9月
金プラチナ短期相場観
国内金価格90日移動平均は史上初7000円超・・・で失速感
更新日：2020年10月19日(月)
世界での新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数が初めて40万人を超え、米国での感染者数合計は800万人を超え、欧州ではスペインでの合計が90万人超、フランスでは1日当たりの新規感染者数が1週間平均で1万9千人超え。欧州では複数の国で学校閉鎖、多数の主要都市で行動規制も再開した10月第3週。国内では金価格が90日移動平均で史上初めて7000円を超えました。
国内金価格の90日移動平均は10月15日に7001円に到達。16日には7006円、週明け19日には7012円。
国内金価格の90日移動平均が5000円を超えたのが2019年7月19日。7000円を超えるまでに1年3ヵ月。この間、90日移動平均が100円上昇するのに要した営業日数は、平均で15日。
最大は2019年12月18日、5600円超までに要した27営業日。年末にかけて金価格の調整局面が続いた時期。この27日間の平均価格は5606円。90日移動平均が5500円に到達するまでの平均価格5680円よりも低下し、90日移動平均との乖離幅はわずかに+6円まで縮小。
最小は2020年8月11日、6600円超までに要した7営業日。8月20日の6700円超までの日数と並んで最短記録。7月末からの急騰局面を経て過去最高値7676円を記録した8月7日を含む時期。この7日間の平均価格は7463円。90日移動平均が100円上昇するまでの期間の平均価格としては過去最大となり、90日移動平均との乖離幅は+863円まで拡大。
この後、国内金価格の調整局面進行とともに、90日移動平均100円上昇に要する日数も増加。10月15日、7000円超までに要したのは17営業日。この17日間の平均価格は7020円。90日移動平均との乖離幅は+20円まで縮小してきました。
現状、国内金価格は単純に90日移動平均線との攻防状態にも入りつつありますが、その90日移動平均線の上昇ペースもいったんピークアウトしています。
90日移動平均が5000円を超えて以来、100円上昇する期間の平均価格が、初めて90日移動平均を下回るかどうか、重要な攻防局面を迎えています。
さらに、今後国内金価格の調整局面が一段と進行するような展開となった場合には、90日移動平均自体があと100円上昇するかどうか、という状況にもなりかねません。
週明け時間外のNY金は先週末から変わらず1905ドル前後で小康状態、為替は105円40銭台での上下動でスタート。19日の国内金価格は-12円、0.17％の反落。短期抵抗線となりつつある21日移動平均線（7040）を先週末にわずかに上抜けた直後の失速で再び下抜け。下降し始めた9日線（7047）にも上値を押さえられ、反発方向への流れは鈍化傾向となり、徐々に90日移動平均線（7012）がチラつく状況にも。目先、上方向への節目は7050円に切り下げて抵抗線候補にも。これをしっかり上抜けできるなら反発基調再加速で10月高値更新トライへ、上値目標は7150円台辺りまで。中期サポート90日線割れなら短期サポート7000円の大台割れへと向かう可能性も高まり、一段安となれば9月安値6900円割れが下値目安にも。
なお、日足のボリンジャーバンドは縮小傾向が継続。いずれ拡散フェーズへと移行し、価格急変動局面を迎える可能性が高まることに。
週明け時間外のNYプラチナも先週末水準860ドル台での小動きでスタート。プラチナ価格は-3円、0.09％の小反落。ゆるやかに下降し始めた90日移動平均線（3290）の下に21日線（3255）、9日線（3212）が下落基調で降順に並ぶパーフェクトオーダーの弱気相場が継続。この状態は、弱気相場の最終局面で形成されることも多く、弱気相場終了を示唆するシグナルとなる場合もあり、今回も下押し圧力が更に強まっていくような状況には見えない側面も。ただし、短期下値目安3150円近辺程度まで、若干の下落余地も残す状況のようにも。
プラチナのボリンジャーバンドも急縮小中。拡散フェーズへの移行待ち、にも。
※参考：金プラチナ国内価格10/19とチャート
- 2020年10月19日(月)時点の相場
-
国内金 ： 7,038 円 10/19(月) ▼12(0.17％) 国内プラチナ ： 3,189 円 10/19(月) ▼3(0.09％) NY金 ： 1,906.4 ﾄﾞﾙ 10/16(金) ▼2.5(0.13％) NYプラチナ ： 869.3 ﾄﾞﾙ 10/16(金) ▲8.0(0.93％) ドル円 ： 105.39 円 10/16(金) ▼0.01(0.01％)
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