更新日：2025年3月31日(月)
トランプ米大統領の傍若無人ぶりはとどまるところを知らず、貿易戦争激化に伴うインフレ高止まり懸念とともに米国経済の急減速も意識され、スタグフレーション懸念も一段高。リスク回避の流れとなって米株安基調が強まり、安全資産買いとしてNY金価格の高騰もとどまるところを知らず。
NY金に押し上げられた国内金価格も先週の一段高で、2月高値（15739）から3月安値（14881）の161.8％戻し（16269）に迫る16229円まで最高値を更新。
いずれは到達も、との見通しを前倒しにする形で161.8％戻しをほぼ達成、多少の調整を挟んで再度最高値更新トライへと向かえば、次に意識される中期上値目標としては200％戻し（16597）、16500円台も想定可能に。
最高値更新が続くNY金は週末NY引け後の時間外を3110ドル台後半で折り返し、週明け時間外は3120ドル台後半へとさらに最高値を更新、一段高トライの様相にも。NYプラチナは1000ドルの大台回復再トライの展開から。ドル円は週末の軟調推移が週明けも継続、149円80銭の節目割れでスタート後も株安の流れとともにリスク回避の円高ドル安基調で149円割れトライへ。147円半ば辺りまでの下値目安を目指す流れが進行。
31日の国内金価格は先週末から-66円、0.41％安で3日ぶりの反落。3日ぶりに過去最高値更新ストップ。RSIは2ヵ月半ぶり高水準となる83.0％まで上昇した週末から79.9％へ、過熱感をわずかに緩和。価格水準が現状維持でも明日にはRSIが90％台へと跳ね上がる過熱状態にはもう少しの緩和余地も。当面の下値サポートは16000円の大台ライン、その下には15900円。これを割り込んだ場合には15800円割れへと一段安トライの流れにも。16230円超へと切り返すようなら一段高トライへ、16320円近辺までが短期上値目標に。
月間では+1031円、6.81％の大幅反発。昨年10月（+1663円、12.45％）以来、5ヵ月ぶりの大幅高。
一目均衡表では三役好転の強気相場が継続、最寄りのサポートは転換線（15972）、その下には遅行線が相対する26日前価格（15638）。値幅的には3月安値（14881）から3月最高値（16229）の23.6％戻し（15911）近辺が当面のサポート候補、これを下回るようなら38.2％戻し（15714）近辺も。
プラチナ価格は-79円、1.53％の大幅安で3日ぶりの反落。5170円の節目手前で急失速、週末の大幅高を帳消しにして下値トライ再開をうかがう展開にも。5060円のサポートを維持できなくなれば一段安トライで5000円の大台割れへ、4970円程度までが短期下値目安に。逆に5160円超へと切り返す展開となれば上値トライ再開、5260円程度までが短期上値目標に。金との価格差は11088円、3営業日連続で過去最大を更新。
月間では+163円、3.32％高で3週ぶりの反発。
一目均衡表では転換線（5119）と基準線（5019）の間に位置し、雲の下限（5085）を下抜け、遅行線は急落する26日前の価格ラインにぶつかって急反落となり、26日前価格（5161）を下抜け。一役揉み合いで二役は逆転となり、揉み合い状態から軟調方向へと向かいつつある状態にも。ゆるやかな下落基調から水平状態へと移行中の90日移動平均線（5075）が目先の攻防ラインにも。雲のねじれが発生する4月7-8日前後に向け、上下どちらかへ再び大きく動き出す展開も警戒される状況に。
※参考：金プラチナ国内価格3/31とチャート
2025年3月31日(月)時点の相場
国内金：16,163 円 3/31(月) ▼66(0.41％)
国内プラチナ：5,075 円 3/31(月) ▼79(1.53％)
NY金：3,114.3 ﾄﾞﾙ 3/28(金) ▲53.3(1.74％)
NYプラチナ：996.1 ﾄﾞﾙ 3/28(金) ▼4.5(0.45％)
ドル円：149.84 円 3/28(金) ▼1.21(0.80％)