金プラチナ短期相場観

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ダラス連銀製造業活動指数も4月は過去最低更新

更新日:2020年4月28日(火)

ダラス連銀製造業活動指数・NY原油 2020年4月NY原油価格は月間平均で2月までの50ドル台から、3月は30.45ドル、4月は27日時点で16.9ドル。20日につけた過去最低、史上初のマイナス価格となった-37.63ドルが平均価格を大きく引き下げました。その後はプラス圏を回復して4日続伸、16ドル台まで回復していましたが、27日には25%の急反落となって12ドル台。今朝の時間外では10ドル台まで下げる場面もあり、4月の月間平均をさらに押し下げる可能性も残ります。

石油製品なとエネルギー関連産業が多くを占めるテキサス州などを管轄するダラス連銀の製造業活動指数は、NY原油価格との連動性が強く、4月時点での24ヵ月相関係数は0.935。強めの相関関係を示します。

ダラス連銀製造業活動指数は3月に-70.0となり、世界金融危機の時、2009年2月の-59.9を下回って過去最低となっていましたが、4月はさらに低下して-73.7。原油価格のマイナスに押し下げられるように、2ヵ月連続の過去最低更新。

構成指数では、生産が3月の-35.3から4月は-55.3、新規受注は-41.3から-67.0、出荷も-33.8から-56.6。設備稼働率も-33.4から-54.5など、主要指数は軒並み過去最低を大幅更新し、設備投資も-54.3となって過去最低。
ただし、雇用は10年8ヵ月ぶり低水準となった3月の-23.0から4月は-21.2へと上昇。見通しを示す指数は-42.1となって2008年11月(-46.5)以来、11年5ヵ月ぶりの低水準。リーマンショック後の最低水準更新は回避。

ニューヨーク州を上回り、カリフォルニア州に次いで全米2位の人口を抱えるテキサス州では、4月いっぱいで外出制限を終了することを知事が発表しています。
5月1日からは小売店やレストランなどで制限付きでの営業再開予定となったようです。

5月以降のダラス連銀の景況感回復に向けては、原油価格の安定とともに、新型コロナ感染拡大の「第2波」防止が必要条件となりそうです。

NY金・日足チャート 2020/3/23 - 4/2727日のNY金相場は-11.8ドル、0.68%の続落。1740ドル台での小康状態からスタートした時間外は欧州時間にかけて揉み合いながら徐々に水準を切り下げる展開、NY市場では1720ドル台での小幅揉み合い状態に。欧州各国でのロックダウン解除に向けた動き、ニューヨーク州を除く米各州での経済活動順次再開への動きが好感され、日欧米いずれも株高の流れが進行。リスク選好の安全資産売りとなった流れで高値圏での最初のサポート候補、1720ドルまで売られていったん下げ止まった状態に。サイクル的にも調整局面入りの様相となり、もう一段の調整も見込まれ、1700ドルの大台付近までが次のサポート候補にも。1680ドル台はやや重要な節目となり、これを割れるようなら下げ幅拡大へ、1650ドル近辺までが次の下値目安にも。予想外の展開で1750ドル超へと切り返すことになれば高値再トライへの可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2020/3/23 - 4/27NYプラチナは+3.2ドル、0.41%の反発。時間外には780ドル台での揉み合いから反発の流れも790ドルの抵抗水準で何度も上値を押さえられて反落。NY朝には一時770ドル割れ、しかし3日連続760ドル台半ばで下値を支えられると、770ドル台後半での揉み合いへと持ち直し。750ドル台から790ドルまでのレンジ半ばで値動き縮小、十字線を形成して方向感喪失状態にも。軟調気味の金に連れ安となって下限を割れると下値目安は720ドル近辺、切り返して790ドルの上限を超えると上値目標は830ドル近辺へ。

ドル円・日足チャート 2020/3/24 - 4/27ドル円は30銭のドル安円高となって4日続落。4月14日(107.18)以来、2週間ぶり安値となって107円半ばの下値サポート割れ。東京朝に株高に連れて107円60銭台まで上昇したのがこの日の高値となり、日銀の国債買い入れ上限撤廃、社債やCPの買い入れ増額など、事前報道どおりの追加緩和を受けて期待感剥落、円安の巻き戻しとなって東京市場終盤の107円00銭台まで軟調推移。欧米各地での経済活動再開に向けた動向を好感しての株高ドル安の流れもあり、ドル円の反発も限定的となり、欧州時間には一時107円割れを試す場面も。4月に入って107円前後の水準では何度も下値を支えられ、このまま反発できればトリプルボトムの可能性も。しかし、107円をしっかりと割り込めば、円高の流れが強まる可能性、3月半ばの押し目形成水準104円台半ばまでが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/27終値とチャート

28日の国内金価格は-75円、1.15%の続落。複数の指標が示唆したとおりに調整局面入りも、9日移動平均線(6429)にちょうどサポートされた状態。NY金の調整局面入り、為替も円高優勢の様相にもなり、金高・ドル高の巻き戻しの流れが加速することになれば国内価格は下げ幅拡大の可能性も。しかし、現時点ではNY金も為替も下げ渋る状態となり、短時間での急落といった展開も想定し難い様子も。目先、3月安値から最高値までの23.6%戻し(6311)と21日移動平均線(6312)辺りまでは比較的下げやすく、当面のサポートにも。ただし、これを割り込むようだと下げ幅拡大となって6200円前後までが次の下値目安にも。

プラチナ価格は-23円、0.79%安で4日ぶりの反落。3月後半の大底からの反発の流れは3000円の大台ライン手前で失速し、徐々に軟調な流れへと押し戻されつつあり、中期的な反発基調と短期軟調推移の流れとの攻防状態にも。目先、2920円の節目を上抜けできれば反発の流れ再開で3000円の大台近辺再トライへ。下方向には2860円台のサポートを割れると中期反発基調腰折れとなって2800円近辺までを目安に下値再トライの展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/28とチャート

2020年4月28日(火)時点の相場
国内金6,429 円 4/28(火) ▼75(1.15%)
国内プラチナ2,895 円 4/28(火) ▼23(0.79%)
NY金1,723.8 ドル 4/27(月) ▼11.8(0.68%)
NYプラチナ777.0 ドル 4/27(月) ▲3.2(0.41%)
ドル円107.25 円 4/27(月) ▼0.29(0.27%)

4/27(月)のその他主要マーケット指標

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ダラス連銀製造業活動指数も4月は過去最低更新 4/28(火)

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