金プラチナ短期相場観

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失業保険申請件数も予想を下回ってドル高、でも増加傾向は継続

更新日:2024年8月9日(金)

新規失業保険申請件数・継続受給者数 4週移動平均 2024年8月3日までの週低調な米指標結果が続き、先週末にかけて強まったリセッション懸念は今週、好調を示す指標結果が続いたことで緩和。
7月ISM非製造業景況指数、貿易統計での輸出入増加に続き、この日は失業保険申請件数が予想以上に減少。
3日までの週の新規失業保険申請件数は23.3万件。市場予想の24.0万件を下回って前週から-1.7万件。-1.7万件は昨年9月以来、11ヵ月ぶりの急減。
これを受けて米10年債利回りは3.93%台から4%台へと急騰、ドル高も急進となってドル円は146円付近から147円台へと1円超の急騰。

ただし、トレンド的には増加傾向が続きます。
4週移動平均では24.075万件となって1年ぶりの高水準。足下では4週連続の増加、9週中8週増加、14週中では12週増加。
27日までの週の失業保険継続受給者数も187.5万人となり、2年8ヵ月ぶりの高水準。4週移動平均では186.2万人。12週連続の増加でこれも2年8ヵ月ぶりの高水準。
新規失業保険申請件数も、継続受給者数も増加傾向が続き、足下では加速中。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年8月8日8日のNY金は+30.9ドル、1.27%の続伸で8月2日(2469.8)以来、1週間ぶりの高値。前日NY市場以降の軟調局面はこの日の時間外スタート時点での2420ドルの安値をつけて折り返し。米10年債利回りがゆるやかに低下し、ドル安優勢の流れを受けてロンドン市場では2450ドルトライ、NY朝には米新規失業保険申請件数が予想を上回ったことを受けての金利上昇、ドル高の流れに押される場面もあったものの、一時的な下押しにとどまって切り返し。NY午後には2460ドルトライ、NY引け後には2460ドル台後半まで上昇。右肩上がりの20日移動平均線(2430.5)にサポートされて高値圏再トライの様相にも。2430ドルが目先の主要レンジ下限となり、これを維持できない場合には調整局面形成へ、2400ドルの大台が浅めのサポート、これも下抜けると2370ドル程度までが下値目安に。上方向には2490ドル超へと抜け出すことができれば最高値更新トライへ、2530ドル付近までが短期上値目標に。

NYプラチナ・日足+200日移動平均線 2024年8月8日NYプラチナは+10.2ドル、1.1%高で3日続伸。8月2日(967.6)以来、1週間ぶりの高値。時間外スタート時点での920ドル付近が安値となって前日安値を下回らず、微妙に3日連続で下値を切り上げる形となって反発局面加速への可能性も示唆するような展開へ。アジア時間に930台回復後、ロンドン・NY朝にかけて920ドル台への下押しをはさんで一段高、NY午後には940ドルトライ、NY引け後には940ドル台半ばへ。やや抵抗感も強まりつつあった940ドル台へと水準を切り上げての推移となり、ほぼ水平状態の200日移動平均線(950.8)が、反発局面加速に向けての重要な攻防ラインにも。

USDJPY・日足+200日移動平均線 2024年8月8日ドル円は+52銭、0.35%高で3日続伸。8月1日(149.32)以来、1週間ぶりの高値。東京朝には日経平均の反落とともに146円半ばから145円40銭台まで、1円ほどの下押し。下げ渋って146円半ばへと反発も午後には146円付近へと失速、欧州時間には145円60銭台までの下押しを挟んで146円付近での保ち合い推移。NY朝には失業保険申請件数の大幅減を受けて146円付近から147円台へと急騰。高値では147円50銭台まで上昇し、NY終盤にかけても147円台を維持。7月高値(161.95)から8月安値(141.70)の23.6%戻し(146.48)超えも維持した格好ながら、目先しばらくは米指標に一喜一憂する展開が予想され、好結果が続けば38.2%戻し(149.44)を目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/8終値とチャート

9日の国内金価格は+319円、2.6%の大幅続伸で8月2日(12820)以来、1週間ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均騰落率0.69%の3.8倍、3月21日(+299円、2.64%)以来5ヵ月ぶりで今年2番めの急騰。RSI=14%、下落率11%、4月初旬の押し目形成水準12160円近辺が当面の底値となって巻き戻しの流れが加速。反発局面継続時の最初の関門となり得た7月最高値(13743)から8月安値(12153)の23.6%戻し(12528)もいきなり突破。脱・下落トレンドに向けての最初のレジスタンスライン、9日移動平均線(12575)も目前に。目先、いったんは落ち着きを取り戻しそうな状況も、3連休明けの週には米CPIなどをきっかけに再波乱への警戒も。
週間ベースでは-254円、1.98%の反落。

プラチナ価格は+129円、2.75%の続伸で8月2日(4994)以来、1週間ぶりの高値。7月高値(5730)からの下落率が18.88%に達し、RSIは10%付近、弱気パーフェクトオーダー完成2日後に底打ちとなった可能性。ただし、7月高値から8月安値(4648)の23.6%戻し(4903)にもまだ届かず、その前に右肩下がりの9日移動平均線(4884)上抜けが地合い回復に向けた目先の目標。
週間ベースでは-169円、3.38%の大幅安で5週続落。5週続落は昨年2月以来、1年半ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格8/9とチャート

2024年8月9日(金)時点の相場
国内金12,566 円 8/9(金) ▲319(2.60%)
国内プラチナ4,825 円 8/9(金) ▲129(2.75%)
NY金2,463.3 ドル 8/8(木) ▲30.9(1.27%)
NYプラチナ939.9 ドル 8/8(木) ▲10.2(1.10%)
ドル円147.27 円 8/8(木) ▲0.52(0.35%)

8/8(木)のその他主要マーケット指標

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失業保険申請件数も予想を下回ってドル高、でも増加傾向は継続 8/9(金)

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