金プラチナ短期相場観

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シカゴ連銀全米活動指数2月は過去平均割れへと急失速

更新日:2021年3月23日(火)

シカゴ連銀全米活動指数 2021年2月2月のシカゴ連銀全米活動指数は-1.09。市場予想の+0.72程度を大幅に下回り、過去平均割れを示すマイナス圏入り。1月からは-1.84ポイントとなって7月の前月比-3.37以来、7ヵ月ぶりの急落。水準としては大底となった昨年4月(-17.71)以来、10ヵ月ぶりの低水準。コロナ後の回復フェーズで初めてのマイナス圏入り。

4つの構成指数も低調。生産・所得は-0.85となって4月(-5.57)以来10ヵ月ぶりの低水準。雇用・労働時間は0.02となって12月と並び、4月(-8.71)以来の低水準。個人消費・住宅は-0.29でこれも4月(-1.27)以来の低水準。売上・受注・在庫は0.03で8月(0.01)、12月(0.02)に次いで4月(-2.16)以来では3番目の低水準。

2月はISM製造業景況指数は2年半ぶり高水準と好調だったものの、非製造業景況指数は5月以来の低水準となるなど、ソフトデータでは明暗分かれたものの、小売売上高や鉱工業生産などのハードデータは低調となっており、寒波の影響も指摘されたこれらのデータに同調。

NY州ではこの日から新型コロナウイルスワクチン接種の対象年齢をこれまでの60歳以上から50歳以上に拡大したようです。米国ではワクチン接種のペースも加速しており、3月以降のハードデータにも好影響となり、2月の反動でかなりの好結果となるケースも見られるかもしれません。

さらに、バイデン米政権は最大3兆ドル規模の長期経済プログラムを検討しているとも伝えられ、今後のさらなる景気刺激策によって今後の回復ペースがさらに加速していくことにもつながりそうです。

NY金・日足チャート 2021/2/16 - 3/2222日のNY金相場は-3.6ドル、0.21%安で3日ぶりの反落。週明け時間外スタート直後にはトルコリラの急落や株安などからリスク回避的な流れで買われて1747ドルまで上昇したのがこの日の高値となり、戻り売りの展開へ。1730ドル台の節目水準では下げ渋り、ロンドン時間には1730ドル割れを試すも下値も堅く、東京時間のドル高株安の流れが巻き戻されたロンドン・NY市場にかけては金も反発、NY午後には1730ドル台後半から1740ドルの攻防へ。やや失速気味ながらも、20日移動平均線(1731.9)を上抜けてゆるやかに上昇する5日移動平均線(1734.1)にもサポートされて短期上値目標1760ドル近辺再トライへの可能性も残す状況。1720ドル近辺もサポート形成の様相にも。

NYプラチナ・日足チャート 2021/2/16 - 3/22NYプラチナは-16.1ドル、1.34%の続落。1200ドルの大台にワンタッチして高値をつけて時間外は戻り売り、1190ドル台の節目での下げ渋りも続かず、NY朝につけた安値は1163.5ドル。1190ドル台の節目割れに伴う下値目安1150ドル近辺に対してあと少しの水準まで下落した後、NY市場では株価と金の反発基調に追随も1190ドル台前半まで。1190ドル台の節目がサポートからレジスタンスに切り替わってしまった状態となって小さな三尊天井も形成、下降し始めた5日移動平均線(1204.0)にも上値を押さえられる形に。この日の安値で下値トライを終えたことにして一服か、下値再トライか。

ドル円・日足チャート 2021/2/16 - 3/22ドル円は5銭のドル安円高、0.05%の小幅続落。東京朝には先週末の108円90銭付近から108円60銭付近へと円高方向に大きく窓を開けてスタートしたのがこの日の安値、早々に窓を埋めて108円95銭辺りまで上昇したのがこの日の高値。以降、この30銭余りの小幅レンジ内での揉み合い推移の展開に。これまで下値サポートラインとなってきた5日移動平均線(108.89)がピークアウトし、上値抵抗線に切り替わりつつあり、ラウンドトップを形成中。3日連続安値となった108円60銭台を割り込むようだと下押し圧力が強まる可能性、月末月初の米指標でネガティブな結果などがあれば108円40銭のサポートも割れて一段安の展開にも、短期下値目安は107円台後半へ。逆に109円10銭台の節目を上抜けるようだと一段高の展開で110円付近を目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/22終値とチャート

23日の国内金価格は-6円、0.09%の小反落。年初の今年高値(7016)から3月の今年安値(6413)までの38.2%戻し(6643)付近で落ち着いてしまった状態で動意低下。年初から続いたドル高円安基調が3月半ばにピークアウトの兆しも調整も限定的、3月第2週から戻り局面を形成するNY金もここに来てやや失速気味。米3月雇用統計が4月2日の金曜日となるため、ADP雇用が3月31日水曜日となり、今週後半から次週、月末月初にかけての指標ラッシュが動き出しのきっかけにも。6620円台の節目を割れると下げ幅拡大、21日移動平均線も推移する6570円前後までが短期下値目安。上方向に6680円を超えると6720円台辺りまでが短期上値目標。

プラチナ価格は-2円、0.04%の小幅安で3日続落。3月序盤からの反発局面が頭打ちとなり、急反落局面形成の勢いも21日移動平均線(4511)に引っかかって下げ渋り。一段安への可能性を抱えたNYプラチナの下げ渋りにサポートされる状態。耐えきれなくなれば、短期下値警戒水準は4400円近辺まで。9日移動平均線(4570)超えへと切り返すことができれば地合い回復方向へ。
※参考:金プラチナ国内価格3/23とチャート

2021年3月23日(火)時点の相場
国内金6,637 円 3/23(火) ▼6(0.09%)
国内プラチナ4,514 円 3/23(火) ▼2(0.04%)
NY金1,738.1 ドル 3/22(月) ▼3.6(0.21%)
NYプラチナ1,184.0 ドル 3/22(月) ▼16.1(1.34%)
ドル円108.83 円 3/22(月) ▼0.05(0.05%)

3/22(月)のその他主要マーケット指標

ドル円は円売りへ、投機筋ポジションは1年ぶり大転換 3/24(水)

シカゴ連銀全米活動指数2月は過去平均割れへと急失速 3/23(火)

国内金価格は最高値からのレジスタンスラインとの攻防へ 3/22(月)

FRBは米銀資本規制の特例「SLR」を延長せず、米長期金利急騰 3/20(土)

フィラデルフィア連銀製造業景況指数も3月は急騰 3/19(金)


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