金プラチナ短期相場観

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PCE、コアPCEともに1年1ヵ月ぶり低水準、サービス価格も鈍化

更新日:2022年12月24日(土)

PCE・コアPCE・トリム平均PCE・メディアンPCE 2022年11月米商務省が発表した11月のPCEは、ほぼ市場予想どおりとなってインフレ鈍化傾向は継続。発表直後にはややドル高が進行したものの、限定的に。
米11月PCEデフレーターは前年比+5.54%。市場予想の+5.5%にほぼ一致、10月の+6.08%からは0.54%低下。2021年10月(5.22)以来、1年1ヵ月ぶり低水準。ただ、11ヵ月ぶりの6%割れも、1年2ヵ月連続5%超。
コアPCEは前年比+4.68%。市場予想の+4.6%程度を若干上回り、10月の+5.05%からは0.37%の低下。こちらも2021年10月(4.31)以来、1年1ヵ月ぶり低水準。3ヵ月ぶりの5%割れも、1年2ヵ月連続4%超。

セクタ別では商品価格が前年比+6.1%。10月の7.2%から一段と低下し、5ヵ月連続の低下で昨年9月(6.1)以来、1年2ヵ月ぶりの低水準。ただし、1年3ヵ月連続で6%超となり、2021年5月以降は1年7ヵ月連続の5%超。
上昇傾向が続いていたサービス価格も前年比+5.2%となり、10月の+5.5%からは低下。8月(5.1)以来、3ヵ月ぶりの低水準に。4ヵ月連続5%超、4%超は1年1ヵ月連続。

なお、ダラス連銀発表のトリム平均PCEは前年比+4.63%。ピークとなった8月(4.75)からは小幅に3ヵ月連続の低下で4ヵ月ぶりの低水準。ただし、7ヵ月連続4%台。
クリーブランド連銀発表のメディアンPCEは前年比+5.56%。ピークとなった8月(5.81)からは小幅に3ヵ月連続の低下で4ヵ月ぶりの低水準。ただし、6ヵ月連続5%台、11ヵ月連続4%超。
インフレ鈍化傾向は継続も、低下ペースは限定的。

NY金・日足チャート 2022/11/18 - 12/2323日のNY金相場は+8.9ドル、0.5%の反発。前日の急落でつけた安値1790ドル付近からの自律反発がゆるやかに進行。1800ドル近辺からロンドン市場にかけて1800ドル台後半へ、NY市場ではほぼ予想通りとなったPCE後にドル高の流れとなったことを受けて一時1800ドル割れも、ミシガン大インフレ期待が予想以上に低下したことを受けて1810ドル台へと急反発。ただしこれも維持できず、1800ドル台半ばへと収束。下げ止まらない200日移動平均線(1792.3)に下値を支えられて反発し、ゆるやかに上昇する20日移動平均線(1796.8)にサポートされて少しづつ下値を切り上げる形となって高値保ち合いレンジを縮小。目先、1790ドルの節目を割り込むようなら保ち合い崩れとなって調整局面入り、1730ドル近辺までが下値目安に。1830ドルの保ち合い上限を突破した場合には上値トライ再開、6月高値1880ドル近辺までが上値目標に。
週間ベースでは+4.0ドル、0.22%の小反発。水平状態の52週移動平均線(1807.5)に上値を押さえられ、2週連続上ヒゲ十字線となって反落警戒感も。

NYプラチナ・日足チャート 2022/11/18 - 12/23NYプラチナは+45.0ドル、4.57%の大幅高で3日ぶりの反発。12月14日(1038.7)以来、10日ぶりの高値。上げ幅としては今年の平均16ドルの2.8倍、11月10日(+57.7ドル、5.79%)以来1ヵ月半ぶりで今年3番目の大幅高。前日NY週引け後につけた1ヵ月ぶり安値971.4ドルからの反発基調。アジア時間には980ドル台の節目割れでの攻防も、ロンドン市場にかけて1000ドルの大台回復トライ、NY市場では1020ドル台へと急騰し、高値では1035ドルまで上昇してNY引け後も1030ドル近辺を維持。抵抗線となっていた水平状態の20日移動平均線(1015.5)を上抜けたことで、上値トライへの流れが進行しやすい状態に。当面の上値目標は11月高値圏1070ドル近辺まで。980ドルが当面の下値サポート、あらためてこれを割り込むようだと下値トライへ、11月安値圏920ドル近辺までが下値目標に。
週間ベースでは+29.6ドル、2.96%の反発。

ドル円・日足チャート 2022/11/21 - 12/23ドル円は47銭のドル高円安、0.36%の反発。前日の小さな下ヒゲ十字線の流れを受け継ぐ形で小幅陽線を形成。東京朝の132円10銭台が安値となり、132円80銭台まで上昇すると欧州時間にかけては132円60銭台を中心に小幅保ち合い推移。NY市場ではPCE発表後には米10年債利回り上昇にも連れて133円10銭台まで上昇。しかしミシガン大のインフレ期待が低下したことを受けて132円70銭台まで反落。閑散状態のなか、戻り売りへの警戒感もあってか急落後の戻りも限定的にとどまるものの、下押し圧力も後退。目先、もう一段の反発に向けては12月前半安値圏134円台回復が目安に、下値サポート131円半ばを維持できない場合には130円割れを試しに行く展開にも。
週間ベースでは-3.91円、2.86%安で3週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/23終値とチャート

2022年12月24日(土)時点の相場
国内金8,348 円 12/23(金) ▼97(1.15%)
国内プラチナ4,552 円 12/23(金) ▼83(1.79%)
NY金1,804.2 ドル 12/23(金) ▲8.9(0.50%)
NYプラチナ1,029.6 ドル 12/23(金) ▲45.0(4.57%)
ドル円132.81 円 12/23(金) ▲0.47(0.36%)

12/23(金)のその他主要マーケット指標

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PCE、コアPCEともに1年1ヵ月ぶり低水準、サービス価格も鈍化 12/24(土)

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