金プラチナ短期相場観
米中通商協議再開、米朝協議も再開でリスクオン
更新日:2019年7月1日(月)
6月29日の土曜日には大阪で、G20の合間を縫ってトランプ米大統領は中国・習近平主席との米中首脳会談。決裂状態となっていた通商協議を再開し、追加関税や報復措置発動を見合わせることで合意。貿易戦争の休戦に加え、トランプ大統領はファーウェイに対する禁輸措置を緩和することも表明。
翌30日には朝鮮半島の南北境界線、DMZ内の板門店で、トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩委員長との米朝首脳会談。こちらもハノイで決裂して以来、非核化協議を再開することで合意。前日にツイッターで呼びかけて実現した再会で、現職米大統領としては初めて38度線をまたいで北朝鮮に足を踏み入れるパフォーマンスで大統領再選に向けたアピールも。
ただし、ファーウェイについては「エンティティー・リストに残り、厳しい輸出管理が適用される」ことをクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が釘を差しており、不透明感も残るところ。
とはいえ、週明けの東京市場はリスクオンでスタート。日経平均は300円超の上昇でスタートし、為替は先週末の107円90銭近辺から108円台へとジャンプアップスタートで一時108円50銭台まで上昇も、その後はやや伸び悩み。時間外のNY金は1400ドル割れでスタートし、一時1390ドル割れもその後は下げ渋って1400ドル付近に戻す場面も。
1日の国内金価格は-53円、1.01%の大幅安で3日ぶりの反落。高値保ち合い崩れの形となり、調整局面はもう一段進行やすい状況に。5月末安値から5255円までの上げ幅の23.6%戻し(5153)となる5150円近辺までが目先の下値目安に。上方向には5230円が当面の抵抗水準となり、これを超えてくるようだと上値トライ再開で5300円再チャレンジへ。
週足チャートで見ると、5255円の高値をつけて反落したのは妥当な展開のようにも。短期間での急騰につきサポート目安に乏しく、転換線や基準線が上昇してくることになる5050円から5100円辺りまでが当面のサポート候補となり、5000円の大台を維持する期間は意外と長期化する可能性も。
プラチナ価格は+66円、2.17%の大幅高で3日続伸で5月22日(3113)以来の水準を回復。NYプラチナが830ドル台半ばで下げ渋り、為替の円安に押し上げられた状態に。安値保ち合い圏からの上抜けで、逆三尊のネックラインとなる3077円も突破。今年高値から今年安値までの38.2%戻し(3172)近辺を上値目標に反発基調継続へ。
※参考:金プラチナ国内価格7/1とチャート
週足・一目均衡表では、急低下の転換線が3172円、雲の下限が今週3189円、次週3174円へ。この3170-80円付近が当面の抵抗水準候補となり、この水準を突破することができれば雲の上限、3377円付近までが次の上値目標候補にも。
- 2019年7月1日(月)時点の相場
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国内金 : 5,176 円 7/1(月) ▼53(1.01%) 国内プラチナ : 3,105 円 7/1(月) ▲66(2.17%) NY金 : 1,413.7 ドル 6/28(金) ▲1.7(0.12%) NYプラチナ : 835.5 ドル 6/28(金) ▲22.9(2.82%) ドル円 : 107.89 円 6/28(金) ▲0.11(0.10%)
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