金プラチナ短期相場観

米主要地区連銀、5月の非製造業景況指数は下げ渋り
更新日:2025年5月21日(水)
5月のフィラデルフィア連銀非製造業景況指数は-41.9。2020年6月以降、コロナ後で最低となった4月の-42.7からは小反発。5年間では2番めの低水準ながら、下げ渋りの兆しに。
売上収益や受注残はマイナス圏推移で低調ながら4月からは反発し、支払価格指数も2年2ヵ月ぶり高水準となった4月からは急低下でインフレ懸念も緩和。
フルタイム雇用者数も1年4ヵ月ぶり高水準へと急上昇。
期待指数はコロナ後最低で5年ぶり低水準となった4月の-23.0から11.6へと急反発。
先週発表されたNY連銀の非製造業景況指数も5月は-16.2となり、2年3ヵ月ぶり低水準となった4月の-19.8からは小反発。
9ヵ月ぶり低水準となった3月から4月時点で小反発となったISM非製造業景況指数でも、5月は下げ渋る展開も予想されそうです。
20日のNY金は+51.1ドル、1.58%の続伸で5月9日(3344.0)以来、10日ぶりの高値。アジア時間に3230ドル近辺から3210ドル近辺まで下押し、3210ドル割れで下げ渋るとロンドン序盤にはドル安局面に連れて3240ドル近辺へと反発。NY市場でもドル安局面再開に連れて3280ドル台へと急騰、NY引け後には3290ドル台後半まで上昇。3230ドルの節目突破に伴う短期上値目標3290ドル近辺に到達して一服。目先のサポート候補は3250ドル近辺、行き過ぎ目安としては3350ドル近辺も。
NYプラチナは+49.5ドル、4.92%の大幅続伸で昨年10月29日(1059.3)以来、6ヵ月半ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均騰落率1.36%の3.6倍、1月30日(+49.7ドル、5.09%)以来、4ヵ月ぶりで今年2番めの大幅高。アジア時間の1000ドル台前半が安値となり、大台を維持して下げ渋った時間外は1010ドル近辺までの小康状態。ロンドン・NY市場にかけてはNY金の急騰局面に追随、NY午後には1000ドルの節目突破に伴う短期上値目標1050ドル近辺に到達。NY引け後には1060ドル近辺まで上昇。目先は一服感も、大台維持なら行き過ぎ目安としては1100ドルも。
ドル円は-35銭、0.24%安で6日続落。6日続落は今年最長で2023年7月以来、1年10ヵ月ぶり。東京朝には今週予定される日米財務相会合や関税協議を巡る思惑や加藤財務相発言などが意識されてやや乱高下、144円80銭台から145円50銭台まで急反発後には144円70銭台へと急反落。145円を挟んでの上下動から午後には145円割れ、東京市場終了時には144円前半へと軟調推移。欧州時間には144円10銭近辺の安値をつけて切り返すとNY市場にかけて144円後半へと反発。しかし145円台回復に失敗するとNY午後には144円半ばへ。結果的に145円30銭の節目割れに伴う短期下値目安144円近辺に到達し、軟調局面一服となる可能性も。i行き過ぎ警戒水準としては143円近辺も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/20終値とチャート
21日の国内金価格は+251円、1.53%の大幅反発で5月14日(16829)以来、1週間ぶりの高値。比較的重要水準16420円の節目を維持して切り返し、短期二番底をつける形で小さなダブルボトムも完成、ダブルボトムの値幅相当分上昇し、16570円の節目上抜けに伴う短期上値目標16690円辺りにも到達。短中期的には5月1日(16363)と15日(16426)の安値でダブルボトムの可能性を残す形となり、今後最高値更新となれば、このタブルボトムも完成。逆に5月安値を下回ればダブルトップ完成で一段安リスクが再浮上。
プラチナ価格は+182円、3.58%の大幅高で3日続伸。5060円の節目上抜けに伴う短期上値目標5110円程度を突き抜けての一段高となり、2月14日(5273)以来、3ヵ月ぶりの高値。2月13日(5311)の今年高値を起点に上値を切り下げてきたレジスタンス・ラインを上抜ける形にもなり、短中期的には新たな局面へと向かう可能性も。ただし、短期的には4月以降の上昇チャネル上限を大きくオーバーラン、オーバーペースからの息切れも。
※参考:金プラチナ国内価格5/21とチャート
- 2025年5月21日(水)時点の相場
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国内金 : 16,689 円 5/21(水) ▲251(1.53%) 国内プラチナ : 5,260 円 5/21(水) ▲182(3.58%) NY金 : 3,284.6 ドル 5/20(火) ▲51.1(1.58%) NYプラチナ : 1,055.4 ドル 5/20(火) ▲49.5(4.92%) ドル円 : 144.52 円 5/20(火) ▼0.35(0.24%)
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