金プラチナ短期相場観

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ドイツ4月製造業受注は外需が近年最大、中国の輸入増が下支え

更新日:2021年6月8日(火)

ドイツ・製造業受注 2021年4月ドイツの4月製造業受注は前月比-0.2%、市場予想の前月比+0.5%を下回ってやや低調。前年比では+78.9%。市場予想の前年比+77.8%を上回る急増。前年比では急減となった1年前との比較でベース効果が大きかったようです。

2015年平均を100とした指数ベースで見ると、製造業受注指数は4月に112.4。3月の112.6からは0.2%の小幅低下。3月は少なくとも2011年以降で最高となっていた2017年12月(113.6)以来3年3ヵ月ぶりの高水準となっていました。従って、4月も過去10年で3番めの高水準となっており、近年最大レベルを維持。

また、このうち内需は3月の107.9から4月は103.3へと4.3%の大幅減。なお3月は2017年8月(108.0)以来3年7ヵ月ぶりの高水準となっていました。
内需減少にはサプライチェーンの混乱も影響したようです。
これに対して外需は3月の116.2から4月は119.3へと2.7%増。指数ベースで4月は2017年12月(118.8)を超えて2011年以降で最高。
ドイツ製造業の海外需要は近年最大となっています。

この日発表された中国の貿易統計では、ドル建てで5月の輸入が前年同月比+51.1%となって2011年1月以来の高水準となっていますが、4月も前年比+43.1%の大幅増となっていました。
なお、人民元建てでの輸入も3月の前年比+27.3%、4月は+31.9%、5月は+40.1%と大幅増が続いています。

ドイツの好調な外需を支えているのは中国の輸入増が大きく貢献しているものと思われ、ドイツの製造業受注は5月も好調持続が予想されそうです。

NY金・日足チャート 2021/5/3 - 6/77日のNY金相場は+6.8ドル、0.36%の続伸。週末の急反発から一服状態となった週明け時間外は1890ドル台から1880ドル台へと軟調推移、それでもロンドン市場でつけた安値は1883ドルまでと限定的。浅めの押し目形成後はロンドン・NY市場にかけてドル安の流れ再開となったことでユーロドルとともに堅調推移となって1890ドル台へと上昇。NY午後にはユーロドルの節目1.22ドル回復とともに1900ドルの節目を回復。ただし勢いはそれほど強くもなく、NY引けにかけてはユーロドルが1.22ドル維持をかけた攻防となるのに合わせ、1900ドル維持をかけた攻防状態に。雇用統計を経て緩和縮小観測いったん先送りで下押し圧力は緩和された状態ながら、買い圧力もそれほど強まるような状況でもなさそう。10日には5月消費者物価の発表もあり、一時的インフレ上振れが続くものと予想され、若干の警戒感も。引き続き1870ドルから1910ドルまでのレンジ内で方向感を模索するような展開にも。1910ドル超えなら上値目標は1930ドル近辺、1870ドル割れなら下値目安は1840ドル台まで。

NYプラチナ・日足チャート 2021/5/3 - 6/7NYプラチナは+10.4ドル、0.89%の続伸。週末の反発の勢いが残る形で時間外序盤は1160ドル台から1170ドル台半ばまで上昇後に戻り売り、金の調整に追随するとロンドン市場でつけた安値は1160ドル。やはり浅めの調整で切り返す形となり、NY朝には1170ドル台を回復して一時1178ドルまで上昇。やや上値の重さも残るものの、短期的には下値目安1150ドル前後を目指した下値トライを終えての一服状態に。目先は1160ドルから1200ドルまでを主要レンジに保ち合い傾向の展開にも。あらためて1160ドルを割れると4日安値1140ドル近辺までの再トライも。逆に1200ドル超えなら上値目標は1240ドル近辺へ。

ドル円・日足チャート 2021/5/4 - 6/7ドル円は28銭のドル安円高、0.25%の続落。週末の急反落後の一服状態で週明け東京市場を迎え、109円50銭台を中心に小幅揉み合い推移の展開に。欧州時間からはドル安基調再開となって緩やかに軟調推移、下方向への節目109円40銭近辺では下げ渋る様子も見られたものの、NY朝には20日移動平均線(109.31)も下抜けて109円20銭近辺まで下落。短期的な流れは下方向へと傾斜しつつあり、108円台には複数のサポート候補も存在しながらも、節目割れに伴う下値目標は4月安値圏107円台後半まで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/7終値とチャート

8日の国内金価格は+4円、0.05%の小幅続伸。NY金の小幅続伸をドル円の小幅続落で相殺する形となり、高値保ち合いレンジ半ば付近での小康状態が継続。結果、9日移動平均線(7289)との揉み合い状態も続いて上値を押さえられ、パーフェクトオーダー崩れの状態も継続。短期トレンドとしてはピークアウト後の調整局面が継続中。ただし高値保ち合い下限7230円台を維持する限り調整幅はそれほど拡大せず、日柄調整となる可能性も。下限を割れると7190円程度までが短期下値目安に。逆に上限突破で今年高値更新となれば上値目標は昨年8月の戻り高値水準7410円近辺まで。

プラチナ価格は+7円、0.16%の続伸。90日移動平均線(4496)をわずかながら上抜けて抵抗線となる状態をギリギリ回避の可能性、最低レベルの反発基調継続。4580円台の上限までのレンジで保ち合いをなんとか維持しながらも、下値警戒感も払拭し切れない状態にも。あらためて4440円台の節目を割れるようだと4400円前後までを下値目安に一段安の展開へ。反発基調継続で保ち合い上限を突破できれば上昇局面形成へ、4670円程度までが上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格6/8とチャート

2021年6月8日(火)時点の相場
国内金7,286 円 6/8(火) ▲4(0.05%)
国内プラチナ4,497 円 6/8(火) ▲7(0.16%)
NY金1,898.8 ドル 6/7(月) ▲6.8(0.36%)
NYプラチナ1,174.8 ドル 6/7(月) ▲10.4(0.89%)
ドル円109.25 円 6/7(月) ▼0.28(0.25%)

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