金プラチナ短期相場観

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ドル円は円売りへ、投機筋ポジションは1年ぶり大転換

更新日:2021年3月24日(水)

CFTC建玉・シカゴIMM・円 2021年3月16日CFTC(全米先物取引委員会)が毎週末に公表する火曜日の取引終了後の建玉枚数によれば、3月16日の取引終了後のドル円の投機筋のポジションは、前の週まで1年間続いていた円買い優勢から円売りへと大転換。
(円買い枚数-円売り枚数)で表すポジションは今年1月12日には50520枚の円買い。これは2016年10月4日(68695)以来、4年3ヵ月ぶりの円買い優勢となっていました。
これが年初から続くドル高円安の流れによって円売りポジションが増加し続け、円買いポジションは増減を繰り返しながら縮小。
ドル円の下落(ドル安円高)を予想し、何度も円買いに賭けたポジションが手仕舞いを強いられ続け、3月半ばになって遂に逆転。差し引き-39368枚となって昨年3月3日以来1年ぶりの売り転換。

今後は円買いよりも円売り優勢と見る投機筋のポジションが上回る状態に。
それもコンスタントに増加し続けた円売りポジションに対して円買いポジションは急減。
円売りポジションは3月16日時点で7858枚で過去8ヵ月では3番めの高水準。それも直近4日で急増。
円買いポジションは3月16日時点で-38024枚となって少なくとも2012年以降では最大のマイナス幅。プラス・マイナスを繰り返しながらマイナス幅を拡大し、2週前の-5411、5週前の-8833枚などを大きく上回っての急拡大。

円買いを諦めたようにも見える大転換から、足下1週間のドル円失速を経てのポジション動向が注目されます。
円売り優勢状態が一時的でなければ、トレンド転換本格化、もしくは円買い要注意フェーズ入り、となりそうです。

NY金・日足チャート 2021/2/17 - 3/2323日のNY金相場は-13.0ドル、0.75%の続落で3月12日(1719.8)以来、10日ぶりの安値。1730ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1760ドル近辺に対しては18日高値1754.2ドルまでにとどまって失速。その後の再トライでは1750ドルにも届かず、この日はロンドン時間に1742ドルまで上昇して力尽きた格好に。欧州での感染再拡大や原油安などへの警戒感もあり、リスク回避的な流れで株安に円高ドル高ユーロ安が強まったNY朝には1740ドル付近から1720ドル台へと小幅に急落。ゆるやかな上昇トレンドをサポートしてきた5日移動平均線(1732.9)を割り込み、上値トライ一服。ただし3月半ば以降サポート帯を形成しつつあるようにも見える1720ドル台では下げ渋る状態となり、目先はここから1740ドル台までを上限に保ち合い形成の様相にも。1720ドルのサポートを割れると1700ドルの節目、今年安値圏1680ドル近辺が意識されることに。切り返して1740ドル台の節目突破となれば2月半ば安値圏1770ドル台までが上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/2/17 - 3/23NYプラチナは-9.4ドル、0.79%安で3日続落。1190ドル台の節目割れに伴う下値目安1150ドル近辺に対して前日安値では1160ドル台前半まで下げて反発、この日もNY朝には1190ドル台後半まで上値を試す場面もありながら、レジスタンスに切り替わった1190ドル台の節目を超えられず。NY市場では株安・金安の流れにも連れて戻り売り、NY引けにかけても軟調に推移、引け後には一時前日安値を下回る1160ドル付近まで下げる場面も。下値目安1150ドル近辺までもう少しの下げ余地も。

ドル円・日足チャート 2021/2/17 - 3/23ドル円は22銭のドル安円高、0.2%安で3日続落、3月11日(108.54)以来の安値。ラウンドトップを形成し、これまでサポートラインとなってきた5日移動平均線(108.81)がピークアウトし、上値抵抗線に切り替わって短期トレンド転換へ、とばかりに反落基調がスタートしたかにも見える展開に。リスク回避的な流れで株安に円高ドル高の流れとなり、欧州時間にバランスが崩れたドル円は108円80銭付近から108円40銭まで急落。しかし、下値サポート水準でしっかり支えられると徐々に反発、NY時間には108円70銭台まで上昇。NY終盤にかけては前日まで3日連続安値となった108円60銭付近に収束。今朝の東京市場では株安にも連れて円高圧力も再燃、108円40銭のサポート水準との攻防に。これを割れると年初安値(102.60)から3月高値(109.36)までの23.6%戻し(107.76)近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/23終値とチャート

24日の国内金価格は-62円、0.93%の続落で3月12日(6573)以来の安値。6620円台の節目割れに伴い、短期下値目安6570円前後にいきなり到達。ほぼ水平状態の21日移動平均線(6571)にサポートされた格好にもなり、短期的には下げ一服の可能性もあるものの、昨年8月来の中期下落トレンドの抵抗線に上値を押さえられての反落後、3月上旬の今年安値からの反発局面のサポートラインを割り込んだ形にもなり、下値警戒感も徐々に高まる状態にも。21日線付近で下げ渋れば上値再トライのチャンスも、6640円台の節目を上抜けることができたなら6720円近辺が上値目標となり、中期下落トレンド抵抗線上抜け再トライへ。

プラチナ価格は-99円、2.19%安となって4日続落。3月9日(4331)以来、2週間ぶりの安値。NYプラチナの軟調推移に円高も加わり、下値警戒水準4400円近辺へと急接近。21日移動平均線(4495)を割り込んだことで下げ足を早めた格好にも。NYプラチナの若干の下げ余地から4400円を多少下回るような可能性もあるものの、昨年11月来の上昇チャネルの下限ライン付近に位置し、サポートされる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格3/24とチャート

2021年3月24日(水)時点の相場
国内金6,575 円 3/24(水) ▼62(0.93%)
国内プラチナ4,415 円 3/24(水) ▼99(2.19%)
NY金1,725.1 ドル 3/23(火) ▼13.0(0.75%)
NYプラチナ1,174.6 ドル 3/23(火) ▼9.4(0.79%)
ドル円108.61 円 3/23(火) ▼0.22(0.20%)

3/23(火)のその他主要マーケット指標

ロックダウン延長前、ドイツ製造業・サービス業PMIともに急騰 3/25(木)

ドル円は円売りへ、投機筋ポジションは1年ぶり大転換 3/24(水)

シカゴ連銀全米活動指数2月は過去平均割れへと急失速 3/23(火)

国内金価格は最高値からのレジスタンスラインとの攻防へ 3/22(月)

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