金プラチナ短期相場観

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ドイツIFO景況感は第3四半期に底入れ、第4四半期に回復へ

更新日:2019年12月19日(木)

IFOドイツ企業景況感指数・業種別 2019年12月ドイツの12月IFO企業景況感指数は96.3となって半年ぶりの高水準。6年9ヵ月ぶり低水準となった8月の94.4をボトムに反発基調となり、直近2ヵ月は続伸。
現況指数も98.8となって5ヵ月ぶりの高水準。4年9ヵ月ぶり低水準となった8月を底値として4ヵ月続伸となっています。
期待指数も93.8で6カ月ぶりの高水準。2009年6月(90.6)以来10年3カ月ぶり低水準となった9月の90.9から3ヵ月続伸。
ドイツ企業の景況感は、現況も期待も総合指数も全て、今年第3四半期に底打ちした可能性を示し、第4四半期には回復基調が着実に進行し始めた形となっています。

業種別では、製造業が-5.0となって6ヵ月連続のマイナス圏ながら5ヵ月ぶりの水準へと上昇。9月には-6.4と2009年12月(-7.9)以来、9年9カ月ぶりの低水準まで落ち込んでいましたが、その後は下げ渋って反発の兆しとなっています。
サービス業は21.3となって7カ月ぶりの高水準。8月には13.3まで低下し、2010年4月(13.3)以来9年4カ月ぶり低水準となっていましたが、その後は急反発となっています。

マークイットの12月PMI速報値でも、サービス業が直近の低水準となった9月から反発基調となって4カ月ぶり高水準となり、製造業PMIは9月に10年ぶり低水準となった後、反発基調も12月は前月から反落し、回復基調が順調とも言い難い状況となっていたのと似たような状況とも言えそうです。

ただし、IFOの景況感では建設業が17.9となり、1年10カ月ぶり低水準。昨年秋に過去最高となった後は減速状態が続いているのが気になるところです。
ドイツの鉱工業生産部門はリセッション状態が続いており、成長軌道を回復するにはまだしばらく時間がかかる、との見方も多いようです。
しかし、それ以外の部門では、サービス業に牽引される形で来年以降も回復基調が続きそうな状況にはなっています。

米中貿易協議は第1段階合意となって年明けには署名の運びとなってはいるようですが、第2段階以降の行方にも不透明感は漂い、米中貿易摩擦による影響は払拭されてはいません。英国の合意なきEU離脱についても、2020年末まで延期されたに過ぎない、との見方もあります。

ドイツ経済の先行き不透明感も、とりわけ製造業の回復基調への不透明感は、まだ解消された訳ではなさそうです。

NY金・日足チャート 2019/11/13 - 12/1818日のNY金相場は-1.9ドル、0.13%の小幅反落。時間外には1483ドルまで小幅に反発も、NY市場では米10年債利回りが1カ月ぶりに1.9%台へと急騰し、ドル高の流れも強まったことで一時1470ドル台前半まで急反落。しかし20日移動平均線(1471.8)も意識されるこの水準では底堅く、1480ドルまで反発。この日の変動値幅は前日よりは拡大も10ドルに満たず、3日連続1桁台の膠着状態に。18日にはトランプ米大統領の弾劾訴追決議案が下院で可決される見込みながら、市場への影響は限定的となりそうで、スーパーサタデーからクリスマス明けまでは市場全般がサイレント・ウイークにも。1480ドル台と1460ドルが上下の節目となり、このレンジ内推移継続へ。

NYプラチナ・日足チャート 2019/11/13 - 12/18NYプラチナは+5.9ドル、0.63%の反発。930ドル半ばまで反発した時間外からNY朝には金の下げに追随する形で920ドル半ばまで10ドルの急反落も、切り返しての反発の流れでは元の水準を超えてNY午後には930ドル台後半へ。引け後には一時940ドル手前まで上昇し、上値トライに向けた勢いがやや強まる様子も。目先、下値サポートを920ドル台へと切り上げる形で940ドル台の抵抗水準との攻防にも。これを上抜けできれば11月高値超え、9月末高値960ドル台を上値目標に一段高の展開へ。逆に920ドル台のサポートを割れると900ドルの大台ライン付近までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2019/11/14 - 12/18ドル円はわずかにドル高円安。2日連続値幅は20銭程度の小動きとなり、109円50銭台での膠着状態。NY朝にかけての米10年債利回り急騰に追随する形での円安急進も、109円40銭から60銭台までの20銭程にとどまり、3日連続109円60銭台が高値となり、上値を押さえられる状態に。先週末の70銭近辺とその前日の50銭台も合わせて5日連続109円台半ばで上値を押さえられ、11月末から12月初旬にも4日連続でこの水準が上限となり、強めの抵抗水準を形成。秋以降、少しずつ上値を切り上げてきた流れのなかで、オシレータ系指標のピークは微妙に切り下がる逆行状態にあり、クリスマス明けにでもこの水準を超えられないようだと巻き戻しの流れが急速に強まる可能性への警戒感も。上限突破できれば今年高値112円台前半を目指す円安トレンド進行の可能性、失敗なら年末年始にかけては保ち合い下限、108円40銭台との攻防が意識されるような展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/18終値とチャート

19日の国内金価格は前日から変わらず。10月10日と18日、12月17日から19日までの3日連続、合わせて5日めとなる5670円台は今年3番目の高値ピーク水準。居心地の良い水準であり、かつ重要な意味をもつことになるかもしれない水準での膠着状態でクリスマスモードへ。チャート的には、仮にこの水準で頭打ちとなって反落することになった場合、三尊天井に近い形状となり、ネックラインとなる5560円台が次のサポート水準として意識されることにも。ただし、現状維持から上値トライ再開となれば5750円の上値目標トライ継続へ、第二目標として短期ダブルボトムからの上昇で5690円も。

プラチナ価格は+32円、0.9%の反発。今年高値(3584円)水準を2度つけた後の反落で今年2番めの高値水準3540円台でサポートされ、この水準で3日間下げ渋っての反発。高値更新再トライへと向かい始めた動きも、今年高値が目先の抵抗水準となっての攻防へ。クリスマスモードで市場が閑散となるなか、ひとえにNYプラチナの抵抗水準突破の可否に依存。高値更新となれば一段高へ、昨年3月以来1年9ヵ月ぶりの3600円台から3630円近辺までが上値目標にも。ただし、3540円に切り上げたサポート割れへと反落の場合には、この秋以降の乱高下半ばの保ち合い形成水準、3480円近辺までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格12/19とチャート

2019年12月19日(木)時点の相場
国内金5,670 円 12/19(木) +-0(0.00%)
国内プラチナ3,573 円 12/19(木) ▲32(0.90%)
NY金1,478.7 ドル 12/18(水) ▼1.9(0.13%)
NYプラチナ935.7 ドル 12/18(水) ▲5.9(0.63%)
ドル円109.57 円 12/18(水) ▲0.07(0.06%)

12/18(水)のその他主要マーケット指標

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