金プラチナ短期相場観

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FOMC後に急失速、2022年利上げ見通しは2-3回から2-1回へ

更新日:2021年11月9日(火)

CMEフェドウォッチ 2022年12月FOMCでのFF金利予想 2021/11/51週間前、FOMC直前の段階での2022年末時点のFF金利予想としては2回の利上げ(50-75)が30%超で最有力。これを3回の利上げ(75-100)が猛追する形となり、市場が予想するメインシナリオとしては「2022年末までに2回、もしくは3回の利上げ」となっていました。

ところが1週間後、FOMCを経て週末5日時点では、2回の利上げ(50-75)は33%で最上位をキープしたものの、3回の利上げ(75-100)は30%付近から20%付近へと急落。代わって20%割れで低迷していた1回の利上げ(25-50)が28%へと急浮上。
FOMCと10月雇用統計を経て強気のタカ派見通しはやや後退。2022年末のメインシナリオは「2回、もしくは1回の利上げ」へとハト化。

米10年債利回りが10月後半に1.7%でピークアウトして1.6%割れへ、足下では1.5%割れへと低下基調となっているのと同様に、FF金利見通しのハト化がNY金の堅調推移を下支えしているようです。

NY金・日足チャート 2021/10/5 - 11/88日のNY金相場は+11.2ドル、0.62%高で3日続伸。9月3日(1833.7)以来、2ヵ月ぶり高値水準での一段高。先週末時点で1800ドルの節目上抜けに伴う浅めの短期上値目標1820ドルに到達し、週明け時間外は小幅調整スタートも1810ドル台半ばまでと限定的。ゆるやかなドル安基調にも連れてロンドン市場からは堅調推移、NY朝にはクラリダFRB副議長の「利上げ検討は当分先、必要条件が揃うのは2022年末」発言を受けて早期利上げ観測後退への思惑から1820ドル台へと水準を切り上げ、一時1828ドルまで上昇。NY引けにかけても1820ドル台後半での小幅揉み合い推移。短期的には浅めの上値目標1820ドル到達による多少の一服感もありながら、現状のドル安基調と早期利上げに否定的な見方優勢の状況が続けばもう一段の上昇も。インフレ上昇一服も利上げ先送り観測へと作用しやすく、現状では金のサポート要因にもなり、第2目標1850ドル近辺を目指す展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2021/10/5 - 11/8NYプラチナは+24.2ドル、2.34%高で3日続伸。11月1日(1067.3)以来、1週間ぶりの高値水準。1030ドル台半ばから週明け時間外をスタートすると、ほぼ押し目形成もなく堅調な展開に。ロンドン市場まではゆるやかな上昇基調で1040ドル台へ、NY市場ではクラリダ発言を受けてのドル安金高の流れで金の上昇局面に追随すると1060ドル台へと20ドル超の急騰。NY引け後には一時1060ドル台後半を試すも、節目の1070ドル付近では上値も重く、1060ドル割れへと押し戻される展開に。目先、金が一段高へと向かい、それに追随する展開となって節目の1070ドルを突破できれば一段高へ。1100ドルの大台を超えて1110ドル近辺までが上値目標にも。

ドル円・日足チャート 2021/10/5 - 11/8ドル円は20銭程のドル安円高、0.17%安となって3日続落。10月8日(112.23)以来、1ヵ月ぶりの安値。週末に113円50銭の節目を割れ、週明け東京市場では113円40銭付近から113円60銭台まで反発して失速、戻り売りの展開へ。ドル安円安基調の流れも徐々にドル安優勢となって東京午後から軟調推移、欧州時間にはユーロドルの上昇にも連れて再び113円50銭の節目を割れるとNY時間にはクラリダ発言なども受けて一段安、113円10銭近辺まで急落。NY午後には113円割れを回避しての反発も上値も113円20銭台までと限定的、今朝の東京市場では再び113円割れをうかがうような展開にも。短期的には調整局面入りでドル安円高方向への流れがもう一段進行しやすい状況に、9月安値(109.11)から10月高値(114.70)までの61.8%戻し(111.25)近辺までが当面の下値目標。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/8終値とチャート

9日の国内金価格は+14円、0.19%高で3日続伸。6月11日(7268)以来5ヵ月ぶり高値圏での一段高。7170円の節目上抜けに伴う短期上値目標7270円程度までを目指す流れが進行。やや失速感もあった状態から、堅調方向へと流れが変わり始めた感も。NY金がさらに上値を伸ばす展開となって第2目標水準到達となれば、国内価格も短期目標水準を突き抜けての一段高も、6月につけた今年高値7335円付近までが意識される可能性も。

プラチナ価格は+60円、1.47%の続伸で11月2日(4212)以来、1週間ぶりの高値。下値サポートを4080円台に切り上げ、4210円台の上限までのレンジ半ばへと切り返し。高値保ち合い長期化に伴い、流れが軟調方向へと傾斜していた状態からの局面打開をうかがう展開にも。保ち合い上限突破となれば一段高の展開へ、4350円近辺までが当面の上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格11/9とチャート

2021年11月9日(火)時点の相場
国内金7,241 円 11/9(火) ▲14(0.19%)
国内プラチナ4,155 円 11/9(火) ▲60(1.47%)
NY金1,828.0 ドル 11/8(月) ▲11.2(0.62%)
NYプラチナ1,060.0 ドル 11/8(月) ▲24.2(2.34%)
ドル円113.21 円 11/8(月) ▼0.19(0.17%)

11/8(月)のその他主要マーケット指標

米PPIは上昇一服、高インフレ鎮静化の兆しへ 11/10(水)

FOMC後に急失速、2022年利上げ見通しは2-3回から2-1回へ 11/9(火)

足掛け5週、国内金価格は中期三角保合い上抜けの攻防突破へ 11/8(月)

雇用統計は予想外の好結果、ドル高も予想外に一時的、で金急騰 11/6(土)

新規失業保険申請件数はコロナ前100%回復も射程圏内に 11/5(金)


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