金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

短期的な国内政局と長期的な金融政策確認の週

更新日:2020年9月14日(月)

国内金価格・日足チャート 2020年9月14日今週は、本日の自民党総裁選では波乱のないことを確認し、当面の見通しとして国内政局に大きな変化もなさそうで国内要因による円高リスクが高まるような事態にはならないことを確認する週。そして、米金融政策見通しとしては今週、FOMCでのゼロ金利政策継続見通しに変化がないことを確認する週。
6月FOMC時点では、2022年までのゼロ金利政策継続が見通しが示され、今回のFOMCでは2023年見通しが新たに追加されるものと思われ、そのドット配置にも注目が集まることにもなりそうです。ジャクソンホールでのインフレ平均2%への目標変更と、最近までのFRB関係者の発言などからは2023年末までのゼロ金利継続見通しとなる可能性が極めて高いとも思われるものの、6月のドットチャートでも2020年に0.25%の利上げを予想するメンバが1名、1.00%の利上げ予想の超タカ派も1名いました。
この2つのドットの動向と、新たに上方移動するドットの有無が、この秋以降の金価格の行方を左右することにもなりそうです。

チャート形状もそれを暗示するような状態となってきました。国内金価格の20日間の標準偏差は62円まで低下。6月末以来2ヵ月半ぶりの低水準となり、変動幅の拡大から縮小の波が転換点を迎えつつある可能性を示します。
前回、標準偏差が縮小から拡大に転じたのは6月、その前は2月。いずれも横ばい推移から上昇トレンド加速へと向かいました。レンジ縮小の幅に違いはあれど、いずれも転換点までの保ち合い傾向は1ヵ月程度続きました。今回も夏場の急騰、急落後、レンジを急縮小する動きは1ヵ月程度経過しています。

14日の国内金価格-23円、0.32%安で3日ぶりの反落。先週末は上に行って来いとなったNY金は、週明け時間外も「来い」の水準1940ドル台半ばで小康状態。これを受けて7300円の大台トライに失敗していた国内金価格は新たな抵抗線候補7270円前後で折り返す形で週明けスタート。方向感としては横ばい推移の状態ながら、若干上値が重い状態も継続。7190円から7270円台までの保ち合いレンジを維持して下げ渋り続けられるかどうかが当面のポイントに。7190円のサポートを維持できなくなれば、7100円近辺まで下値切り下げとなる可能性。ゼロ金利長期化見通しなどを受けて上方向へ7270円台の抵抗水準を突破することになると、短期的には9月高値7330円近辺までが上値目標に。

国内プラチナ価格・日足チャート 2020年9月14日プラチナ価格の20日間の標準偏差は51。7月20日以来ほぼ2ヵ月ぶり低水準となり、こちらも縮小から拡大への転換点待ち状態に。前回7月の転換後は上へ、5月の転換後も上へと跳ね上がりましたが、2月の時には上へと跳ね上がった直後に暴落へと向かう大転換となりました。

14日のプラチナ価格は+27円、0.78%高で3日続伸。時間外のNYプラチナは先週末の930ドル台後半を維持して静かにスタート。短期上値目標3450円台手前で足踏み状態となっていた国内プラチナ価格は目標水準に到達し、さらに上値トライへの可能性と短期トレンド好転の兆しを示唆する状況にも。8月上旬から上値を切り下げてきた下降チャネル上限ラインを上抜けつつあり、金価格が今週上方向へと動き出すようなら連れ高となって9月高値3500円台が意識される展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格9/14とチャート

2020年9月14日(月)時点の相場
国内金7,248 円 9/14(月) ▼23(0.32%)
国内プラチナ3,469 円 9/14(月) ▲27(0.78%)
NY金1,947.9 ドル 9/11(金) ▼16.4(0.83%)
NYプラチナ939.6 ドル 9/11(金) ▼1.4(0.15%)
ドル円106.17 円 9/11(金) ▲0.03(0.03%)

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