金プラチナ短期相場観
生産者物価PPIも総合指数は鈍化継続、コアPPIは下げ渋り
更新日:2024年10月12日(土)
前日の消費者物価、CPIと同様に9月の生産者物価、PPIも総合指数では鈍化継続、しかしコアPPIは下げ渋り。
いずれも市場予想を上回ったものの、総合指数の前月比では+0.1%の市場予想に対して0.0%と下回り、瞬間的にはドル安に振れる場面も。また、ミシガン大消費者信頼感指数の10月速報で1年先のインフレ期待が2.9%となり、9月の2.7%から上昇したこともドルの下支え要因に。
9月PPIは前年比+1.76%。市場予想の+1.6%を上回ったものの、8月からは-0.15%で3ヵ月連続低下。7ヵ月ぶりの低水準に。
コアPPIは前年比+2.81%。市場予想の+2.6%を上回り、8月からも+0.16%で続伸、3ヵ月ぶりの高水準。昨年5月以降の17ヵ月では2番めの高水準。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数(コアPPI2)では前年比+3.18%。8月から-0.17%の続落で6ヵ月ぶりの低水準。ただし6ヵ月連続3%台で下げ渋り。
なお、PPIは2019年までの過去平均+1.70%まであとわずか0.06%。コアPPIは同1.80%まではあと1.01%。コアPPI2の同1.72%との乖離幅は+1.46%。
この日、ダラス連銀のローガン総裁は「緩やかなペース」での利下げ支持を表明。
11日のNY金は+37.0ドル、1.4%の大幅続伸で10月3日(2679.2)以来、1週間ぶりの高値。時間外は2640ドル台半ばの安値から堅調推移、アジア時間に20日移動平均線(2652.4)を上抜けると2660ドル台半ばまで一段高、ロンドン序盤に2650台へと押し目を形成も、20日線がサポートに切り替わる格好となって急反発。NY午後には2670ドル台へと水準を切り上げ、高値では2680ドル手前まで上昇、NY引け後も2670ドル台を維持。2620ドルから2700ドルまでの主要レンジ内での反発局面が続き、週初までの高値保ち合い水準へと回帰。20日線が目先のサポート候補にもなり、次週はレンジ縮小の動きも想定されつつ、2700ドルの上限超え場合には2760ドル近辺までが短期上値目標に。
週間ベースでは+8.5ドル、0.32%の反発。
NYプラチナは+18.2ドル、1.86%の続伸で10月4日(1001.7)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間に980ドルの安値から980ドル台後半まで上昇すると、これをレンジとしてロンドン・NY朝にかけて保ち合い推移。NY午後にはNY金の上昇局面に追随、保ち合いレンジを上抜けて20日移動平均線(990.0)も突破して990ドル台半ばへと一段高。NY引け後につけた高値では1000ドルの大台手前で上げ渋り。次週、20日線がサポートへと切り替わるようなら大台回復トライを経て9月高値圏、1020ドルの節目トライのチャンスをうかがう展開にも。
週間ベースでは-7.3ドル、0.73%の続落。週足では長めの下ヒゲを残し、52週移動平均(955.4)に下値を支えられた格好。
ドル円は+57銭、0.38%の反発。東京朝に148円40銭近辺の安値をつけた後、欧州時間序盤まで概ね144円50銭台から80銭台までのレンジで保ち合い推移。NY朝にかけては米10年債利回り上昇にも連れて堅調推移となって149円台を回復、米9月PPIの結果を受けて一時的には148円70銭台まで小幅に急落も、切り返して149円10銭台へ。ミシガン大消費者信頼感指数の10月速報は低調となったものの、インフレ期待が上昇したことを受けて高止まり、149円20銭台の高値をつけてNY午後には失速も149円台をなんとか維持した格好。148円50銭から149円40銭までのレンジで小幅保ち合いを形成し、次週上抜けできれば150円台半ばの短期上値目標再トライへ。逆に148円50銭割れなら高値保ち合い崩れとなって調整へ、9月安値(139.58)から10月高値(149.57)の23.6%戻し(147.21)近辺までが短期下値目安に。
週間ベースでは+49銭、0.33%の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/11終値とチャート
- 2024年10月12日(土)時点の相場
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国内金 : 13,763 円 10/11(金) ▲99(0.72%) 国内プラチナ : 5,029 円 10/11(金) ▲93(1.88%) NY金 : 2,676.3 ドル 10/11(金) ▲37.0(1.40%) NYプラチナ : 994.4 ドル 10/11(金) ▲18.2(1.86%) ドル円 : 149.14 円 10/11(金) ▲0.57(0.38%)
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