金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏6月総合PMIは急減速、フランス・サービス業が急低下

更新日:2023年6月24日(土)

ユーロ圏×米国・総合PMI 2023年6月速報米欧の総合PMI、6月速報値はいずれも低下。回復基調が失速する展開も米欧では微妙に温度差。
米国の総合PMIが6ヵ月ぶりの反落となったのに対し、ユーロ圏総合PMIは続落で節目の50割れ目前という状況に。

<総合PMI>
ユーロ圏:50.3=5月から-2.5で続落、5ヵ月ぶり低水準。
・ドイツ:50.8=-3.1で続落、4ヵ月ぶり低水準。
・フランス:47.3=-3.9の急低下で3ヵ月続落、5ヵ月ぶりの節目50割れ、2年4ヵ月ぶり低水準。
米国:53.0=13ヵ月ぶり高水準となった5月から-1.3、6ヵ月ぶりの反落で3ヵ月ぶり低水準。
<製造業PMI>
ユーロ圏:43.6=5月から-1.2で5ヵ月続落、12ヵ月連続50割れ、3年1ヵ月ぶり低水準。
・ドイツ:41.0=-2.2で5ヵ月続落、12ヵ月連続50割れ、3年1ヵ月ぶり低水準。
・フランス:45.3=-0.2の小反落、5ヵ月連続50割れ、3年1ヵ月ぶり低水準。
米国::46.3=-2.1で続落、2ヵ月連続50割れ、6ヵ月ぶり低水準。
<サービス業PMI>
ユーロ圏:52.4=5月から-2.7で続落、5ヵ月ぶり低水準。
・ドイツ:54.1=-3.1で反落、3ヵ月ぶり低水準。
・フランス:48.0=-4.5の急低下で続落、5ヵ月ぶりの50割れ、2年4ヵ月ぶり低水準。
米国:54.1=13ヵ月ぶり高水準となった5月から-0.8、6ヵ月ぶりの反落で3ヵ月ぶり低水準。

米国はサービス業PMIの高止まりが製造業PMIの悪化をカバー、リセッション懸念がくすぶり続けるなかでも底堅さが目立つ状況はこのPMIの推移にも現れている様子。
一方、ユーロ圏ではドイツの製造業悪化が止まらず、フランスのサービス業も急低下。製造業の悪化をサービス業でカバーし切れなくなってきた状態に。
1-3月期まで2四半期連続マイナス成長となったユーロ圏GDPは、4-6月期もマイナス成長となる可能性が高まり、リセッションから抜け出せない状況にも。

NY金・日足チャート 2023/5/18 - 6/2323日のNY金は+5.9ドル、0.31%高で4日ぶりの反発。時間外序盤に前日安値を下回るとわずかながら一時1920ドル割れ、3月16日(1911.5)以来3ヵ月ぶり安値をつけて切り返すとロンドン市場では1930ドル回復トライへ。MY朝にはアトランタ連銀ボスティック総裁の「年内の利上げ見送り支持」発言を受けて米10年債利回り低下とドル安局面となり、1950ドル手前まで急騰。しかしサンフランシスコ連銀デイリー総裁の「年内2回の追加利上げは妥当」と相反する発言を受けて巻き戻すとNY午後には1930ドル近辺へ、と上に行って来い。1950ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1920ドル近辺到達後の自律反発は、上ヒゲを残す形となって限定的に。5月高値から6月安値(1919.5)の23.6%戻し(1958.7)、90日移動平均(1957.8)近辺が地合い回復への目安に。1920ドルの下値サポートを維持できなくなれば、短期的には1900ドルの大台前後までが一段安の目安に。
週間ベースでは-41.6ドル、2.11%の続落。5ヵ月ぶりで今年2番めの大幅安。

NYプラチナ・日足チャート 2023/5/18 - 6/23NYプラチナは-2.8ドル、0.3%安で5日続落。2月24日(907.9)以来、4ヵ月ぶり安値圏で下げ止まらず。5日続落は今年3度目で今月2度め。前日安値をわずかに下回りながら、920ドル台で下げ渋るとロンドン・NY市場にかけては930ドル回復トライ。しかし930ドルをわずかに超えたところで何度も上値を押さえられる形となり、NY午後には920ドル近辺へ。20%台まで低下してきたRSIは次週10%台から1桁台も警戒される売られ過ぎ、いつ反発してもおかしくない状況となる反面、引き続き2月安値(903.9)近辺までがもう一段の行き過ぎ警戒水準に。
週間ベースでは-63.6ドル、6.44%の続落。昨年8月以来、10ヵ月ぶりの大幅安。

ドル円・日足チャート 2023/5/22 - 6/23ドル円は60銭のドル高円安、0.42%高で3日続伸。昨年11月9日(146.39)以来、7ヵ月半ぶり高値圏での一段高。142円の節目上抜けに伴う短期上値目標143円付近到達後の東京市場は143円を挟んでの小幅保ち合いとなり、上値トライ一服後の調整反落が警戒される状況から徐々に振幅幅を拡大。東京市場終了後には143円40銭台まで上昇後の急反落も142円70銭台までで下げ渋り、欧州時間には143円30銭台まで持ち直し。NY朝にはアトランタ連銀ボスティック総裁のハト派発言を受けて142円60銭台まで下押しも、サンフランシスコ連銀デイリー総裁のタカ派発言を受けて切り返すと143円700銭台まで急反発。NY午後には高値で143円80銭台まで上昇。一服感と過熱感からも調整は入りやすい状況となり、141円半ばまでが当面の下値サポート。行き過ぎ警戒水準としては10月高値から1月安値の76.4%戻し(146.10)近辺。
週間ベースでは+1.84円、1.3%の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/23終値とチャート

2023年6月24日(土)時点の相場
国内金9,631 円 6/23(金) ▼9(0.09%)
国内プラチナ4,616 円 6/23(金) ▼74(1.58%)
NY金1,929.6 ドル 6/23(金) ▲5.9(0.31%)
NYプラチナ923.7 ドル 6/23(金) ▼2.8(0.30%)
ドル円143.73 円 6/23(金) ▲0.60(0.42%)

6/23(金)のその他主要マーケット指標

リスク回避で円安牽制に逆行、国内金価格の最高値再トライ 6/26(月)

ユーロ圏6月総合PMIは急減速、フランス・サービス業が急低下 6/24(土)

主要地区連銀非製造業の賃金指数は6月に低下 6/23(金)

賃金上昇率中央値では高止まり、ゼロ賃金は22年ぶり低水準 6/22(木)

米5月住宅着工件数は予想以上の急増、追加利上げをサポート 6/21(水)


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