金プラチナ短期相場観

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米欧消費センチメント格差は5月に拡大、ユーロ高もサポート

更新日:2025年5月22日(木)

ユーロ圏×米国・消費者信頼感指数 2025年5月抜きつ抜かれつで推移してきた米欧の消費者信頼感指数、いずれもゆっくりとした回復基調は失速し、足下ではトランプ関税の震源地、米国が急落して下げ渋るユーロ圏との格差は急拡大。
欧州委員会が今週発表したユーロ圏の消費者信頼感指数の5月速報は-15.2。市場予想の-16.0、1年5ヵ月ぶり低水準となった4月の-16.6も上回って3カ月ぶりに反発し、2ヵ月ぶりの高水準。
前月比+1.4ポイントは1年5ヵ月ぶりの上昇幅となり、ユーロ圏の消費者信頼感指数は急回復の兆しとなった可能性も。
一方、先週末に発表されたミシガン大消費者信頼感指数の5月速報では、6ヵ月連続の低下でほぼ3年ぶり低水準、過去2番めの低水準へと落ち込んでおり、米国の消費消費センチメントは冷え込んだまま。
欧州委員会発表の消費者信頼感指数の場合、最近では速報値がほぼそのまま確定値となっているのに対し、米ミシガン大の指数は4月が上方修正、しかし3月と2月、1月はいずれも下方修正。
やや不確実性の高い米ミシガン大の5月確報値が上方修正されないか、または小幅上方修正にとどまって5月に反発できなければ、米欧間の消費センチメント格差は5月に拡大したまま。
ユーロ高・ドル安基調のサポート材料の一つとなる状況は変わらず、ロイターの調査で最低水準に落ち込むトランプ2次政権の支持率回復へのサポートにはならない状況も続きそうです。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年5月21日21日のNY金は+28.9ドル、0.88%高で3日続伸。5月9日(3344.0)以来、2週間ぶりの高値。3230ドルの節目突破に伴う短期上値目標3290ドル近辺到達後の一服も束の間、アジア時間には中東の地政学リスクも意識され、3300ドル近辺での保ち合いから徐々に上値を切り上げて3320ドル台まで上昇。ロンドン・NY朝にかけて3300ドル割れへと失速する場面もあったものの、ドル安局面に連れたNY市場では3310ドル台へと反発。4月以降の高値保ち合いコアレンジ、3300-3350ドルを回復、短期的な行き過ぎ目安としてはその上限、3350ドル近辺まで。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年5月21日NYプラチナは+29.0ドル、2.75%高で3日続伸。終値ベースでの昨年高値5月17日(1090.0)以来、1年ぶりの高値。アジア時間には1060ドル台から1050ドル割れへと下押し後に堅調推移再開、NY朝には1070ドル台、高値では1090ドル付近まで上昇し、NY午後には1080ドルを挟んでの揉み合いに。1000ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1050ドル近辺到達後の行き過ぎ目安は昨年最高値圏1100ドル近辺も。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年5月21日ドル円は-84銭、0.58%安で7日続落。7日続落は2018年12月以来、6年5ヵ月ぶり。東京朝の144円半ばが高値となって軟調局面継続、前日安値144円10銭近辺ではいったん下げ渋るも、これを割れると144円割れへ、中東リスクなども下押し圧力となって午後には143円40銭台まで下落。欧州時間には144円台を回復する場面もあったものの、NY午前にかけてほぼ143円後半での保ち合い推移、NY午後には20年債の入札低調などをきっかけに米長期金利が上昇、株安とドル安の流れも強まって一時143円20銭台まで急落する場面も、NY終盤には143円半ばへ。145円30銭の節目割れに伴う短期下値目安144円近辺到達後の一服状態も、引き続き143円近辺までが行き過ぎ警戒水準。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/21終値とチャート

22日の国内金価格は+50円、0.30%の続伸。5月14日(16829)以来、1週間ぶり高値圏での一段高。16570円の節目上抜けに伴う短期上値目標16690円辺りに到達した勢いで1週間ぶりに21日移動平均線(16724)も上抜け。しかし9日移動平均線(16657)が21日線を下抜けて短期トレンドの弱さも露呈。最高値圏手前の高値保ち合い水準、16600円から16900円までのレンジが目先の主要レンジ候補にも。

プラチナ価格は+62円、1.18%高で4日続伸。2月13日(5311)以来、3ヵ月ぶりに今年高値を更新し、昨年10月31日(5357)以来、7ヵ月ぶりの高値。5060円の節目上抜けに伴う短期上値目標5110円程度に到達後に一服どころか一段と加速する展開に。高値圏では急騰後に急反落のパターンを繰り返してきた過去の実績と過熱感高騰が目先の重石に。上昇一服となれは4月安値(4532)からここまでの上昇値幅(790)の23.6%戻し(5136)から5150円辺りまでが浅めのサポート候補にも。
※参考:金プラチナ国内価格5/22とチャート

2025年5月22日(木)時点の相場
国内金16,739 円 5/22(木) ▲50(0.30%)
国内プラチナ5,322 円 5/22(木) ▲62(1.18%)
NY金3,313.5 ドル 5/21(水) ▲28.9(0.88%)
NYプラチナ1,084.4 ドル 5/21(水) ▲29.0(2.75%)
ドル円143.68 円 5/21(水) ▼0.84(0.58%)

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