金プラチナ短期相場観

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フィラデルフィア連銀製造業景況指数も3月は急騰

更新日:2021年3月19日(金)

NY連銀・フィラデルフィア連銀・ISM製造業景況指数 2021年3月3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は51.8。市場予想の23.0程度のダブルスコア以上の上振れ、2月の23.1からも倍以上へと暴騰。1973年4月(53.6)以来、47年11ヵ月ぶりの高水準。1968年5月以降のデータでは過去3番めの高水準。
新規受注(50.9)が2月(23.4)の倍以上へと急騰、1973年3月(56.2)以来48年ぶり、過去2番めの高水準となり、出荷(30.2)も2月(21.5)から8.7ポイントの急騰で5ヵ月ぶり高水準。雇用(30.1)も2年9ヵ月ぶり高水準となって総合指数を押し上げ。

また、仕入れ価格指数(75.9)も1980年3月以来、41年ぶり高水準。仕入れ価格見通しや販売価格見通し指数なども2年以上ぶりの高水準となっており、NY連銀と同様にインフレ関連指数の高騰も目立つ状況に。
なお、2月のISM製造業景況指数でも価格指数は86.0となって2008年7月以来、12年7ヵ月ぶり高水準となっていました。

景況感を示すソフトデータは、コロナショックがなければありえなかった?とも思われるような急騰状態となり、インフレ急騰への警戒感を示すデータはあちこちで確認される状況となってきています。

NY金・日足チャート 2021/2/11 - 3/1818日のNY金相場は+5.4ドル、0.31%の反発。FOMC後に1750ドルまで急騰した勢いは時間外に1754.2ドルの高値をつけて失速。水準としては3月1日高値(1757.4)以来、半月ぶり高値まで上昇も3月高値更新には失敗。ただし、1730ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1760ドル近辺にはあとわずかのところまで上昇。欧州時間スタートとともに米10年債利回りが1年2ヵ月ぶり高水準となる1.7%台へと急騰、ドル高の流れも追随し、1750ドルを割れると節目の1730ドル台まで急反落。NY朝にかけても長期金利の高止まりとドル高の流れは続き、一時1週間ぶり安値となる1716.6ドルまで下落。その後はドル高一服に伴う反発も1730ドル台の節目水準で上値を押さえられた格好に。結果的に20日移動平均線(1737.2)上抜けキープにも失敗、1730ドル台の節目を上限に米長期金利の動向睨みの保ち合いへと逆戻り。再度上限突破できれば1760ドル再トライへ、下値サポート候補は心理的節目1700ドル、その下は今年安値1670ドル台。

NYプラチナ・日足チャート 2021/2/11 - 3/18NYプラチナは+18.2ドル、1.52%の反発。終値ベースでは前日の下げ幅をほぼ取り戻す形も、前日引け後のFOMC直後に1220ドル付近まで反発後、時間外は1220ドルを上限に10ドル程度の小幅レンジで揉み合い、NY市場では1220ドル前後から1230ドル近辺までのレンジで保ち合い、引けにかけては軟調推移となって1210ドル割れ。結果的に1190ドル台から1220ドルまでのレンジで保ち合い形成、強めの抵抗水準を再々突破できれば上値目標は1260ドル付近まで。保ち合い下放れの場合には1150ドル近辺までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2021/2/12 - 3/18ドル円は12銭のドル高円安、0.11%の小幅高で3日ぶりの反発。FOMC後の急反落から、東京朝には日経平均の堅調推移にも連れて109円10銭台まで反発。しかし日銀の金融政策会合での政策調整として長期金利の変動幅を±0.25%程度まで緩和、ETF買い入れ年間目安撤廃などが伝わり、一時108円60銭台まで50銭ほどの急落。ただし欧州時間からは米10年債利回り急騰に連れてのドル高の流れで今度は108円80銭付近から109円30銭まで、50銭ほどの急騰。日銀政策報道が円高リスクとなって安値をつけ、米長期金利上昇がドル高を誘発して高値をつけた後は109円をはさんでの保ち合い傾向へ。主要国の金融政策会合ウィークの最後、日銀の結果には久々に注目度が高まり、金融政策調整結果に関してサプライズはないと思われるものの、若干の変動リスクも。それでも108円40銭のサポートを維持し、109円20銭を上限に保ち合いの展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/18終値とチャート

19日の国内金価格は-51円、0.76%の反落で前日の上げ幅をほぼ帳消し。米10年債利回りは昨年1月23日(1.7320)以来1年2ヵ月ぶりの高水準となり、市場がデッドラインと見る2.0%に向けて急加速、ようやく警戒感が高まって米株が急反落。ドルの反発も追随し、短期的には少し行き過ぎた金価格の上昇基調もようやく巻き戻し。目先は年初高値から3月安値の38.2%戻し(6643)近辺を中心に保ち合い傾向の展開にも。6680円超へと上方向に抜け出せば50%戻し(6715)から6720円台辺りまでが上値目標に、下値サポート候補は23.6%戻し(6555)、2月後半安値6576円など。
週間ベースでは+55円、0.84%の続伸。続伸は年明け第1週まで(5週続伸)以来、2ヵ月半ぶり。

プラチナ価格は-56円、1.21%の反落で3月12日(4559)以来、1週間ぶりの安値。予想に反して反発した分以上に巻き戻され、好転したかに見えた短期トレンドも軟調方向へと巻き戻し。9日移動平均線(4540)が21日移動平均線(4528)を上抜けて並びだけは強気のパーフェクトオーダーを形成し、今年高値圏も視野に捉えたところでの失速。4640円超へ上値再トライへと向かうことができれば4680円近辺までが上値目標に、下値サポート候補は21日線。
週間では+21円、0.46%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格3/19とチャート

2021年3月19日(金)時点の相場
国内金6,628 円 3/19(金) ▼51(0.76%)
国内プラチナ4,580 円 3/19(金) ▼56(1.21%)
NY金1,732.5 ドル 3/18(木) ▲5.4(0.31%)
NYプラチナ1,217.5 ドル 3/18(木) ▲18.2(1.52%)
ドル円108.93 円 3/18(木) ▲0.12(0.11%)

3/18(木)のその他主要マーケット指標

FRBは米銀資本規制の特例「SLR」を延長せず、米長期金利急騰 3/20(土)

フィラデルフィア連銀製造業景況指数も3月は急騰 3/19(金)

2023年までのゼロ金利維持見通しで株高・金高・ドル安円安 3/18(木)

小売売上高も鉱工業生産も2月は低調、前年比での小売は好調 3/17(水)

好調続くNY連銀製造業景況指数、3月はインフレ指標も高騰 3/16(火)


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