金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

1年以内の失業を警戒する人の割合は3月に過去最大

更新日:2020年4月8日(水)

1年以内に失業を警戒する人の割合は3月に過去最大 2020年3月NY連銀の消費者調査によれば、1年以内に職を失う可能性があると考える人の割合は3月に18.54%。2月の13.83%から跳ね上がり、これまでの最大となっていた2013年11月(17.85)、QE縮小開始が警戒されていた時期を上回り、過去最大となっています。
この数値も、4月には一段と上昇し、しばらくの間は高止まり、という事態も予想されます。

対照的に、自発的な離職を考える人の割合は3月に20.02%。2月の22.4%から急低下、2018年3月(19.34%)以来、2年ぶりの低水準。
前向きに転職を考え、自発的な離職を考える人の割合も今後しばらくは低調な時期が続くことになりそうです。
転職者が減少することになれば、賃金上昇を牽引する人が減少することにもなります。

そして、失職後3ヵ月で新たな職を見つけられると考える人の割合は、3月に53.00%。2月の58.66%から急低下、2016年11月(52.95)以来、3年4ヵ月ぶりの低水準となっています。2月からの低下幅は-5.66ポイントとなり、過去最大の急落。
この数値も4月にはさらに悪化することも予想され、停滞長期化も警戒されます。

なお、3月雇用統計での(半年以上の)長期失業者の割合は15.9%となり、2006年10月(15.9)以来13年5ヵ月ぶりの低水準となっていました。失業率(3.5%→4.4%)やU6失業率(7.0%→8.7%)が急騰し始めたのに対してまだ悪化してはいません。
ただし、失職後3ヵ月で新たな職を見つけられると考える人の割合の低迷状態が続けば、必然的に長期失業者の割合もいずれ増加に転じることになります。

1ヵ月前までは完全雇用だった米国の労働市場は、現場の肌感覚からも、急速に悪化し始めています。

NY金・日足チャート 2020/3/4 - 4/77日のNY金相場は-10.2ドル、0.6%安となって4日ぶりの反落。前日の急騰の勢いはNY引け後まもなくピークとなり、一時1742.6ドルまで上昇。2012年11月28日(1743.1)以来、7年4ヵ月半ぶりの高値をつけて反落。利益確定売りの流れとなって1700ドル付近まではほぼ急落の展開も、押し目買いも入って1720ドルへと反発すると戻り売り。売り買い交錯状態でNY朝には1700ドルの大台割れ。終値ベースで1700ドルの大台を維持することはできず、前日からの急騰分を全て吐き出す形となって高値からほぼ60ドルの急反落。コロナ動向と景気後退への状況を見ながら買われやすい地合いは継続も、1700ドル台を維持して推移するほどの安定感はまだないということ。目先、1690ドル台が重要な節目にもなり、これをしっかり超えて維持できるようなら、1710ドル台へと水準を切り上げるような展開にも。3月安値からこの日の高値まで300ドル弱の急騰局面を形成し、この日の安値で23.6%戻し(1673.8)を達成。もう一段調整が進めば38.2%戻し(1631.2)辺りまでが目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/3/4 - 4/7NYプラチナは+13.0ドル、1.78%の大幅続伸。変動値幅20ドル程度の小動きは6日連続となり、この日の値幅は18.2ドルとさらに縮小、今年の平均値幅36.3ドルのほぼ半分。時間外で金の急騰に追随してつけた高値が750.4ドル、反動安でつけた安値が732ドル、その後は740ドル台を中心に揉み合い状態に。710ドル台から730ドルまでの小幅保ち合いを上抜けたことで上値トライへと向かう流れが進行し始めた様子も勢いは限定的。2018年8月安値圏770ドル台を当面の上値目標にゆっくりと距離を詰める展開にも。

ドル円・日足チャート 2020/3/4 - 4/7ドル円は-46銭、0.42%のドル安円高で4日ぶりの反落。前日高値で109円30銭台まで上昇し、3月高値から4月安値までの急落の半値戻し(109.32)を達成したことに伴う一服感からの調整が進行。東京市場で109円台から108円60銭台まで調整後、欧州時間には一時109円10銭台まで反発も、NY時間にかけては戻り売りの展開で再び108円60銭台へ。NY州での死者数が再び増加して過去最多となったことなども重石となって株安の流れとともに軟調推移。38.2%戻し(108.75)付近はサポート候補、も今朝の東京市場では108円60銭割れへとさらに軟調推移の兆しも。次のサポート候補としては23.6%戻し(108.05)近辺も。上方向には抵抗水準となりつつある109円30銭台を突破できれば110円台後半を目指す展開へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/7終値とチャート

8日の国内金価格は-85円、1.34%の大幅安で5日ぶりの反落。前日急騰分のほぼ半値戻しとなり、歴史的高値圏では不安定さを露呈しての乱高下となりやすいところ。3月末高値と前日の4月高値とでダブルトップを形成する可能性も残し、6330円の節目を超えることができなければ5912円のネックラインが中期的には意識されることにも。6330円の節目を超えると6400円台を上値目標に高値更新再トライへ。

プラチナ価格は-38円、1.33%の大幅安で5日ぶりの反落。小幅保ち合い崩れからの適度な調整を終えて、ようやく元の保ち合い水準に戻ってきたと思った矢先の反落パターンに。9日移動平均線(2804)と21日移動平均線(2796)が揉み合いながら下値サポート候補にもなり、2860円の抵抗水準を上抜けることができれば上値トライ再開へ。1ヵ月前までの近年最安値、2018年8月安値2910円台が最初の上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格4/8とチャート

2020年4月8日(水)時点の相場
国内金6,244 円 4/8(水) ▼85(1.34%)
国内プラチナ2,820 円 4/8(水) ▼38(1.33%)
NY金1,683.7 ドル 4/7(火) ▼10.2(0.60%)
NYプラチナ745.0 ドル 4/7(火) ▲13.0(1.78%)
ドル円108.76 円 4/7(火) ▼0.46(0.42%)

4/7(火)のその他主要マーケット指標

求人件数と失業者数は3月に再逆転ほぼ決定的 4/9(木)

1年以内の失業を警戒する人の割合は3月に過去最大 4/8(水)

米・独3月自動車販売は前年比4割減、金は前年比3割高 4/7(火)

国内でも緊急事態宣言へ、コロナ・シーズン入り本格化? 4/6(月)

米雇用者数はいきなリ戦後最大レベルの急減 4/4(土)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ