更新日：2025年2月17日(月)
ロシアのウクライナ侵攻から間もなく3年、戦争終結に向けた協議がようやく、米ロ間のみで始まろうかという2月後半。
蚊帳の外扱いの英欧首脳は対策会議、当事者のゼレンスキー大統領はウクライナ抜きの和平交渉や鉱物資源権益50％要求に対して怒り心頭。
危さを孕みながらの協議進展には不透明感も。
不透明感漂うのは米FRBの利下げ見通しも同様。インフレ高止まり懸念で追加利下げ先送り、だけでなく利上げ観測まで台頭したかと思えば、低調な個人消費には利下げ観測再燃。
最高値更新が続いた金価格にも足下では不透明感。NY金は先週、上ヒゲで一時2970ドル手前まで上昇し、終値ベースでは最高値を2度更新して週末に大幅調整。最高値圏での乱高下となって3連休入り。週明け時間外には2900ドルの大台がレジスタンスに切り替わった可能性も残し、2890ドル台での推移。これに追随したNYプラチナも週末急落後の水準1010ドル台での小動き。ドル円は152円20銭台から30銭台まで小幅上昇後に152円割れへと急落。国内10-12月期GDPが予想外の好結果となったことを受けて円高の流れに。
17日の国内金価格は先週末から-271円、1.73％の大幅続落で2月10日（15273）以来、1週間ぶりの安値。10日ぶりに9日移動平均線（15436）を下抜けて強気パーフェクトオーダー崩れ。今年ここまで何度か繰り返してきた9日線割れ後すぐに切り返す展開が、やや失速感が強まる状況の今回も再現できるかどうか。15160円から15740円までの主要レンジ半ばに位置し、目先のレンジを上半分に縮小できるかどうかの攻防にも。できなければ下半分での推移となり、下限割れリスクも。下限割れなら15040円程度までの一段安へ。切り返して最高値更新なら15830円程度までが次の上値目標に。
一目均衡表では基準線（15235）を上回るも転換線（15452）を下抜けて二役好転維持も一役は揉み合いに。昨年秋以降の斜向三角保ち合い上抜け後に加速した流れでは、上昇チャネルの上限ラインも突き抜けての一段高。ただし10月高値（15025）から12月安値（13896）の161.8％戻し（15723）を達成して一服。そして急落局面形成の現状、上昇チャネル内に回帰してきただけの状態で上昇トレンドは維持。上昇チャネル下限割れへと崩れて基準線も下回るようなら調整局面拡大へ。12月安値から最高値（15739）の38.2％戻し（15035）、15000円の大台近辺までが短中期調整目安にも。
プラチナ価格は-89円、1.69％の続落。下落に転じた9日移動平均線（5203）を割り込んで強気のパーフェクトオーダーも崩れて失速感も強まる状況に。21日移動平均線（5139）から90日移動平均線（5129）までが目先のサポート帯を形成。これを維持できずに5100円の節目も割り込むようだと上昇トレンド崩れへ、短期下値目安は5010円辺りまで。5320円超へと切り返すことができれば上値トライ再開、5420円近辺までが短期上値目標に。
一目均衡表では雲の上限（5223）と転換線（5210）をまとめて下抜け、遅行線も26日前の価格（5212）を下回り、一役逆転、二役は揉み合い状態。ただし遅行線はまもなく26日前価格を上抜ける可能性も高まり、実質三役いずれも揉み合いの様相に。基準線（5157）、雲の下限（5084）などが目先のサポート候補となり、上昇トレンドは維持。12月安値を起点に下値を切り上げるサポートラインをキープし、三角保ち合い上抜け状態を維持できるかどうかも目先の重要な攻防ポイントに。
※参考：金プラチナ国内価格2/17とチャート
2025年2月17日(月)時点の相場
国内金：15,425 円 2/17(月) ▼271(1.73％)
国内プラチナ：5,184 円 2/17(月) ▼89(1.69％)
NY金：2,900.7 ﾄﾞﾙ 2/14(金) ▼44.7(1.52％)
NYプラチナ：1,019.2 ﾄﾞﾙ 2/14(金) ▼24.0(2.30％)
ドル円：152.34 円 2/14(金) ▼0.44(0.29％)