金プラチナ短期相場観

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ISM非製造業景況指数は下げ渋り、価格指数も下げ渋り

更新日:2024年8月6日(火)

ISM製造業・非製造業 価格指数×コアCPI・コアPCE 2024年7月低調となった1日のISM製造業景況指数をきっかけに、急速に強まった米リセッション懸念はこの日のISM非製造業景況指数で少し緩和された格好にも。
7月のISM非製造業景況指数は51.4。市場予想の51.0を上回り、4年1ヵ月ぶり低水準となった6月から+2.6の急反発。2ヵ月ぶりに節目50を回復。
先週のISM製造業景況指数が46.8となり、8ヵ月ぶり低水準で4ヵ月連続節目50割れ、となったのとは対照的に下げ渋る格好に。
非製造業では、雇用指数が51.1で6月の46.1から急反発で1月以来、半年ぶりの高水準となった他、新規受注や事業活動指数も50超へと反発。
製造業での新規受注や生産、雇用などの指数が40台で一段と低迷したのとも対照的。

そのなかで、価格指数だけは製造業も52.9へと反発し、非製造業も57.0へと反発。
コアCPIやコアPCEの先行指標のような推移となっているISM製造業と非製造業の価格指数は、7月に下げ渋りを示唆。
リセッション懸念もやや緩和された一方で、インフレ鈍化の流れもやや緩和の兆し。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年8月5日5日のNY金は先週末から-25.4ドル、1.03%の続落で7月29日(2377.8)以来、1週間ぶりの安値。週明け時間外は2490ドル近辺から2450ドル台半ばまで急落後に2500ドルへと反発、大台ラインにワンタッチして失速するとロンドン序盤には2470ドル近辺へと軟調推移。NY市場では米長期金利の反発とドル安の巻き戻しの流れに連れて2410ドル近辺へと急落。安値では2400ドルの大台を維持して切り返すとNY午後には2440ドル台を回復。株式市場や為替市場の混乱の余波を受ける形で不安定な値動きとなったなか、下ヒゲを残して2400ドル台後半を維持できるかどうかという展開に。上方向には2490ドルが目先の上限、2500ドルの大台ラインへの抵抗感もやや強まる状態にも。この水準を突破できれば2530ドル近辺までが短期上値目標に。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年8月5日NYプラチナは-52.1ドル、5.38%の大幅安で3日続落。4月1日(911.4)以来、4ヵ月ぶりの安値。下落率では今年の絶対値平均騰落率1.41%の3.8倍、今年最大で2022年5月12日(-58.4ドル、5.90%)以来、2年3ヵ月ぶりの急落。時間外序盤の960ドル台後半が高値となって軟調推移、ロンドン序盤には940ドル割れ。NY市場では金利上昇とNY金急落の流れに追随する形で920ドル割れへと一段安、それでも910ドル手前では下げ渋る形となってNY引け後には920ドル近辺へと小反発。940ドルの節目割れに伴う短期下値目安910ドル近辺に到達し、下値トライには一服感も。
金との価格差は1528.9ドル、2日ぶりに過去最大を更新。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年8月5日ドル円は-237銭、1.62%の大幅安で5日続落。5日続落は3月以来、5ヵ月ぶりで今年2度めとなり、NY終値では1月3日(143.30)以来、7ヵ月ぶりの安値。週明け東京朝の146円半ばが高値となり、軟調スタートで146円割れ、東京市場スタート後は株安に連れて145円割れへ、下押し圧力が一段と強まった午後には143円割れ、東京市場終了時につけた安値は141円70銭近辺。今年安値となった年初の1月2日(140.82)以来の水準で下げ渋るとNY市場から徐々に反発。米10年債利回りの反発局面に連れ、NY午後には144円80銭台まで上昇。RSIは9.2%まで低下し、12月安値(140.26)から7月高値(161.95)の76.4%戻し(145.38)をオーバーランも下ヒゲを残して76.4%付近には今朝の東京市場で戻した状態。いったん底打ちの可能性、を維持できるかどうかの攻防へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/5終値とチャート

6日の国内金価格は-30円、0.24%安で4日続落。4月8日(12333)以来4ヵ月ぶり安値圏での一段安。12月安値(10115)から7月最高値(13743)の38.2%戻し(12357)を達成。RSIも13.7%まで低下し、多少の自律反発はいつ入ってもおかしくはない状況に。短期的な下値サポート候補としては4月初旬の押し目形成水準、12160円近辺。さらに水準を切り下げるようだと半値戻し(11929)辺りまでが意識される可能性。

プラチナ価格は-120円、2.50%安で4日続落。3月6日(4619)以来、5ヵ月ぶりの安値。ゆるやかにピークアウトした90日移動平均線(5322)を21日移動平均線(5270)がデッドクロス、その下で急降下する9日移動平均線(5003)が目先のレジスタンスラインにもなる形で弱気のパーフェクトオーダーを完成。その一方でRSIは10.7%まで低下し、6月安値(5218)から7月高値(5730)の200%戻し(4706)を達成し、3月初旬までの底値保ち合い水準に達している状況からは、セリング・クライマックスの可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格8/6とチャート

2024年8月6日(火)時点の相場
国内金12,355 円 8/6(火) ▼30(0.24%)
国内プラチナ4,681 円 8/6(火) ▼120(2.50%)
NY金2,444.4 ドル 8/5(月) ▼25.4(1.03%)
NYプラチナ915.5 ドル 8/5(月) ▼52.1(5.38%)
ドル円144.19 円 8/5(月) ▼2.37(1.62%)

8/5(月)のその他主要マーケット指標

米6月貿易赤字は縮小、輸出入ともに拡大基調が継続 8/7(水)

ISM非製造業景況指数は下げ渋り、価格指数も下げ渋り 8/6(火)

リスク回避の株安円高止まらず、国内金価格も高値保ち合い崩れ 8/5(月)

低調な雇用統計に株安止まらず、リスク回避でNY金は一時2520ドル 8/3(土)

ユーロ圏製造業PMI、成長軌道の上位2カ国も減速 8/2(金)


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