金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

主要地区連銀非製造業の賃金指数は6月に低下

更新日:2023年6月23日(金)

NY・フィラデルフィア連銀非製造業・賃金指数 2023年6月NY連銀ビジネスリーダー調査(非製造業景況指数)の事業活動指数は6月に-5.2となり、5月の-16.8からは大幅上昇で9ヵ月ぶり高水準。ただし9ヵ月連続のマイナス圏推移となり、低迷状態からは抜け出し切れない状況。
賃金指数は35.6。5月の40.4を下回って4ヵ月連続の低下となり、2年2ヵ月ぶりの低水準。直近ピークとなった昨年9月(58.8=15年4ヵ月ぶり高水準)からは-23.2ポイントとなり、長期平均(36.5)下抜け(-0.9)へと急低下。
賃金見通し指数は37.1。5月の40.3からは-3.2、7ヵ月連続の低下で2年4ヵ月ぶりの低水準。ピークとなった2021年11月(68.1=2004以降で過去最高)からは-31.0、長期平均43.2からは-6.1。

フィラデルフィア連銀非製造業景況指数も6月は低調。事業活動指数は5月の-16.0から6月は-16.6へと小幅低下。4ヵ月連続のマイナス圏推移となり、直近11ヵ月のうち10ヵ月がマイナス。
6月の賃金指数は22.2。5月の35.3から-13.1の急低下で続落、2年5ヵ月ぶりの低水準。ピークとなった2021年11月(60.5=2011以降で過去最高)からは-38.3、長期平均33.2からは-11.0。

5月時点では中央値で見る賃金上昇トラッカーでは下げ渋る状況となっていましたが、主要地区連銀の非製造業での賃金指数は6月に低下が顕著となってきているようです。
6月雇用統計での賃金上昇率も引き続き鈍化傾向となり、FRBの主張に反して追加利上げ観測後退をサポートするかもしれません。

NY金・日足チャート 2023/5/17 - 6/2222日のNY金は-21.2ドル、1.09%の大幅安で3日続落。3月16日(1923.0)以来、3ヵ月ぶりの安値。前日の下ヒゲからの戻りでNY引け後に1950ドル手前まで上昇したのが戻り高値となり、戻り売りとなったこの日は1940ドル台半ばの高値から軟調推移。ロンドン市場で1940ドルを割れるとNY市場では1930ドル割れへと一段安、NY午後には1920ドル台前半からの自律反発も限定的に。スイス中銀、ノルウェー中銀、英BOEなど欧州主要中銀の利上げが続き、パウエルFRB議長の「2回の追加利上げが適切」発言などを受けて米10年債利回り上昇とドル高の流れとなったことが重石に。それでも1950ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1920ドル近辺にしっかり到達した状態となり、目先はいったん落ち着く展開にも。ただしタイミング的には次の展開へのきっかとなる月末月初の指標ウィークへ。反発方向へは5月高値(2085.4)から6月安値(1922.6)の23.6%戻し(1961.0)近辺までが戻り目安に、下方向へは2月安値(1810.8)から5月高値の76.4%戻し(1875.6)辺りまでが一段安の目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2023/5/17 - 6/22NYプラチナは-22.5ドル、2.37%の大幅安で4日続落。2月24日(907.9)以来、4ヵ月ぶりの安値。前日安値940ドル台半ばで下げ止まり切れず、アジア時間には一時940ドル割れを試し、ロンドン市場での反発は950ドルが上限となって上げ渋り。戻り売りとなったNY市場では金の急落局面にも追随する格好となって930ドル割れ、NY引け後には920ドル台前半へ。引き続き、売られ過ぎ警戒水準として重要な節目にもなる2月安値(903.9)近辺が意識される状況にも。

ドル円・日足チャート 2023/5/19 - 6/22ドル円は125銭のドル高円安、0.88%の続伸で昨年11月9日(146.39)以来、7ヵ月半ぶりの高値。この日も東京市場で安値をつけて欧州時間から上昇、NY市場で一段高。144円60銭台の安値から欧州時間に142円台、NY市場では143円トライ。前日の下院に続きこの日は上院での議会証言でパウエルFRB議長は「2回の追加利上げ」支持発言、ボウマンFRB理事も追加利上げを支持し、5月中古住宅販売件数が市場予想を上回ったことなどもサポート材料に。142円の節目上抜けに伴う短期上値目標143円付近にもしっかり到達した状態で週末となり、短期的には達成感からの一服状態にも。141円半ばが当面の下値サポートとなり、月末月初に向けていったんは落ち着く展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/22終値とチャート

23日の国内金価格は-9円、0.09%の反落。前日の小反発を打ち消して9日移動平均線(9645)、6月安値(9568)から高値(9762)の61.8%戻し(9642)などが抵抗線水準となり、急騰・急落前の保ち合いレンジ内に回帰しての小康状態に。目先の下値サポート候補は76.4%戻し(9614)から9600円の大台近辺。これを維持できず、9560円の節目も割り込んだ場合には一段安も警戒され、9400円割れが意識される可能性。
週間ベースでは-15円、0.16%の反落。

プラチナ価格は-74円、1.58%安で4日続落。4月11日(4615)以来、2ヵ月半ぶりの安値。上昇軌道の200日移動平均線(4689)を3ヵ月ぶりに下抜けて中期トレンドにも黄色信号。今年安値(4289)から高値(5197)の61.8%戻し(4636)でも下げ止まらず、過熱感を振り切っての一段安となれば76.4%戻し(4503)近辺までが意識される可能性も。
金との価格差は初の5000円超となる5015円、過去最大を更新。
週間ベースでは-209円、4.33%の続落。2月以来4ヵ月ぶりで今年2番めの急落。
※参考:金プラチナ国内価格6/23とチャート

2023年6月23日(金)時点の相場
国内金9,631 円 6/23(金) ▼9(0.09%)
国内プラチナ4,616 円 6/23(金) ▼74(1.58%)
NY金1,923.7 ドル 6/22(木) ▼21.2(1.09%)
NYプラチナ926.5 ドル 6/22(木) ▼22.5(2.37%)
ドル円143.13 円 6/22(木) ▲1.25(0.88%)

6/22(木)のその他主要マーケット指標

ユーロ圏6月総合PMIは急減速、フランス・サービス業が急低下 6/24(土)

主要地区連銀非製造業の賃金指数は6月に低下 6/23(金)

賃金上昇率中央値では高止まり、ゼロ賃金は22年ぶり低水準 6/22(木)

米5月住宅着工件数は予想以上の急増、追加利上げをサポート 6/21(水)

監視リストから日本除外、長期的には円高の是正が進行中 6/20(火)


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