3月
金プラチナ短期相場観
経済活動再開への動きと感染再拡大リスクとの攻防ウイーク
更新日：2020年4月27日(月)
中国では武漢市の新型コロナによる入院患者が0人となり、韓国では一部宗教施設やスポーツ施設に対する運営制限が緩和され、ジョンソン首相が職務復帰した英国ではロックダウン緩和に向けた計画を今週にも発表見通し。スペインとフランスでも同様の動きが伝えられ、イタリアは5月4日から全土のロックダウン解除を開始する計画を発表。
米国では複数の州で経済活動再開に向けた動き、試験的な再開などが順次スタート。その一方で感染者数の多いニューヨーク州などでは制限措置を5月半ばまで延長。
国内でも5月6日に期限を迎える緊急事態宣言の全面解除に向けては程遠く、延長不可避との見方が優勢に。
4月最終週は、一部地域での経済活動再開に向けた動きがスタートする週に。ただし、世界保健機関（WHO）が「COVID-19感染症から回復し、抗体を持つ人が再び感染しないという証拠は現時点ではない」との見解を発表したことへの警戒感も漂います。
経済活動再開と感染再拡大リスクとの攻防がスタートする週にもなります。
過去最高値更新が続いた国内金価格は高値再更新をかけた攻防が続きます。高ボラティリティ状態も続いており、過去20日間の高値と安値との価格差は604円。その中央値は6214円。3月安値5648円から先週末の過去最高値6516円までの38.2％戻しが6184円。6200円前後が当面のサポート水準として有力候補となりそうです。
27日の国内金価格は-12円、0.18％安となって5日ぶりの反落。週明け時間外のNY金は先週末水準1740ドル付近、為替も107円50銭をはさんで、いずれも小動きのでスタートを受けて金価格は6500円台、過去2番めの高値を維持して高止まり。ただし先週末の2日連続過去最高値更新で急騰してきた流れは急失速。移動平均線との位置関係などでは強気相場を維持する状態ながらも、その勢いには翳りも見られ、オシレータ系指標も失速を示唆。短期サイクル的にもピークアウト間際の様相ともなり、6560円台の上値目標に向けた流れはいったんストップした可能性も。月末月初の重要指標ウイークに国内では自粛要請中のゴールデンウイーク、日米欧の金融政策会合ウイークも重なり、場合によっては一段高の展開も否定はできないものの、予想外や波乱の事態がなければ調整余地も。高値再更新となればあらためて6560円台の上値目標再トライへ、下値サポート候補としては21日移動平均線（6297）も上昇してきた6300円前後。6310円台の節目を割れると6200円前後までの一段安も。
3月後半には一時1408円まで拡大していたプラチナ価格の20日間の高低差は、現在254円。ボラティリティは5分の1以下に縮小してきました。この高低差の中央値は2858円。今年高値から3月安値までの38.2％戻し（2995）付近まで反発した後の調整では、この中央値にサポートされた状態です。ボラティリテイ低下で失速状態も懸念されるプラチナ価格は、38.2％ラインとの攻防が続きます。
プラチナ価格は+4円、0.14％の小幅高で3日続伸。NYプラチナが先週末NY引け後に回復した780ドルを維持する状態での週明けとなったことにも支えられ、4月21日（2931）以来1週間ぶりの高値圏。しかし、ゆるやかな上昇基調末期の様相となって反落目前の9日移動平均線（2921）にはわずかに届かず、上値の重さも。低下中のボラティリティがイベントウイークで再拡大となり、上方向には直近高値2985円超へと上抜けできれば3030円近辺までが上値目標に、下方向には2860円台の節目を割れると2800円近辺までが下値目安に。
※参考：金プラチナ国内価格4/27とチャート
- 2020年4月27日(月)時点の相場
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国内金 ： 6,504 円 4/27(月) ▼12(0.18％) 国内プラチナ ： 2,918 円 4/27(月) ▲4(0.14％) NY金 ： 1,735.6 ﾄﾞﾙ 4/24(金) ▼9.8(0.56％) NYプラチナ ： 773.8 ﾄﾞﾙ 4/24(金) ▼14.2(1.80％) ドル円 ： 107.54 円 4/24(金) ▼0.06(0.06％)
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