金プラチナ短期相場観

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最悪のドイツIFO景況感、4月は全業種で過去最大の急落

更新日:2020年4月25日(土)

IFOドイツ企業景況感指数・業種別 2020年4月「ドイツ企業の景況感は最悪」IFO経済研究所の所長をして、こう言わしめた4月のドイツIFO景況感指数は74.3。これまで過去最低だった2009年3月の79.9を大きく下回り、過去最低を更新。3月の85.9からは-11.6ポイントとなり、過去最大の急落。なお、リーマンショック時の最大は2008年10月の前月比-3.9、これまでの過去最大は2005年1月の-8.6。

現況指数は79.5となり、2009年7月(78.2)以来、10年9カ月ぶりの低水準。期待指数は69.4となって過去最低。これまでの過去最低2008年12月の79.2を大幅に下回る水準。
期待指数が現況指数に先行する形で底打ち、ピークアウトを繰り返してきたこのIFO景況感指数では、今回の急落局面では期待指数が現況指数を10ポイント程下回ります。
4月時点では、底打ちはおろか、回復の見通しも立たない状況のようです。

業種別では、建設業が-17.6(前月比-22.6)となって4年4ヵ月ぶりのマイナス圏入り、2010年6月(-18.6)以来、9年10ヵ月ぶりの低水準。
卸売は-25.6(前月比-31.9)。3ヵ月続落でマイナス圏入り、2009年7月(-28.6)以来、10年9ヵ月ぶりの低水準。
製造業は-44.4(前月比-25.7)。10ヵ月連続マイナス圏で2009年3月(-44.9)以来、11年1ヵ月ぶりの低水準。
サービス業は-34.2(前月比-26.6)。調査開始※2005年1月以降で過去最低。これまでの過去最低2008年12月(-11.3)の3倍以上のマイナス。
貿易は-48.4(前月比-27.4)。調査開始※1991年1月以降で過去最低。これまでの過去最低は2002年12月の-44.3。
小売は-51.6(前月比-31.6)。過去最低。これまでの過去最低は2002年9月の-47.2。
※調査開始はサービス業のみ2005年1月、それ以外は1991年1月。

前月比では、全業種が過去最大の急落。製造業、サービス、貿易、小売は2ヵ月連続の過去最大更新。
ドイツ企業の景況感は、「過去最悪」の状況です。

NY金・日足チャート 2020/3/20 - 4/2424日のNY金相場は3日ぶりの反落で-9.8ドル、0.56%安。時間外は1740ドル台での小幅揉み合い状態で下げ渋り、欧州時間には1760ドルまで反発、ドイツの4月IFO景況感指数悪化なども材料視された可能性も。前日高値手前、1760ドルでは何度も上値を押さえられたことでNY市場では反落の展開に、ミシガン大消費者信頼感指数の4月確報値は過去最大の急落となったものの、速報値からは上方改定される意外性が市場の安心感にもつながった可能性もあり、NY午前のうちに一時1730ドル割れへと30ドル超の急落。しかし、調整局面が一方的に続く訳でもなく、NY引け後には1740ドル台まで、元の水準を回復。結果、上下に行って来いの展開。目先は1750ドルが抵抗水準となりつつあり、突破できれば高値再トライへも。下方向には1720ドルから1710ドル辺りまでがサポート候補。
週間ベースでは+36.8ドル、2.17%の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2020/3/20 - 4/24NYプラチナは-14.2ドル、1.8%の大幅安で3日ぶりの反落。前日の上ヒゲでつけた高値810ドル台から反落の流れは、790ドル付近での小幅揉み合いで下げ渋る状態がこの日の時間外も継続。NY市場では金の反落に追随する形で売り再開、一時760ドル台半ばまで30ドル弱の急落で前日安値をわずかに下回ったところで下げ止まり。引けにかけては780ドルを回復して終了。保ち合い上限を切り下げる形となり、790ドルが目先の抵抗水準に、突破できれば上値トライの目標は830ドル。下値は引き続き750ドル台がサポートに、これを割り込んでしまうと下値目安は720ドル。
週間では-11.5ドル、1.46%安で3週ぶりの反落。

ドル円・日足チャート 2020/3/23 - 4/24ドル円は6銭程度の小幅ドル安円高となって3日続落。107円60銭をはさんでの小幅揉み合い状態が続いた後、NY朝からの株安の流れに連動する格好で軟調な流れに。米3月耐久財受注が前月比-14.4%と5年7カ月ぶりの大幅な落ち込みとなり、4月のミシガン大消費者信頼感指数が過去最大の急低下となったことなども重石となり、NY午後には107円40銭近辺まで下落。しかし、NY原油の反発傾向はこの日も続いて4日続伸となり、午後には反発に転じた米株の流れに遅れて追随するようにNY終盤には107円半ばへと小反発。結果的に107円台後半の小幅レンジでの保ち合いが継続。月末月初に向けては日米欧の金融政策会合なども重なり、レンジブレイクとボラティリティ再拡大でトレンド形成への可能性も高まる状態にも。上方向へ抜け出せば最大目安は3月高値圏111円台前半まで、下方向には3月半ばの保ち合い圏104円台半ば辺りまでが下値目安にも。
週間では先週末からほぼ変わらず横ばい推移。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/24終値とチャート

2020年4月25日(土)時点の相場
国内金6,516 円 4/24(金) ▲46(0.71%)
国内プラチナ2,914 円 4/24(金) ▲39(1.36%)
NY金1,735.6 ドル 4/24(金) ▼9.8(0.56%)
NYプラチナ773.8 ドル 4/24(金) ▼14.2(1.80%)
ドル円107.54 円 4/24(金) ▼0.06(0.06%)

4/24(金)のその他主要マーケット指標

経済活動再開への動きと感染再拡大リスクとの攻防ウイーク 4/27(月)

最悪のドイツIFO景況感、4月は全業種で過去最大の急落 4/25(土)

ロックダウン真っ只中の4月、ユーロ圏PMIは「崩壊」状態 4/24(金)

ユーロ圏消費者信頼感指数も4月急落幅で過去最大 4/23(木)

ZEWドイツ景況感4月は現況急落・期待急騰、いずれも過去最大 4/22(水)


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