金プラチナ短期相場観
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CPIに続きPPIも上振れ、2025年はインフレ加速スタート
更新日:2025年2月14日(金)
前日のCPIに続き、PPIも市場予想を上回って高止まり。2025年はインフレ再加速懸念とともにスタート。
1月の生産者物価指数、PPIは前年比+3.51%。市場予想の+3.3%を上回り、前月から+0.03%の小幅上昇で5ヵ月続伸、2023年2月(4.74)以来、1年11ヵ月ぶりの高水準。
食品とエネルギーを除いたコア指数、コアPPIは前年比+3.61%。市場予想の+3.3%を大幅に上回り、1年10ヵ月ぶり高水準となった12月からは-0.14%の反落、1年11ヵ月で2番めの高水準。上昇基調は継続。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数、コアPPI2は前年比+3.41%。前月から-0.13%、1年8ヵ月ぶり高水準となった11月(3.60)から続落で4ヵ月ぶりの低水準。9ヵ月連続3%台半ばで下げ渋り。
2019年までの過去平均(PPI:1.70、コアPPI:1.80、コアPPI2:1.72)をいずれも大きく上回る水準での推移は続き、PPIがCPIを逆転して上昇フェーズが進行中。
13日のNY金は+16.7ドル、0.57%高で3日ぶりの反発。3日ぶりで今年6度めの最高値更新。前日の下ヒゲからの反発の流れが継続、時間外スタート時点で2920ドル台半ばの安値をつけ、浅めの押し目を形成して押し目買い、米10年債利回り低下とドル安基調にも連れ、前日高値(2936.5)を超えると2940ドル台へと一段高。2950ドルでいったん上値を押さえられるとロンドン・NY市場にかけては2930ドル半ばまでのレンジで保ち合いに。NY引け後には2950ドル超えへと一段高トライの様相に。上ヒゲでつけた最高値までのギャップを埋めに行きそうな勢いもあり、2970ドル近辺までが目先の上限候補、下方向へは2920ドルが浅めのサポート候補、これを割れると2900ドルの大台近辺、その下に1月末安値(2732.0)から最高値(2968.5)の38.2%戻し(2878.2)近辺。
NYプラチナは-5.3ドル、0.51%安で4日ぶりの反落。前日高値で節目の1050ドルをアジア時間に突破すると一段高の展開に、ロンドン市場では1060ドルトライへ、高値では1063.8ドルまで上昇。10月高値(1064.6)にわずかにとどかなかったものの、1050ドルの節目超えに伴う短期上値目標付近に到達したことで失速。NY市場では1040ドル近辺までの急反落、NY引け後には1040ドル台後半へと持ち直し。引き続き1050ドルが目先のレジスタンスとなり、10月高値越えが短期上値目標に。
金との価格差は1902.2ドル、3日前からわずかに0.1ドル拡大して過去最大を更新。
ドル円は-162銭、1.05%安となって4日ぶりの反落。東京朝には株高にも連れて154円10銭台から60銭台まで上昇、前日の急騰でつけた高値に少し及ばず戻り売りの展開に。上値も下値も徐々に切り下げる展開となって欧州時間には154円割れ、153円70銭台では下げ渋ってNY市場へ。米1月PPIの結果には154円までの小幅急騰で反応も、米10年債利回りが伸び悩んで低下に転じた流れにも連れ、NY午後には153円前半、NY終盤には152円70銭台へ。トランプ大統領の「相互関税」導入も、発動が先送りされたことも下押し材料に。結果的に200日移動平均線(152.74)を超えて急騰した前日の上げ幅の大半を巻き戻し、200日線維持をかけた攻防状態に。これを維持できず、151円40銭の節目も割り込むようだと一段安トライで150円割れへ、短期下値目安は12月安値圏149円半ば辺りまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/14終値とチャート
14日の国内金価格は-43円、0.27%安で4日ぶりの反落。3日ぶりの最高値更新ストップでの調整も限定的となって高止まり。浅めの調整でも2月安値(15164)から最高値(15739)の23.6%戻し(15603)、それなりの調整でも38.2%戻し(15519)辺りまでが目安に。15740円超へと最高値更新なら15800円台へと一段高も。
週間ベースでは+532円、3.51%高で4週続伸。今年最大の急騰で上昇率では12月9日からの週(+501円、3.6%)以来2ヵ月ぶり、上げ幅では9月23日からの週(+646円、4.98%)以来、5ヵ月ぶりの大幅高。
プラチナ価格は-38円、0.72%安で3日ぶりの反落。5200円の節目突破に伴う短期上値目標5270円近辺を超えてさらに一段高となり、2月3日(5224)から10日(5109)までの下落幅(115)の161.8%戻し(5295)を達成し、10月高値(5586)から12月安値(4859)の61.8%戻し(5308)も達成したことから一服となって5270円近辺まで巻き戻し。引き続き強気のパーフェクトオーダーを構成する9日移動平均線(5208)が目先のサポートとなり、5320円超へと切り返す展開となれば5360円近辺までが短期上値目標に。
週間ベースでは+101円、1.95%高で4週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格2/13とチャート
- 2025年2月14日(金)時点の相場
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国内金 : 15,696 円 2/14(金) ▼43(0.27%) 国内プラチナ : 5,273 円 2/14(金) ▼38(0.72%) NY金 : 2,945.4 ドル 2/13(木) ▲16.7(0.57%) NYプラチナ : 1,043.2 ドル 2/13(木) ▼5.3(0.51%) ドル円 : 152.78 円 2/13(木) ▼1.62(1.05%)
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