金プラチナ短期相場観

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生産者物価は過去最大のインフレ継続も2年前比では2年前並み

更新日:2021年6月16日(水)

生産者物価指数 PPI 前年比×2年前比 2021年5月米労働省が発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年比+6.56%。市場予想の+6.3%程度を上回り、4月の+6.17%からも一段と上昇。5ヵ月続伸となり、調査開始の2010年11月以降のデータで2ヵ月連続の過去最高更新。
食品とエネルギーを除くコアPPIは前年比+4.83%。ほぼ市場予想どおりで4月の+4.15%からさらに上昇し、これも5ヵ月続伸。調査開始の2011年4月以降のデータでは3ヵ月連続の過去最高更新。
食品とエネルギー、貿易サービスも除くコア指数(コアPPI2)では、前年比+5.25%。4月の+4.62%から大幅上昇となり、12ヵ月続伸。調査開始の2014年8月以降のデータでは3ヵ月連続の過去最高更新。
商品価格高騰や物流のボトルネック、リベンジ需要の高まりなども加わり、生産者物価指数としては史上最大のインフレ状態が続いています。

PPIを2年前との比較で見ると、5月は+5.40%。7ヵ月続伸となり、2019年5月(2年前比+5.24%)を若干上回り、2018年11月(2年前比+5.69%)以来、2年半ぶりの高水準。
コアPPIは2年前比+5.10%。5ヵ月続伸で2019年2月(2年前比+5.03%)を少し上回り、2018年12月(2年前比+5.15%)以来2年5ヵ月ぶりの高水準。
コアPPI2では、2年前比+5.06%。6ヵ月続伸で2019年5月(2年前比+5.13%)以来、2年ぶりの高水準。
2年前との比較では、生産者物価指数としては、ほぼ2年前並みの水準を回復したばかりです。

NY金・日足チャート 2021/5/11 - 6/1515日のNY金相場は-9.5ドル、0.51%安で3日続落。5月14日(1838.1)以来、1ヵ月ぶり安値圏で下げ止まらず。1870ドルの節目割れに伴う短期下値目安1840ドル台に対しては前日NY市場で1845.7ドルまで下げて到達済となり、200日移動平均線(1844.4)にもサポートされて長めの下ヒゲを残して反発への可能性を示唆。しかし、テーパリングへ向かおうとしているFOMC直前のタイミングでは戻り売り圧力を跳ね返し切れず、時間外は1860ドル台を中心とした揉み合い推移が続いたものの、NY市場では1860ドルを割れて一時1850ドル台前半まで下落。しかしNY午後にかけて米10年債利回りはゆるやかに低下、為替もドル安優勢の流れとなったことから1860ドル近辺まで買い戻し。今回のFOMCでは若干のタカ派見通しやテーパリング協議に向けた見通しなどへの言及も予想されるものの、短期下値目安1840ドル台がサポートとなる可能性も。この水準でサポートされず、200日線割れとなった場合にはやや流れが変わる可能性もあり、3月安値から6月高値の38.2%戻し(1825.3)近辺が次のサポート候補。

NYプラチナ・日足チャート 2021/5/11 - 6/15NYプラチナは-16.7ドル、1.43%安で3日ぶりの反落。金との逆行状態は3日と持たず、前日の上昇幅を帳消し。時間外は保ち合い推移も1160ドル台後半から1160ドル近辺へと徐々に水準を切り下げる形となり、NY市場では1150ドル割れへと一段安。NY引けにかけては1150ドル台を回復も、5月以降の下落トレンド終焉に向けた反発の兆しが巻き戻され、下方向への警戒感も再燃。目先、1140ドル台の下値サポートを割れると先週安値1120ドル台再トライの可能性。上方向には1170ドルの節目を上抜けることができれば下落トレンド脱出再トライへ、1190ドル近辺までが短期上値目標に。

ドル円・日足チャート 2021/5/12 - 6/15ドル円は前日からほぼ変わらず110円00銭台での横ばい推移。東京時間は110円ちょうどから110円15銭までの小幅レンジで揉み合い推移、欧州時間には110円をわずかに割れる場面もあったものの、ほぼ110円ちょうどが安値となって高値も110円15銭をわずかに上回る程度。NY市場では強弱混在となった複数の米経済指標にもほぼ動意なく、むしろ値動き縮小で110円00銭台に収束。この日の変動値幅はわずか18銭程で今年の平均54銭の3分の1、2月3日と並んで今年最小の小動き。ただし、日足レベルの流れはドル高円安方向へと傾斜中での一服。FOMC後に流れ再開となれば今年高値圏110円70銭近辺までを目標に上値トライの展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/15終値とチャート

16日の国内金価格は-36円、0.5%安で3日続落。5月25日(7146)以来、3週間ぶり安値水準での一段安となり、短期下値目安7170円近辺に到達して若干のオーバーラン。FOMC直前に目標到達してしまったことから、さらなる下値警戒感も。5月末の押し目7140円台にはほぼ到達、5月半ばの押し目7120円台、3月安値から6月高値の23.6%戻し(7117)などがサポート候補に。

プラチナ価格は-37円、0.83%の反落。RSIやモメンタムの逆行状態が示唆した反発はわずか1日で終えてしまった可能性も。9日移動平均線(4449)上抜けもわずか1日で下抜けへ、と同時に21日移動平均線(4507)も90日移動平均線(4528)を下抜け。唯一90日線が上昇軌道を維持しているのがせめてもの救いも、ここから移動平均線が降順に並ぶ弱気のパーフェクトオーダーを完成、価格ラインの下押し圧力に。直近安値4390円台は昨年11月安値(3096)から今年2月高値(4798)の23.6%戻し(4396)に相当する重要な節目。これを下抜けた場合には、短期的には4320円程度までが下値目安。ただし、中期的には3月安値4200円近辺、さらには38.2%戻し(4148)辺りまでが意識される可能性も。上方向へは4470円台の節目を突破できれば4560円台辺りまでが上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格6/16とチャート

2021年6月16日(水)時点の相場
国内金7,150 円 6/16(水) ▼36(0.50%)
国内プラチナ4,437 円 6/16(水) ▼37(0.83%)
NY金1,856.4 ドル 6/15(火) ▼9.5(0.51%)
NYプラチナ1,148.6 ドル 6/15(火) ▼16.7(1.43%)
ドル円110.06 円 6/15(火) ▼0.01(0.01%)

6/15(火)のその他主要マーケット指標

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生産者物価は過去最大のインフレ継続も2年前比では2年前並み 6/16(水)

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