金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

コアPCEの下げ渋りに連れ、米インフレ期待も下げ渋り

更新日:2024年10月17日(木)

NY連銀消費者調査・インフレ期待 2024年9月9月末に発表された米8月コアPCEが前年比+2.68%となり、3年3ヵ月ぶり低水準となった6月の+2.63%からは2ヵ月連続の上昇。足下でのコアPCEの下げ渋り基調が、米国のインフレ期待にも影響しているようです。
10月第2週、先週末に発表されたミシガン大の1年先インフレ期待の10月速報は2.9%。3年9ヵ月ぶり低水準となった9月の2.7%からは+0.2%の反発で下げ渋り。
ミシガン大の5年先のインフレ期待は3月の2.8%以降、9月の3.1%を除いて3.0%での横ばい推移が継続、下げ渋り状態。
今週発表された9月のNY連銀消費者調査でも、1年先のインフレ期待は3.00%で横ばい推移。3年8ヵ月ぶり低水準となった7月の2.97%からは小反発で下げ渋り。
3年先のインフレ期待も2.66%。過去最低となった7月の2.33%からは2ヵ月連続の上昇で下げ渋り。
先週発表された9月のコアCPIも2ヵ月連続上昇で下げ渋り、月初の第1週末に発表された9月雇用統計でも賃金上昇率は前年比で2ヵ月連続上昇となって下げ渋り。

インフレ関連指標、インフレ期待も現状、下げ渋り傾向が続きます。
この状況が影響したか、NY連銀消費者調査では、向こう3カ月に債務の最低返済額を滞納すると予想する確率は14.22%となり、8月の13.64%を上回って4ヵ月連続上昇、2020年4月(16.15)以来、4年5ヵ月ぶりの高水準、コロナ後最高となっています。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年10月16日16日のNY金は+12.4ドル、0.46%の続伸。最高値となった9月26日(2694.9)以来、3週間ぶりで過去2番めの高値。アジア時間序盤の2670ドル台半ばが安値となって堅調推移、前日高値2680ドル台半ばではいったん上値を押さえられながらも、これを突破すると2690ドル台へと一段高、ロンドン・NY朝にかけては2690ドル台で保ち合いからの上値切り上げトライ、高値では2700ドルの大台超えもこれを維持できず、NY午後には2680ドル台前半までの反落を経て2690ドル近辺へと下げ渋り。2680ドルの節目を上抜けたことで一段高トライへの流れに。2700ドルの大台ラインへの抵抗感とダブルトップ懸念を払拭できれば2730ドル辺りまでが短期上値目標に。20日移動平均線(2664.2)から2660ドルが当面の下値サポート。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年10月16日NYプラチナは+6.0ドル、0.6%の反発。2日連続で長めの下ヒゲを残した前日までの勢いと20日移動平均線(992.9)にサポートされる状態を維持、アジア時間の990ドル台半ばが安値となり、1000ドルの大台ラインを突破するとロンドン序盤には1010ドルトライ、前日まで2日連続で上値を押さえられた1010ドルのレジスタンスを上抜けるも1010ドル台前半までで失速。これが高値となり、NY市場にかけても1000ドルから1010ドル前後までのレンジで保ち合いに。抵抗感の残る1010ドルの節目をしっかり上抜けることができれば一段高トライへ、7月高値(1049.8)近辺、1050ドル近辺までが短期上値目標に。下値サポートは990ドルに切り上げ、これを割り込むようだと950ドル近辺までの下値切り下げへ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年10月16日ドル円は+44銭、0.29%の反発。東京市場ではほぼ149円から149円30銭台までのレンジで保ち合い推移、安達日銀審議委員のタカ派寄りの発言を受けての日銀追加利上げ観測から一時148円80銭台まで小幅に急落する場面もあったものの、149円割れでは下げ渋る展開に。欧州・NY朝にかけては149円10銭台から40銭台へと微妙にレンジを上方シフトしての保ち合いに、NY市場では米株の堅調推移、リスクオンに追随する格好となって149円台後半へ、NY午後には149円80銭近辺で小康状態に。ただし前日高値を超えられず、3日連続150円手前で上値を押さえられる形に。引き続き149円80銭の節目から150円ラインまでが抵抗帯に、これを突破できれば一段高トライで短期上値目標は151円台前半まで。下方向には149円のサポートを割れると147円台前半辺りまでが短期調整目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/16終値とチャート

17日の国内金価格は+110円、0.79%高で5日続伸。3日連続、今年36回めの過去最高値更新。5日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年6度め。前日時点での今年の絶対値平均騰落率0.7%を少し超える程度の上昇にとどまり、NY金と円安のダブルサポートによる価格押し上げにしてはやや控えめ。NY金は最高値圏、円高の巻き戻しも相当程度進行して節目となりうる150円付近では一服感も生じやすく、国内金価格には急反落警戒感も。1日当たりの今年最大レベルの上昇幅は319円から200円台後半、下落幅では-435円から300円台。

プラチナ価格は+85円、1.67%の反発で7月23日(5224)以来、ほぼ3ヵ月ぶりの高値。90日移動平均線(5095)にサポートされて折り返し、5180円の節目を上抜けたことにより、さらに一段高トライへと向かう可能性、短期上値目標は5220円程度まで。下方向へは5100円の節目と90日線を割れると調整局面入り、5040円程度までが短期下値目安に。
金との価格差は8874円、3日連続で過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格10/17とチャート

2024年10月17日(木)時点の相場
国内金14,062 円 10/17(木) ▲110(0.79%)
国内プラチナ5,188 円 10/17(木) ▲85(1.67%)
NY金2,691.3 ドル 10/16(水) ▲12.4(0.46%)
NYプラチナ1,002.6 ドル 10/16(水) ▲6.0(0.60%)
ドル円149.63 円 10/16(水) ▲0.44(0.29%)

10/16(水)のその他主要マーケット指標

米個人消費は堅調、小売売上高上振れでリスク選好の株高ドル高 10/18(金)

コアPCEの下げ渋りに連れ、米インフレ期待も下げ渋り 10/17(木)

NY連銀製造業景況指数10月は予想外に低調も見通しは良好? 10/16(水)

円安で国内金価格は今年34回めの最高値、14000円も射程圏内に 10/15(火)

生産者物価PPIも総合指数は鈍化継続、コアPPIは下げ渋り 10/12(土)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ