもあり、ある程度の反発局面も予想されそうです。今週末には3170円、次週には3150円近辺へと下降する週足一目均衡表の雲の下限あたりまでは、比較的抵抗感なく上昇可能なレベルのようにも。
なお、週足では下値はゆるやかに切り上がり、上値はそれ以上の角度で切り上がる拡大傾向の保ち合いを形成しているようにも見えます。この状態が続くなら、次回の高値は3500円を超えてくる可能性もありそうです。
10日のプラチナ価格は+29円、0.97％高となって4日ぶりの反発。NYプラチナが若干水準を切り上げて810ドルの攻防状態となっていることにもサポートされ、下値トライ再開を回避しての下げ止まり。金との価格差は過去最大となった2月15日の1976円に対して先週末6月7日に1974円まで拡大後、1955円へと縮小。価格差ピークアウトの兆しとなり、連動する形でプラチナ価格は反発局面形成へと向かう可能性も。ただし3080円が当面の抵抗水準、突破できれば3170円近辺までの上昇余地も。下値は3000円の大台ラインが当面の重要なサポート水準となり、割れると安値更新必至の展開にも。
※参考：金プラチナ国内価格6/10とチャート
2019年6月10日(月)時点の相場
国内金：4,985 円 6/10(月) ▲10(0.20％)
国内プラチナ：3,030 円 6/10(月) ▲29(0.97％)
NY金：1,346.1 ﾄﾞﾙ 6/7(金) ▲3.4(0.25％)
NYプラチナ：806.1 ﾄﾞﾙ 6/7(金) ▲2.4(0.30％)
ドル円：108.19 円 6/7(金) ▼0.19(0.18％)